第10話 翼の家
結局 晴嵐は、翼の推しに負け、翼の家で傷の手当てを大人しく受ける事になった。
翼は家に着くと、玄関の鍵を開け、ドアを開けた。
ガチャッ
翼「さ、どうぞ」
晴嵐「お、おぅ」
翼「??どうかしたの?」
晴嵐は、落ち着かないのか、さっきからズット周りをキョロキョロ見渡していた。
晴嵐「いやぁ、人ん家に入るなんて久しぶりでよ。
変に緊張するな」
翼「プッ。
晴嵐君みたいな人でも緊張する事あるんだね」
晴嵐「うるせぇよ」
翼「まぁ今誰もいないから、気軽に上がって行ってよ」
晴嵐「お、おう」
晴嵐は少し緊張した様子で翼の家にあがった。
翼「救急箱取ってくるから、すぐそこのリビングのソファーにでも座ってて」
晴嵐「ん」
晴嵐は、リビングのソファーに座り、落ち着かない様子で部屋をキョロキョロ見渡した。
部屋を見渡していると、壁に飾られている多数の写真に少し違和感を覚えた。
そこには、写真が多く飾ってある割には家族全員で写っている写真が1枚もないのだ。
他にも、母親と子どもが写っている写真は何枚か飾られているが、父親が1枚も子ども達と写った写真が飾られていない。
産まれてから父親が亡くなったのか、
単に家族の写真は全て父親が撮っているから写っていないのか、それとも写真を撮られるのが好きではないからなのか・・・。
そう考えれば不思議ではないが、晴嵐は、1枚も子どもと写った写真がないのは、違和感があってしょうがなかった。
晴嵐がそんな事を考えていると、救急箱を持った翼が戻ってきた。
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