787 友情ブレイカーと調停者

 話の流れ的に、多少なりとも美樹さんに気のある素振りを見せたエディさんだったのだが、そこで『僕の本命は眞子だよ』っとエディさんが余計な発言をし、場に混乱を招く事に!!(笑)


さて、この発言で、この後どうなるのか?


***


「えっ?じゃあ、エディさんは、眞子の事が好きなんですか?」

「まぁそうだね。って言うより、此処に居る連中は、みんな、鞍馬狙いだよ」

「ぶっ!!」


エディさん、もぉマジで死んで下さい……


お願いしますから……


そうやって私の交友関係を壊さないで……



「あぁ……そうなんだぁ……ヤッパリね。そうじゃないかとは思ってたんだぁ」

「ははっ……だよね」


ヤバイ……美樹さんと千尋さんの顔が完全に引き攣ってる!!

これは早急に手を打たねば、後で豪い事に成ってしまいそうです!!。



「いやいや、戯言ですよ戯言。ヤダなぁ、そんな訳ないじゃないですか」

「いや、エドの言った事は、確かだが。……今更、なにを言ってるんだ、眞子」


エディさんだけならまだしも、ホランドさん迄余計な事と言うんじゃありませんよ!!


もぉマジで私を殺す気ですか?

下手したらこの後、袋叩きにされて殺されちゃいかねない発言ですよ、それ!!


女の子は、そう言うのを過敏に反応して怖いんだから、ヤメテ……



「あぁ、そうなんや。そやけど、それ、100%無理やで。眞子は、もぉ既に崇秀のもんやからねぇ」

「ぶっ!!」


いやまぁ、そうなんだけどぉ。

それは、私が勝手に言ってるだけの妄想であって、崇秀は、なにも認めてないっての!!


ややこしくなるから、それも……ヤメテって。


もぉ、ホント辞めてよぉ。



「それは、どう言う事なんだ?」

「知りたいかぁ?」

「あぁ、そりゃあ、勿論だ」

「そうか。ほな、教えへん。自分で考え」

「なっ、何故だ?何故、そんな意地の悪い事を言う?」

「ホンマ、わからへんのかなぁ。情け無いなぁ」

「情け無い?……何故、そうなる?」

「あのなぁ、女子ちゅうのは、一旦『この人や』って決めてもたら、片想いであっても、両想いであっても、その恋愛が終わるまでは、例え『他を見る』言うても、絶対に、他所見せぇへんもんなんやねんで」

「女子とは、そう言うものなのか?」

「そやで。そら、中にはなぁ、アッチコッチ見て唾つけ倒そうとする様な馬鹿な女も居るけどなぁ。眞子に限っては、それはないわ。この子は、見ての通り、不器用で一直線な子やから、そんな器用に余所見なんか出来る訳ないやんか」


……よく見てるね。


けどね。

某真琴ちゃんの話ならまだしも、今の私は、ちょっと余所見をする癖がある様な気がするんだけどね。

注目されたり、優しくされたら『ちょっと良いなぁ』って、直ぐに思っちゃってる自分が居たりするからね。


こんなんでも大丈夫ですかね?



「確かに、眞子の情熱の傾け方は、かなり偏ってるな。だが、それでは、明確な結論には至って無いのではないか?」

「そぉかぁ?全然至ってるやんか。特に、この子の場合、崇秀は幼馴染やろ。ほんだら崇秀が、幾ら血の通ってない冷血人間や言うたかて、そないに険悪には扱われへん。……って言うか、あのアホ自身も、多少也とも眞子を意識してる筈や。ほんだら、どぉなる?お互いが『好き』や『嫌い』がハッキリせへんでも、この関係は一生終われへんのちゃうか?ほんだら、そんな2人の、どこに入る隙があるんよ?」

