第三十三話
天皇か皇太子のお手付きになり、
「白い髪と金色の瞳を持つ、とは! なんという僥倖だろうか。なあ、
「さようでございますな。よもや、
「生まれたときの、あの祝祭を見たか?」
「もちろんでございます。大変素晴らしいものでありました」
「間違いなく、文字の能力は高いだろう。祝福を持って生まれて来たのだから」
「さようでございますとも」
「……
「楽しみですな!」
「
「まことに素晴らしかった……! 成人しないと能力の有無は分からないが、恐らく強い力を持っていることは間違いがないだろう」と
「それは確かにそうだの。――
「確かにあの祝祭は素晴らしかった。誕生の折、あのような現象が起こるのは、奇跡的なことである。ただ」
「ただ?」
「ここ何代かの天皇は病がちである。
「そなた、
「なんとも。天皇家の血筋は病弱なのかと。――ときに、
「橘氏は、孫のことで忙しいようだ」と
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