第6話 やるか?
おっすッ! オラ 斎藤莉緒 !24歳!いや違った25だ文句あっか! 独身お一人様まっしぐらだぜ!ちくせう‥‥‥‥。
まあ、それはいい。
駅に向かっていたら、どうやらイカレタ人種に巻き込まれて───事故死。たぶん。
それから女神とか名乗るイカレタピンク頭女が現れて、ムカついたのでドツキまわしましたが、何か?
それからまた先輩とかいう金髪イカレ二号が現れて、さらにムカついたので、シバキましたがそれが何か?
どつきまわした時、何やらやつらの能力なるものを横取りしたらしいが、まあそれぐらい当然だろう、それがどうした。
こっちは巻き込まれて、火葬まで逝ってしまったのだ。
アイツらの能力ぶんどりをして、なんだかよく分らないうちに体を再構築してしまったけど。
もうね、こんなの人間じゃないよ~慈悲もわかないわ‥‥‥‥。
‥‥‥‥推しに会える機会を失ったのだ。万死に値する
こいつ等消し炭にしてやろうか、と思った瞬間、ペッと落とされた。
金髪イカレ二号がガンガン岩みたいな物を飛ばしてきたので、ご丁寧に返却してあげた。
狙いが当たりすぎたのはご愛敬?
後は私の呪いが発動できていれば万々歳だ。
落ちた先で環境破壊的な事になったけど、私のせいじゃないから、まあ知らない。派手なピンク山があったのでイライラついでに半壊させてしまった。ざまぁ
ちょっと?石ころを全力で投げたぐらいで標高が三分の一位低くなるなんて、なんてまあもろいんだ。←イマココ
「ていうか、何もないし誰もいない」
いや、誰かいたらそれはそれで巻き込まれて大変だろう。それぐらいの慈悲はある。
ここは見渡す限り木しかない。森かな? あ、ピンク山があったらから樹海的なところなんだろうか‥‥‥‥ていうか。
「‥‥‥‥お腹すいた」
人間やめても?腹が減るとはこれ如何に。
「‥‥‥‥」
─────やるか?
やるのか私?
日本人が異世界にやってきて、まず試すであろう台詞‥‥‥‥。
金髪野郎を病んでるって思いながら、やるのか私‥‥‥‥。
誰もいないのは分かっているが、一応周囲をキョロキョロ確認してから。
「ええいやったもん勝ちよっ『ステータスオープン』!!─────うおっ」
叫ぶと同時に、目の前に半透明の壁が立ち上がった。
思ったよりデカいのが出てきてのけ反ったが、その目からハイライトが消え、やがて半透明の壁も消えた。
「‥‥‥‥文字に酔った」
あんなにデカい画面だったのに、それでも入りきらないのか勝手にスクロールされ、さらになんか文字に自我があるのか『ハイハイ!自分すごいっす』と自己主張バリに文字がピカピカ点滅する始末。その間も『オレオレ!俺のがもっとスゲェぜ』とばかりに入れ替わったりするものだから目にやさしくない。
結果。よく解らなかった。
解らなかったけど、何かいっぱいあった。────以上
文字暴力のダメージを癒すために、しばし目を閉じる。
一つだけ目に留まった文字があった。
『種別 人間 (じゃないよね~?(笑)』
「(笑)って何よっ!」
カッと目を開いた瞬間、近くにあった岩をヒールで『踏み抜いた』。
人の身長程あった岩は、もろく崩れて最後には砂になった。
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