「なるほど、確かにそうだな。……しかし、君は頭が良いな。それに理論的だ」

「全然。ウチただのアホやで。……って言うか、ホランドがアホなだけちゃうん?」

「うぐっ!!」


アホとか言っちゃダメだって。


ホランドさんは頭良いから、そう言う言葉は傷付くんだから。



「まぁ、そう言う事やから。他のお2人さんも、眞子は不器用でアホな子やから諦め。この子を落そうと思たら、相当な根気がないと落ちへんで。俗に言う『人生の無駄な時間』になるだけや。辞めて置いた方が身の為やで」

「そう言われて、諦める奴が居たら見てみたいね」

「ふ~~~ん。聞き分けが悪いね。ほんだら、眞子の為やったら人生捨てれるか?」

「捨てはしないさ。全部上手く頂くつもりだよ」


子供っぽいけど、そう言うの良いよね。


男なら、そうやって、なんでも欲っしないとね。



「アカンね。アンタは、今の時点で無理やわ。崇秀やったら、なにもかにも捨ててでも、平然と眞子を取りよんで。そう言う認識がないんやったら、眞子を好きになる価値もないで」

「待ってくれ。鞍馬を好きになるには、権利が要るって言うのかい?」

「解ってないなぁ。それだけの敵を相手に戦えん奴が、変に眞子の事を好きになっても、そんなん、眞子にとったら迷惑なだけやん。それにな、この子はアホやから、そう言う事をよぉ言えへんやろ。やから、そんな考えやったら好きな子を苦しめるだけやで」

「うぐっ」


あぁ……それも微妙。


言えないと言うか……言わないと言うか、みんなに構って欲しかったりする訳で……

恋愛云々を抜いても、基本的に『構ってちゃん』なんですよね。


だから、みんなに良い顔してるのかも……



「ほぉ~~~、そりゃあ大変だ」

「そやろ。ホンでデクは、どないなん?」

「俺ちゃんかぁ?俺ちゃんは、姫ちゃんの事は好きだが、恋愛じゃねぇな。まぁ、上手く、お零れに預かれるなら、100%貰うけどな」

「うん、完璧やわ。デクが一番よぉ解ってるわ。眞子を好きになる感覚は、そう言う感覚でえぇんよ」

「だろ」

「この子はなぁ、大概の男やったら好きになるタイプの子やからなぁ。こんな天然娘、真剣に狙ったらアカンねん。『あわよくば』って考えてるデクが一番お利口さんやわ」

「まぁな。そこの2人より、俺ちゃんは賢いからなぁ」

「ほんまやね。この2人、相当アホやわ」

「「うぐっ!!」」


あぁ、上手く纏めた。


しかも、私の考えてる事を、全部代弁してくれた。


結論から言っちゃえばね。

飯綱ちゃんの言った通り、私自身は極度の構ってチャンではあるのですが。

それは何処まで行っても遊んでくれる友達が欲しい訳であって『恋人』が欲しい訳じゃないんだよね。


よく解ってらっしゃる。


それにしても飯綱ちゃんは、本当に頭が良いんだね。


その賢さ……良かったら、ちょっとだけ分けて。



なんてアホな事を思っていたんだけど、この後、美樹さんが……


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


眞子を真剣に狙ってはいけません。


いやホント、これ、その通りなんですよ(笑)

こんな天然で、変に融通が利かない女子なんて、まともに狙った所で、簡単に落ちる訳がありませんからね。


それこそ飯綱ちゃんの言う通り、なにもかにもを捨てて、眞子だけに集中しないと落ちないと思います(笑)


さてさて、そんな中。

飯綱ちゃんの説得で、ある程度言いくるめられてしまった男性陣なのですが。

それでこの場が収まる程、世の中は甘くない。


当然、この場を綺麗に収めたいのであれば、男性陣同様に……いや、それ以上に難儀な女性陣も説得しなきゃいけない訳ですからね。


なので、次回は、その辺を書いて行こうと思いますので。

良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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