789 言語誘導

 場の雰囲気が、少々ややこしい状態になりましたので。

飯綱ちゃんが、今回あった出来事をダイジェストで話すようです。


しかし、彼女に任せて大丈夫なのでしょうか?(笑)


***


「千尋が、ホランドの事を好きで。美樹が、エドの事が好き。そんで更にデクも、密かに千尋に好感触を持ってる、って言うのが、まずは最初の段階やね」

「「ぶっ!!最悪……結局そこからなの?」」

「まぁ、合ってるな」


やらかした。


ディックさんは比較的に冷静に対処してるけど。

美樹さんと千尋さんは、飯綱ちゃんの意表を突く攻撃で噴出してるし!!



「いや、あの……」

「ほんでな。ホランド、とエド、及びデクは、眞子に首っ丈やけどもや……眞子は『オマエ等なんぞ眼中にもないわ』って言いたいねんけど、言われへんって言う状態やね」

「「そっ、そうなのか?」」

「ちょ!!そんな事は思って無いから!!一回も思ってないですからね!!」

「ほんでな……」


もしもし飯綱ちゃん。

もし良かったらなんだけど、人の話は聞いてね。


出来れば、私も意見も聞こうね。



「眞子が、それを言われへんから、そこはウチが代弁して、男性陣みんな、スッパリと眞子の事は諦めた」

「いや、君、君。私は、一言たりとも眞子を諦めたと言った憶えはないんだが……」

「僕も、全然諦めてないんだけど」

「うん。『うるさいわ。まだ言うか?えぇ加減諦めろ』って、今、眞子が心の中で言うてるねぇ。『しつこい男は嫌われるで』って、言うてるのも、なんか聞こえた様な気がするわ」

「「ぐっ!!」」

「思って無いから……本当に思ってませんよ!!」

「だから、此処は綺麗に解決」


……なにも解決してないし。


本当に、そんな酷い事は微塵も思ってませんよ。



「ほんで、この後は、ウチと、奈緒姉ちゃんの話やから割愛。終わり……解った?」

「あの、飯綱ちゃん……私って、そんな悪女イメージなの?」

「はい?眞子は、天然で男を誑かす様な完全な悪女やん。今更なに言うてんの?知らんかったん?もしそうやねんやったら自覚しいや」

「そんなストレートに……」

「まぁ、大変な業を背負ったもんやね。けど、こればっかりは天然ものやから、しゃあないって。その事実を持って諦め。アンタは何処まで行っても天然フェロモン娘やねんから、そこはどうしようもないねんって」


そんな、しみじみ言わないでよ……


なんか、それがリアルに感じちゃうよぉ。



「あの、もしそれが事実なら……ご迷惑掛けて、すみません。本当に、全然知りませんでした……」

「まぁまぁ『罪を憎んで人を憎まず』。そやけどなぁ、ホンマにアンタ、ちょっとは自覚はしぃや」

「あぁ、はい……なんか、よく解んないですけど、すみません」


けど、私、なんかした?



「いや、あの……」

「それ……鞍馬が謝るのって、なんか違わないかい?」

「なんでやの?一番、眞子の魔力に嵌ってる人の言う言葉やないよ。2人共、そんな無自覚もないんかいな?終わってんで」

「いや、確かに、そう言われると……」

「そんな気もするけど……」


ヤッパリ、そうなんですか?

それってもしかして、初期の頃から真上さんの真似をしたから、自然に変なフェロモンまで付いちゃったんですか?


ヤダよぉ。



「まぁ、2人共、その辺については、ゆっくりでもえぇから自覚して行き。ほんで眞子の事は諦めて、ホランドは、千尋と。エドは、美樹と付き合い。アンタらえぇカップルやで。……って言うかなぁ。寧ろ、ベストカップルやで」

「「ぶっ!!そこで、私達に戻って来るんだぁ」」


うわ~~~、悪魔の子だ。



「あんねぇ。そんなショウモナイ事ぐらいで、いつまでもワザとらしく噴き出しとらんで、ちょっとはお互い顔を、意識し合ってる見てみたらどないやのん?よぉ見たら、結構、好きな顔のタイプちゃうか?」


あっ……飯綱ちゃんの言葉に誘導される様に。

ホランドさんは、千尋さんを……エディさんは、美樹さんの顔を、男女共に、お互いで見ちゃってるよ。


それでいて、お互い顔を突き合わせて、妙に照れちゃってるよ。


しかしまぁ、あの状態から、この展開に持って行くなんて飯綱ちゃんの言葉による誘導力って言うのは凄いなぁ。


……なんて恐ろしい『空間支配率』なんだろう。


此処に関しては、本気で怖いって……


……って言うかね。

そんな飯綱ちゃんの事はさておき。

千尋さんも、美樹さんも性格が良いし、可愛いし、美人さんだから、本当にお買い得なんですけどね。

もしこの後、心が通じ合うお付き合いをして下さるって言うなら、私は、これ以上ないって言う位、超お薦めお2人ですよ。


って言いますか、寧ろ、今逃すと、後は無いですよ。


***


 ……ってな訳でして。

このコンパに於ける恋愛感情が、漸く盛り上がって来た所なんですけど……今回は、此処までで終了です。


どうにも中途半端な状態で申し訳ないです。


でも、少しづつ美樹さんと、千尋さんを、意識をし始めたホランドさんと、エディさん。

それに、今の処あまり大きな動きをみせず、静観しつつも、どう出るか解らないディックさんを踏まえて、どういう展開になるかは、次回の講釈って事で、お楽しみに♪


本当に、どうなるかは……私にも解らない。


……いやはや、怖い展開ですね。


***


【次回予告】


さぁ~~て、次回の眞子ちゃんわぁ!!


『Consciousness』

「自覚」


……を、お送りします。


まぁ、なんと言いますか。

今の状態では、ちょっと意味深なタイトルではあるんですが。

とある事情で、その自覚を誰かがする事により。

本当は、未成年が深夜なんかに遊んじゃダメなんだけど、この後、遊んじゃう事に成ってしまいました。


次回は、その工程のお話をしたいと思いますので。

また次回、そこでお逢い出来る事を楽しみにしてますね。


バイバイ♪またねぇ~~~♪(*'ω'*)ノ


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>

これにて第一章・第四十二話【Joint party?】はお仕舞に成るのですが、如何でしたでしょうか?


まぁ少々長いお話には成ってはいるのですが。

恋愛って、意外と色んな所で起こるものですし。

眞子や倉津君だけではなく、他のキャラクター達の恋愛事情を知って欲しくて描いていますので、此処は気楽な感じで読んで頂けると嬉しいです(笑)


……ただ、そうは言っても。

普通に他のキャラクター達の恋愛事情を書いていたのでは面白くない。

なので当然、此処にもキッチリとした伏線が含まれておりますので。

次回から始まる第一章・第四十三話【Consciousness(自覚)】で、是非、その辺を確認してみて下さいです♪

(*'ω'*)ノ

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