第31話

人工太陽の光で、目が冷めた。鏡の前に立ち歯を磨く、5年前までは、赤く染まっていた。髪のメッシュが紫色に色落ちしている。




「このシェルターに、ヘアカラー無いの慣れちまった」




靴を履き、玄関から歩を進める




「さてとそろそろ行くか」




久しぶりに外に出た。解雇処分をくらってからはや数週間、世界は壊れていた




「全く何なんだよ。」




泣き叫ぶ子どもと、怒鳴る大人誰も彼もそれを見ないふりをする。




「しゃーなしか」




そこら辺に落ちていた。鉄パイプで子供の方をぶん殴った。




「とりあえず財布は返しておくぜ」




子供は、大人の財布を盗んでいた。それで揉めていたらしい




「あんたすごいな、ガキを殴るなんて」




大人はヤクザのような格好をしていたが、子供を殴ってはいなかった。




「………俺は行くよ」




外の空気は、悪い当たり前だ。ここはシェルター他人の二酸化炭素が充満しやすい




「ベンチか、ペンキは…大丈夫だな」




俺は、そのままベンチに座った。そこに一人変な格好の人間が、隣に座る。




「さっきの見てましたよいやーすごかった」




変な格好の奴は俺に向かって話しかけてきた。おそらくは子供を殴ったのを、聞きに来たのだろう




「この街では、そうでもしないと生きていけないからな」




このシェルターに住んでいる人は、記憶改ざんを受けここを街と思い込んでいる。はずだ、




「街ですか?シェルターではなく」




おかしい記憶の改竄を受けていない?そんなはずはないそんなことはありえない。




「あなたの名前も知っていますよ抗哲 鋼こうてつ はがねさん」




俺はここでは金剛喜一と名乗っていたはずだ。そしてその名前を知っているということは。




「お前外から来たな」




シェルターの外そこからでしかありえない、一体どうやって、いやそれよりも早くペンギンに




「この笛を渡しに来ただけですよ」


「その笛は………」




俺が5年前に捨てたブライを呼ぶための笛なんで……




「怪しんでますね、想定内ですが私はただのあなたのファンです。博士号を持っているだけの」




博士号?何の話を行っているんだ…くそっ状況が、飲み込めないとりあえず。帰るか




「笛を持ったところで、俺は」




玄関につき鍵を開ける。アパートの真ん中の部屋それが俺の家だ




「時間か、」




俺は水道から水を出し、ポーチに入った薬を服用する。




「こいつも、効き目が薄くなってきやがった」




布団の上に寝そべるだけ寝そべる、惰眠を謳歌するというやつだろうか……ただしそれも少しの安らぎだった




「赤い光?夕方じゃない」




よく聞くと外でサイレンがなっている。しかも消防車やパトカーのものじゃない。




「チッ来やがった」




俺は荷物をまとめ、シェルターの管理室へと向かう




「おいペン太どうなってんだ」




シェルターの管理人ペン太、昔俺とカットリが、戦って眠らせた生命体。




「知るか、と言いたいところだがシェルターに、侵入者が入っていた。おそらくはそいつにつられてきたのだろう」




俺のファンとか言っていたやつだ。全く苦労を押し付けて帰りやがった。




「薬は飲んだか?なら戦え一緒にな!」




俺は……もう………




「いつまで、あの時のことを引きずってんだ!今戦えるのは俺とお前だけだ!」




たしかにそうだが………




「お前が戦わなかったらこのシェルターは、終わりなんだよ!それにお前まだ死ねないだろ!」




手に持っていた笛を、握りしめ首にかける。




「そうだ、俺はまだ死ねない」




管理室にあるエレベーターを使い地上に出る。これを使うのは2回目だ。




「地上か、」




太陽光を浴びる。清々しい気分だが今は、そんなことをしている場合ではない




「来てくれよ!」




笛をそのまま鳴らした。正直賭けだブライが、動かなくなっている可能性が、ある以上はだがその考えは無粋だった。




「行くぞ!」




俺はブライのコックピットに乗りそのままネメシスの所へと向かう




「5年ぶりだな、だが不思議と負ける気はしない!」




目は狂気に満ちているネメシスの咆哮が響き渡る。この世のものではない感じがするがしかし、実際に目の前に存在している。




「ペン太協力頼むぞ」




右腕のブライマシンガンを、ネメシス向かい狙いを定める。




「ブライマシンガン!」




引き金を引くと、弾が放たれ、ネメシスの胸を貫く。咆哮と共に崩れ落ちるが、すぐに次が迫ってくる。




「アイシクルハルバード!」




アイシクルハルバード。氷の鋭い一閃で、近づいてくるネメシスをバラバラにしていく。血飛沫が舞い上がり、地面に染みが広がってゆく。




「くそっ思い出している暇はないんだ」




地面に広がった血しぶきで、嫌な思いでを呼び起こすところだったが。次々と攻撃を繰り出す。ネメシス倒れていくが、攻撃を途切れさせず全力で応戦する。




「一体何匹いるんだよ。あっっ!!」




一瞬の隙を突かれ、巨大な爪が掠める。火花が散る。だが、私倒れることなく、即座に反撃の体制に出た。




「フレイムチョッパー」




ネメシスの首を切り落とし、体から疲労を感じる。流石に戦いすぎた。と思った。その時だった静寂を感じ。周囲を見渡すと、ネメシスはすべて倒れている。




「何が起こったんだ」




俺は後ろを見ると、見慣れないAOが、俺の周りを囲んでいた

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アラウンドオルトロス @MukufutoEXE

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