第5話 遅めの登校

翼が夢の中へ意識を奪われてから暫くして、翼の携帯が鳴った。


♪♪~



翼「ん~・・・うるさいなぁ・・・」


翼は携帯の着信が鳴っている事に気づき、中々開かない目を何とか薄っすら開け、通話ボタンを押した。


♪♪~ピッ



翼「もしも・・・「あーやっとでた!!」


翼「なんだ・・・澪か。

ふわぁ~。

こんな朝早くに何か用?」


どうやら電話の相手は、親友で同じクラスの"花咲 澪"みたいだ。


澪「もぉー何寝ぼけてるのよ!!

今何時だと思ってるの!?」


翼「何時って・・・・・・

げっ!!10時!!??」


翼は澪に言われて やっと自分が寝過ごしてしまった事に気が付いた。


澪「やっと目が覚めたみたいね!!」


翼「ははは。ま、いっか・・・」


澪「とにかく早く来なよ」


翼「うん。澪 電話ありがと」


澪「どう致しまして。じゃまた学校でね」


翼「うん。じゃ。」


ピッ。


翼「まさか携帯のアラームを無意識に止めちゃってたとは・・・。

さ、準備して学校行くか」


翼はソファーから起き上がり、準備して家を出た。


翼「うわぁ・・・今日も暑そうだなぁ」


太陽が完全に昇りきっていなかった早朝とは違い、今は太陽が地上全体を照らし、空は雲ひとつない晴れ晴れとした青空が広がっていた。

翼は太陽の光を目から遮る様にオデコに手を添え空を見上げた。


翼「やっぱり寝ずにお洗濯すればよかったなぁ・・・」


だが、そんな事を今更言ってもしょうがないため、気持ちを切り替えて学校へ向かう事にした。


翼「ヤッパリこの時間に制服着て歩いてると目立つなぁ」


時刻は10時30分。

この時間、普通の学生なら授業を受けているいるため、外を出歩いている人は大半は主婦だった。


翼「ま、この時間に学校行く人は、私みたいに寝過ごした人とか不良くらい・・・

およ??」


翼がそんな事を考えていたら、前方に学ラン姿の見慣れた男子生徒がネコとじゃれあっていた。

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