757 徹底的した拒絶

 ある意味、数学の授業を妨害した事により、数学担当の河野先生に職員室に呼び出された眞子だったが。

そこは強かに『勉強好きな子』っと言うイメージを相手に植え付けて、事なきを得た。


そして今現在、昼休みに成ったのだが……


***


 ……昼休みになった。

たった2日間で、クラスの中で、私に声を掛ける人間は誰もいなくなっていたので、昼食を摂るのも1人。


この学校での環境は、私が望んでいた一番良い環境なので非常に有り難い。


けど……そう考えたら。

なんで真琴ちゃんって、あんなに人と接したがってたんだろうね?

他人なんて、自分の足を引っ張るだけの『鬱陶しい存在』でしかないのにね。


勿論、奈緒ネェや、崇秀だけは特別だから、そんな有象無象には含まれないけどね♪



……そんな事を考えてた折。

ふと視線を上げた時に、廊下から素直ちゃんがコチラをチラチラ見てる事に気付く。

でも、一切関わりたくない気持ちしか湧いて来なかったので、当然コチラ側としては、気付いていても完全に無視をする。


それにしても、あの子……一体なにしに来たんだろ?


此処に来るだけでも迷惑なんだけど。



「眞子様!!」


あぁ、なにかと思えば、そう言う事か。

私の知ってる人を使って『仲直り』しようって寸法ね。


人に頼って仲直り仕様だなんて『セコイ事』を考えるんだね。


そう言うのをされると私……余計に鬱陶しく感じるだけなんだけどなぁ。



「なに?」

「えっ?眞子様。私の事、憶えてないのかも?」

「憶えてますよ。木根琴美さんでしょ。なにかご用ですか?」

「いや、あの、お久しぶりだなぁって……」

「そうですね。お久しぶりですね。……それで、なにかご用ですか?」

「えっ?あの……」

「申し訳ありませんけど。用が無いなら、気安く話し掛けないで貰っても良いですか?別に友達じゃないんですから」

「えっ?友達……」


ハァ……面倒臭いし、煩わしい。


なんなんですか?



「なにか?」

「あの、友達じゃあ……」

「全然違いますが。……木根さんとは、ただ単に1度お逢いだけの方に過ぎませんけど。それなのに友達なんですか?それって勘違いじゃないですか?」

「えっ?でも……」

「すみません。そう言うの迷惑なんで、やめて貰えませんか?」

「あの……」

「用が無いなら、失礼しますね」


アナタも関わりたくない人間なんで、私には関わらないで下さいね。


大迷惑甚だしいんで。


……項垂れている木根さんを、その場に残し。

机から、崇秀が作ってくれた大切なテキストを持って立ち上がり、職員室に向う為に廊下に出て行く。


・・・・・・


あぁ……そうだ。

廊下に出た序に、素直ちゃんにも、今後の為に注意だけしておこう。


これ以上、纏わり付かれるのは鬱陶しいから……



「ねぇ、素直ちゃん。悪いんだけど、あぁいう事するのやめてくれる?迷惑してるから」

「あの……そう言うつもりじゃあ」

「そっ。じゃあ好きにすれば。言って置くけど、私、そう言うの大嫌いだからね」


忠告終わり。


これで縁が切れたから、もぉ2度と私には話し掛けて来ないでね。



「待って眞子ちゃん。……なんで?なんでそんなに、みんなを拒絶するの?」

「解らないの?……鬱陶しいから。今後、話し掛けないでね」

「眞子ちゃん待って!!……ズッと友達だって言ってくれたじゃない。あれ、嘘なの?」


友達ねぇ……


素直ちゃんさぁ、なんか『友達』って言葉を激しく勘違いしてない?

多分なんだけどさぁ、私の求める友達と、素直ちゃんの求める友達のラインは、かなり掛け離れてると思うよ。


そこ、理解してくれてる?



「素直ちゃん。じゃあ、最後に聞くけどね。素直ちゃんの言う『友達』ってなに?木根さんみたいに利用出来る子の事?そんな、人を利用する様な卑怯な人を、私に友達だって思えって言うの?それって、悪い冗談にもなってないわよ」

「それは……琴ミンに仲介して貰おうと思っただけで……」

「そうなんだ。ふ~~~ん」

「なんで、そんな言い方するの?」

「うん。いい加減うんざりだなぁって思って。対応するのも嫌になっただけ」

「そんな……」

「あのねぇ、素直ちゃん。そのウジウジした性格。……いい加減、治したら?私、素直ちゃんのそう言う所が大嫌いなの。……じゃあね」

「待って!!待って!!」

「なに?」


この子……どこまで面倒臭いの?


