780 合コンに於ける女子のテクニック
合コンに於ける女子達の本性を知ってしまった眞子。
それがどうにも納得のいかない物だったので反論したが、簡単に飯綱ちゃんに言いくるめられてしまう。
そして、そのまま、とうとう合コンらしきものが始まってしまうのだが……
***
……こうやって女子の裏での話が終わって、ほぼ合コン状態の食事会(?)が始まった。
けどね。
女性陣があぁ言う状態だったにも拘らず、結構、出足は普通な感じだったのよ。
男性陣と、女性陣が完全に分かれて座るお見合いみたいな感じで極普通に楽しく会話しながら食事をしてたんだけど。
此処で……突然、千尋さんが動きを見せた。
それは、ホットプレートで焼けたお肉が丁度良い具合になったぐらいの時に、千尋さんが男性陣のお皿に焼けた肉を入れ始めたのよ。
まぁ一見すると、これは、至って親切な行為なんだけど。
千尋さんの肉を入れてる量が、微妙にホランドさんに偏ってる様に見える。
この様子から見て、どうやら千尋さんは、ホランドさんを狙い定めたみたい。
それにさっきね。
ホランドさんに、お皿を手渡す際に、実は、肉を一枚ホランドさん側のテーブルに落としたのよ。
それで慌てて千尋さんが、その場に拭きに行ったんだけど。
そうやって拭き終わった後も、上手くそのまま、ホランドさんの横に座っちゃってるのよね。
アレが噂に聞く『女子のテクニック』って奴ですか?
……怖いですね。
それで、その後ね。
エディさんが、ある時にトイレに立ったんだけど。
トイレからエディさんが戻ってきた時には、すかさず美樹さんが『あの、良かったら、此処空いてますよ。向こうじゃあ狭いんじゃないですか?』っと、千尋さんが座っていた席にエディさん誘導。
そしてエディさんは、なにも考えてないのかして、なすがまま、その席に座る。
これが俗に言う『女子のコンビプレイ』っと言う奴なのでしょうか?
私は、これを見た瞬間、合コンで『男女の席替えしようか』なんて言ってるのは、女子が『男子の興味を示していない証拠』なんだと言う事実を、初めて知った様な気がした。
本来、女性は獲物をセレクト出来る捕食者側であり。
良い獲物には、あの手この手で喰い付くけど、興味が無いものには『一切見向きもしない』と言う、恐ろしくも『現実的な習性』を目の当たりにさせられた様な気がしました。
こう言う場面での女子は、本当に怖いです。
……っで、その中でも、最強の怖さを誇るのは飯綱ちゃん。
―――何故ならね。
飯綱ちゃん、誰かに集中して声を掛ける訳でもなく。
誰彼構わず、いつも通りの口調で、なんの遠慮もなく満遍なく話をしてるんだけど。
彼女は、私の横にピッタリ座って、なにか事がある事に『なぁ眞子、そやんなぁ』って言ってくるのよ。
最初は、そんな飯綱ちゃんの行為を何気なく受け流してたんだけど。
ある時、飯綱ちゃんが喋る毎に、男性陣の視線が、必ずしもコチラを集まってる事に気が付いた。
これって……
男性陣の知り合いである私がなにかを話したら。
ついついコチラを向いてしまう習性を、故意的に利用してるんじゃないの?
それにね。
飯綱ちゃん、その時に、男性と眼を合わすタイミングが物凄く上手いのよ。
これに関しては、既に『卓越した技術』と言っても良いぐらい。
確実に、何気を装って相手との眼を合わせていってる。
それでね。
飯綱ちゃんの凄いのは、此処からでね。
この少々中途半端な立ち位置に立ってるにも拘らず、ある事を切欠に、ディックさんをコチラに呼ぶのね。
それでね、それでね。
普通なら飯綱ちゃんが、ディックさんの横に座ると思うんだろうけど。
彼女は、敢えてデイックさんと、飯綱ちゃんの間に、私を挟んで会話し始めたのよ。
これも、なんで、敢えて、そんな事をするのか、よく解らなかったんだけど。
私を中心点に置く事によって、エディさんと、ホランドさんの注意を上手くコチラに惹き付けてるのよね。
更にその時も、例の『ワザとじゃなく、偶々視線が合った様な錯覚に陥る技術』を駆使している。
こうやって自分のイメージを、相手に植え付けていくのよね。
本当に、この子は怖い子だ。
私は、そんな飯綱ちゃんが、ちょっと怖くなり。
席を立つ事にした。
「あっ、あの、食べる物が少し少なくなくなって来たので、なんか追加で作って来ますね」
「あぁ、ほんまやね。……ほんだらウチも、眞子と一緒に、なんか作りに行こかなぁ」
あっ……いや、あの、そうじゃなくて……
「あぁ良いよ、良いよ。私のお客さんだから、今日は私が、なんか作ってくるよ」
「そぉ?なんか手伝うけど……。ウチはイランのか?」
言い返し難い言葉を発してくるなぁ。
これも、意図的にやってる事なのかなぁ?
「あぁ、そうじゃなくてね。折角、こうやって盛り上がってるのに、この場から2人も抜けちゃったら場が白けるじゃない。だから、私が1人で行って来るよ」
「そぉかぁ?ほんだら、今日だけは眞子に、お願いしてもえぇかなぁ?」
「あぁ、うん♪腕によりを掛けて来るから、その辺は任せておいて」
「ごめんなぁ。ほんだら、頼むわね」
「うん♪」
逃げれた……
いや実際は、多分、これすらも、故意的に逃がしてくれただけなんじゃないのかなぁ?
なんか、そんな風に飯綱ちゃんに対して、妙な疑心暗鬼に掛かってるね。
でも……なんか、こう言うのヤダなぁ。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
今回のお話は『合コンに於ける女子の動き』っと言うものを書いてみました。
……っで、此処に関しまして。
キッチリ女性陣からのデータを取っていますので、結構、的を得てると思いますよぉ。
特に『誰かが席替えを言い出さなきゃ、席替えしない様じゃ、相手に興味がない』なんて所は(笑)
……っとまぁ、そんな状態の中。
飯綱ちゃんが極めて男性の習性を上手く利用している様子に眞子は驚愕し、台所に退避して行った訳なのですが。
果たして、これは眞子だけが感じているものなのでしょうか?
次回は、その辺を書いていきたいと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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