デザートを食べよう
オレンジ色の彼女はパクパクと食べているようだ。その姿を見ている銀髪の男。
「……ねぇ、これ俺らが食べて良いの?」
彼は恐る恐る質問する。何か怖かったのだ。
「え? 良いんだよ。お母さんを守ってくれたお礼ね」
「……でも
「馴れ馴れしく言わない! 私が良いと良いと言ったらいいの!」
彼女は口調を荒くしながら声を出す。その光景を見た
「そんなお利口さんにしなくても、えりりんから許可得たら良いんじゃないのか? 親友」
「おい! お前は馴れ馴れしくしすぎ! ちょっとぐらい遠慮しろ!」
「ははは、照れるなよ。オレちゃん達に感謝しているくせして」
「実際のところはそうだけど! なんか腹立つ!」
「まぁ、えりりんは年頃だからな。しょうがない」
金髪の彼女はやれやれとした仕草や表情をしていた。
「めんどうな人だな……」
「そういうオレちゃんの性格もかわいげがあるだろ?」
「ないわ!」
オレンジ髪の彼女は
その頃。
「そういえばエレンにも食べさせないとな。
「うーん。ぼく、ねむねむだよー」
「起こしてごめんな、エレン。君にケーキを食べさせたくて」
「ケーキ! わーい。たべる」
エレフンは嬉しそうな表情でケーキをパクパク食べる。
とても、けなげな姿だ。
「そうだな。オレちゃんもウィンピィ出すか。
同じく能力を出す
「うぅ……。ボク、オオカミだけど食べても良いのかな?」
「あぁ、いっぱい食べて良いぞ。そのぶんデカくなれ」
彼女が
「これが
「かわいいのは絵本キャラだからね」
「通りで」
「あぁ、それに俺のヒーローだからな」
「ヒーロー?」
「俺が小さい頃から好きだった絵本でアニメ化もしていた」
「ふーん。いいじゃない。あと生意気なことをいってもいい?」
「何のことか分からないけどいいよ」
「ほぼ初対面の私が言うのも悪いと考えるけど、
「え? これでも豊かだけど?」
「いや、私からしてみれば全然。感情が乗ってない。まるでロボットみたい」
「……そうか。今度から気をつけるよ」
「何で感情乗っていないかは分からないけど、
「無表情……そうかもな」
こわばった笑みを浮かべる
「こんなんじゃ。憧れのヒーローにも顔向けできないよ」
「でも実際、会っているよ」
銀髪の青年はエレフンの身体をトントンと優しく叩いた。
「それは
「後のこの作品は、俺の弟も好きでな。もうこの世にいないけど」
「……どうして」
「殺された。犯人も自殺して」
「……つらいね。そうだったんだ。初めて会ったときから色々とひどいこと言ってごめん」
「いいよ。気にしてない」
「ありがとうね。
「はぁ、もうなんでも良いわよ」
様子を見ていたエレフン。男の子は
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