第4話 試練の相手
竹山は気だるそうに教室に向かい。ガラガラと戸を開けた。すると、生徒たちから絡まれる。
「おい! モヤシ! 今日もひょろひょろだな!」
「当たり前だろ。こいつんち、モヤシメニューしか出されてなく、それしか食ってないからな」
男二人は見下すように爆笑する。
「あらあら、豆くさいと思ったら、モヤシくんがいたんだー。野菜以外も食べるんだぞ」
「ぎゃはははは、まぐっちチョーウケる~」
ギャル軍団はひたすら腹をかかげていた。
(うるせえな。下等生物ども。てめえらのせいで、夢を破れたんだぞ)
高校生の彼は、はらわた煮えたぎらせ、怒りを覚える。
「おい、レベッカ! カスなドブネズミの腹より黒い性格の奴らの中で、だれと友達ごっこという心理戦しなきゃいけないんだ?!」
「そうですね。今はまだいませんよ」
「いないだぁ? どういうこと……」
「まだ登校してません。そろそろ来るはずですが……」
「ふーん。つまり不登校の子ってことか?」
竹山はアゴに手を置きながら、ホットパンツの彼女に質問する。
「そうではなくて、ちゃんと登校して授業を受けている人です」
「はぁ……。ったく、その男とは一体誰だよ」
「え? 別に男の子とは言ってませんよ」
レベッカは不思議そうに竹山に勘違いだと伝える。
「じゃ、一体誰だよ……」
瞬間、教室の引き戸がガラガラと開いた。お人形のように綺麗で美しい女の子だ。
彼女の見た目は、ピンク色の髪。ちゃんと手入れをしている肌つや。胸も他の女学生よりも一回りも大きく制服を着てもわかるぐらいにスタイル抜群。足は少しムチっとしている。
「んー! おはよう諸君たち。明日から休みだな! 今日も張り切ろう!」
少女は元気そうにみんなに声をかける。だけど、その女の子に対してウザそうにみる生徒たち。
「はぁ、またウザいやつが来たよ」
「毎回毎回うるさいんだよな……」
男子生徒はイライラしながら、二人で話す。
「次のクラス替えっていつだっけ」
「当分来ないんじゃないかな……」
「マジ?! 最悪」
ギャル生徒は彼女に聞こえないようにクラス替えの話をした。
彼女を見た竹山は今にもつらそうな表情だ。
「げ、そういえば。こいつもいたな。『
なのに、生徒たち全員と仲良くするため。いつもダルがらみしてみんなから嫌われている。
竹山とは別ベクトルで嫌われている。そんな少女だ。
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