少しは自分で、何故こうなってるのか考えれば良いのに……なにも考えれないの?

それとも、脳味噌を道端にでも落ことしちゃったのかな?

もしそうなら、警察に捜索届けを出して、拾得物に無かったか確認してみれば?


ひょっとしたら、落とした脳味噌も見付かるかもよ。



「あの、一生懸命治すから、そんな事を言わないで……」

「……ゴメン。興味ない」

「眞子ちゃん……」


そう言うの治してから言えば。



「なんや?どないしてんなアリス?……って、眞子ちゃんやんけ!!」

「こんにちわ、お久しぶり」

「なんや、どないしたんや?豪い雰囲気変わったなぁ」

「そぉ?……じゃあね」

「眞子ちゃん待って……」

「なんやなんや?いや、ほんまどないしてんなアリス?」

「眞子ちゃんが……眞子ちゃんが……」


なに?


今度は、男に頼って、私を引き止めるつもり?


惚れた弱みとは言え、山中君も大変だね。



「ちょっと待ったれや。なんで自分、アリスを泣かしとんねんな?」

「知らない。……勝手に泣き出したんだから、私に解る訳ないじゃない。私、彼女とは一切関係ないんだけど」

「オイ、オマエなぁ。人が泣いとんのに、関係ないってなんやねんなぁ?ちょっと可愛いからって、調子乗りすぎなんちゃうか?」

「ハァ……顔が可愛いのと、それって、なんの関係あるの?まぁ勝手に言ってれば。被害者はコッチで、迷惑してるだけなんだけどね」

「なんや?一体どういう事やねん?」

「なんで、そんなプライベートな事まで、アナタにイチイチ説明しなきゃいけないの?知りたいんなら、素直ちゃんにでも聞けばいいじゃない。……じゃあね」

「ちょっと待てや、オマエ」

「だから、なに?」


ウザイなぁ……


なんなの?


自分が熱い人間だって自己主張たいんなら、それ相応の場所に行ったら、どぉ?


NHKとかに、求める場所があるんじゃないの。



「謝ったれや。被害者やろうが、人の泣かすのは、なんかちゃうやろ」

「ごめんなさいね。……じゃあね」

「なんやねん、それ?全然、心が篭ってへんやんけ!!ちゃんと心から謝れや!!」

「いい加減にしてくれない?事情も解らないクセに、なにシャシャリ出て来てる訳?芸能人なら、なに言っても良いとでも思ってるの?」

「そんなもん関係あるかぁ!!人の有り方の話をしとんのじゃ!!」

「あっそ。わかったわよ。じゃあ、ごめんねさいね、卑怯なアリスちゃん。だから今後は、こんなツマラナくも時間の無駄に成るだけの問題を起こさない為にも、2度と私に話し掛けないでね。……さようなら」

「あっ……眞子ちゃん……」

「なっ、なんやねん、アイツ?あんな嫌な奴やったか?」


ウザイっての。


あぁ~~あっ……折角、テキストを持って来たのに、昼休み終わっちゃったよ。


無駄な時間を取らせてくれたもんだ。


ハァ~~~……やってくれちゃったよ。


――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


【後書き】

最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>


とうとう素直ちゃんだけではなく。

木根さんや、山中君迄バッサリと縁を切ったみたいなのですが。


今回の眞子も徹底してますねぇ。

自分の成長に必要ない人間だと判断した相手には、容赦なく『切り捨てて』行ってるようです💦


まぁ……この様に馴れ合いを捨てる事は、ある意味、成長の1つだと言えば成長の1つなのですが。

この様子だと眞子は『崇秀をベースにした孤高の存在』を目指しているのでしょうか?


ですが、例えそうであっても、こんなやり方で大丈夫なんですかね?


さてさて、そんな中。

次回は、こんな状態から、どの様な展開を見せるのか?


その辺を少しでも気にして頂けたら、是非、また遊びに来て下さいねぇ~~~♪

(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾

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