第15話

「次は勇者か、これで元の世界に戻れる」


俺は元の世界に、戻らなくちゃいけない戻って、アイツラを仕留めなくちゃいけない


「でもメギは何のために聖宝珠を1つ隠し持っていたんだ?」


そんな疑問に対し、盗み聞きしていたのかゴルスラが、問いに答えた。


「ワイとメギは、同じ軍に所属しとった」


そのままゴルスラは、昔話をし始めた


「ワイらは、勇者が願いで世界を滅ぼそうとしていること言うことを聞いた。」


更にそこに、またしても盗み聞きしていたであろう、ミスカが出てきた。ほんとにコイツラ、いい趣味している


「んで、私も勇者には、聞きたいことがあってねまぁそれは、もういいけど」

「ルフェって、やつのことか?」


俺の言葉に、あからさまに動揺してる。俺も馬鹿じゃない、ルフェになにか感情があったの、くらいはわかっていた。


「まぁルフェとは、魔法学校時代の中でね、勇者を恐れた民衆に殺されたはずなのに」


ルフェは、普通に生きていた。そしてこの大会に出場していた。


「一つ疑問なんだが、なんで勇者は、皆に嫌われているんだ?ヒーローだろ魔王を倒したんなら」


そんな存在、チヤホヤされてもいいはずだ。なのに何で。その問いに答えたのは、タスカだった。


「民衆は、帰ってきた。勇者を恐れた。当たり前だろう100年もの間、世界を牛耳ってきた。魔王を倒したのだから」


俺は察した。なぜ人類を救った英雄が、殺されそうになっているのか


「まさか、勇者が、第二の魔王になるのを恐れたのか人々は」


魔王よりも、強い存在が、敵になればこの世界の人間じゃ勝てない


「それとも少し違う、魔王は、城にいて攻撃できないが、勇者は、強いと言ってもただの人間、それに、金持ちを悪く言うのと一緒で、力を持ちすぎた人間に、ヘイトが向いた」


それじゃまるで、人間のせいで世界を、憎むようになったもんじゃねーか


「そして、ルフエが、勇者の願いは、世界をひっくり返そうとしていると、聞いた。」


世界をひっくり返す、でも一体どうやって?願いなんかで、そんな事、できるものなのか?


「そして、ワイらは、勇者のメシアライザーに、対抗するため、こちらも相応のAOが必要になった。ちゅうわけや」


いきなり話が、切り替わったが、まぁ突っ込むのはやぼか


「そしておばあちゃんのいるナベルスヘ、向かったそしたら。その日の前の日に古文書で書いてあった、最強のAOブライが発掘されていた」


タスカは、ブライに触れようとしたが、そこに電撃が走った。


「しかしブライには誰も触れることは、できなかったなぜならば、魔元素を持っている者には触れられないからじゃ」


タスカが本を見せた。多分それが、さっき言ってた古文書か


「そしてAOリーグの、参加期限前日に鋼がやってきた。これは運命だと思った」


ミスカが、俺に指を指して、そう言った


「運命ねぇ、そんなもんがあるなら、今ここにいないと思うがまあいいや、んで?なんで今さらこの話を?」


タスカは、前に俺の座った。椅子に腰掛け


「お主はもとの世界にかえりたい、たったそれだけの理由では勝てないかもと思っただけじゃよ」


俺はブライに、触れて


「まあ確かに、俺はこっちの方が楽しいし、初めて友だちもできた。でも俺はもとの世界に戻らなくちゃいけない、奴らをぶちのめすために」


ミスカは笑顔になって


「少し物騒だけど、勝たないとね」


「ああ」


俺は、階段を上がり、寝室に戻った


―――――――――――――――――――――――――――――


「おばあちゃん重要なとこ、一つも話してないじゃないどういう、つもり」


鋼が見えなくなったタイミングでタスカに言い寄られていた


「あやつに、全てを話す必要はない、長くなるだけじゃし、勇者に勝てば意味のないことになる」

「鋼が勇者にか」


勝てるのか、世界を支配していた。魔王を討ち滅ぼした。勇者に


―――――――――――――――――――――――――――


寝室にて


「鋼くんは、もとの世界に戻りたいの」


何故か、寝室にいる。冬子が俺に話しかけてきた。


「なんでここにいるの、お前の寝室は、あっちだろ」


こいつ、初めてあった時から、俺にやたら懐いていたから、スパイかとも思ったが、態度を見る限り、そんなんではない


「鋼くんは、どうして元の世界に戻りたいの?」


元の世界に、戻りたい理由…そんなの決まっている


「詳しくは、言えないというか、言いたくない、だけど、俺は俺を殺したやつを、殺すために、そしてこの名前をつけてくれた人に、ちゃんと礼をするために、やらなくちゃいけないんだ」


たとえそれが、勇者だったとしても、必ず元の世界に


「でもこの世界、悪くはないでしょ?」


冬子は、俺に優しく語った。本当に、こいつは俺のことを何だと…その時、口に違和感があった


「これで最後かもしれないから私、合ってるかわからないけど」


キス…コレが?


「ってなんで、こっここここうゆうのは、だな好きな人にやるもんで」


何で?何でこいつは、こんなに


「私、あの時、鋼くんが、守ってくれるって言った時好きになった。それまでは、私を道具として見てる人しかいなかったから、それだけじゃだめ?」


冬子、もしかして、お前の正体はそうか


「俺、倒すよ勇者を、それで色々わかったらさここに戻るよ約束する」


俺は冬子に指切りをした。守るさこの約束は


「約束だよ?」


「ああ」


冬子はもとの部屋に帰った


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


次の日


俺は起き上がった。最後に向けて


「ゴルスラ、ブライの様子は?」


「絶好調やで」


ブライの足をタオルで磨くゴルスラ、いつもよりも輝いて見える


「ミスカ、時間は?」


「後30分よ」


懐中時計を見ながら話すミスカ、早いないつもより


「鋼くんはい」


「ありがとう」


エナドリを渡す冬子


「さあいくか決戦に!!」

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