第15話 神巫まなかと獅子晴人の運命 5章

 あれから私たちはお互いの想いを改めて言い合い付き合うことになった。そして付き合ってから数日が経った。ある日病院の方から驚くことを言われた。それは私の外出許可が出たことだった。


 「本当に!?まなか外に出ていいんですか」

 「泊まりなどのことまでとはいきませんが日帰りであれば許可します。体はだんだん不自由になってきてしまっていますが、ここ数ヶ月体調は安定しているので。ただし絶対にまなかさんの体に負荷がかかりすぎない程度でお願いします」

 「わかりました!ありがとうございます」


 俺は今医師から聞いた話を早速まなかに話に行った。

 「本当に、私外に出ていいの」

 「ああ、体調は安定しているからって医師の人が許してくれたんだ」

 「やった。これでやっと晴人と病院以外で思い出が作れる」

 まなかは本当に嬉しそうな顔をした。俺はその笑顔が見れただけでも本当に嬉しい気持ちで胸がいっぱいになった。


 外出の許可が降りたと言う話を聞いてから翌日、私と晴人はいつどこに出かけるか話し合っていた。

 「まなかはどこにいきたい?」

 「んー、私は美味しいご飯食べに行ってみたいし、綺麗なお花も見にいきたいし・・・あ!観覧車乗りたい!」

 「観覧車?」

 「そう!高いところから見れる景色ってどんな感じなんだろうってずっと考えていたの。だからもし乗れるなら観覧車は絶対乗りたいな」

 「わかった!じゃあ乗ろう!観覧車!」

 「うん!」

 「他はどこかここだけはいきたいのとかある?」

 「あとは、晴人と綺麗なものを見にいきたい。イルミネーションでもいいしお花でもいいしとにかく綺麗なものを晴人と一緒に見たいな」

 「まなか綺麗なものを見てみたいってずっと話してたもんな」

 「うん!テレビとかでイルミネーションとかお花畑の広告やってて綺麗だなっていつか見れたらいいなってずっと思ってたの」

 「よしじゃあそれも予定に入れよう!また綺麗なところ調べておくよ」

 「ありがとう!」


 それから俺たちははその後も出かける時の予定の話を丸一日していた。その話をしている時のまなかはずっと満面の笑みで話をしていた。俺はその笑顔がずっと見れるだけで本当に幸せな気持ちでいっぱいだった。これからまなかとたくさんの思い出を作れるように頑張ろうと思った。

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