第91話 テンプレが効かない?
「‥‥‥‥以上で登録完了だ‥‥‥‥」
そうおっさんが締めくくったが、四人ともじっ~~~とこちらを見つめるのをやめない。
そんなに見つめないでほしい。こちとら、そんな耐性はないんだから‥‥‥‥。
「出来たんだよね?‥‥‥‥何か問題でもある? 色?」
「‥‥‥‥色は問題ない‥‥‥‥たぶん‥‥‥‥」
─────たぶんって何だよっ! また『黒』が不人気だっていうなよっ!キレちゃうぞっ!
「何色に染まるかというのは、はっきり決まっていないんだ‥‥‥‥」
なんだ、ないならいいんじゃんっ!
「‥‥‥‥お主は、異国から来たと言っていたが、正確にはどこの国から来たのだ?」
─────来たぁ。いつかはツッコまれると思っていたワード。しかーし!お姫さんに密かに相談して、一番無難と思われる設定を作っていたのだ。
「海を越えたここから遠い、名もない『東の島国』からだよ!」
うぇ─────い!異世界転生テンプレワードだよ!
実際、海を越えた東の方には島国が幾つもあり、その島国から来たと言えばそれ以上の追及はないとの事。
「「『東の島国』‥‥‥‥」」
‥‥‥‥あれ?思ってたのと反応が違うよ、お姫さん。
台詞と共にズビシィと指した人差し指が、うようよしてしまう。
予定では「あ~そっか~」みたいな反応になるはずだと、お姫さんが言っていたのに。
─────更にガン見されてるんですけど。
おっさんズは残りの二人を振り返り
「ここで見たもの、聞いたことは『全能神』の名のもとに他言無用だ」
「チラリとも漏らすなよ。─────エライ事になるぞ」
「─────は、はい『神』の名のもとにっ!」
‥‥‥‥あれ? ワタシ何かマズったらしいよ‥‥‥‥お姫さん‥‥‥‥。
そして『全能神』てダレ?
「‥‥‥‥あ、あの~僕も構いませんが、団に所属している身として、上官に黙っているというのは‥‥‥‥」
おずおずとウィル少年が発言すると、ドルクのおっさんは「そうだな」と相槌をうつ。
「アル坊達三人と、クリスティーナ姫にはワシから話そう。そもそもアイツらが引き込んで来たんじゃからな」
ギルトの長も「良かろう」とお互い頷き合う。
あれ~?皆で何か合意しておりますが、私は─────?無視ですか─────?もしも─────し。
‥‥‥‥結局、誰も説明してくれませんでした。
‥‥‥‥後でお姫さん〆め上げよう、そうしよう。
そして今現在、職員さんは部屋から退出しており、強面おっさんがキラキラした目で私の前に座っております。
「‥‥‥‥お主、そんなに気にしておったのか‥‥‥‥」
私の後ろに立ったおっさんが、可哀そうな目でギルドの長を見つめております。
「私は、お前のように割りきれんのだよっ!お主だけズルいではないかっ!」
そうじゃったか‥‥‥‥と言いながら、頭のトサカをシャラララらんと撫でるのはおよしなさい。
ギルトの長がやってほしいのは、ズバリ『毛根治療』だ。‥‥‥‥なんだろう、すっごく虚しい‥‥‥‥。
いくら傷を治した際の『副作用』だと説明しても、やってくれの一点張り。挙句の果てに、かなりのお金がいつの間にかカードに振り込まれていました。
『治療代』として‥‥‥‥後に引けない。しかし、『毛根』だけを治した事がない。あれは『治癒』が漏れ出た『副作用』とみている。‥‥‥‥どうしよう
唸る私の後ろに、ウィル君がこそっと寄ってきました。
「リオさん、長は怪我は無いようですが、身体には何かあるかもしれませんので、そっちを治療する感じではどうでしょうか~」
─────おお、内臓疾患ね!年齢的にあり得るかも!
「よし!それでいこう。まずは─────『サーチ』!」
「 ワウワウ (一人だぞ) 」「リオさん、一人だけですからね」
─────なによ二人(?)そろって。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。