第14話 神巫まなかと獅子晴人の運命 4章

 私は・・・晴人と付き合いたい・・・


 それから二人がお互いの好意を打ち明けてから数日が経った。その間晴人は毎日お見舞いに来てくれたが特に変わった様子を見せなかった。いつも通りお見舞いに来て学校であった話や家で起こった面白い話などをしてくれた。

 私はいつ晴人に返事を切り出そうか迷っていた。どうやって話を切り出したらいいのか、なんと言ったらいいのか。しばらくの間迷っていたがその話を切り出すタイミングはそう遠くないうちに訪れた。


 それは晴人が晴人の友達が好きな人といい感じになっていると言う話をしてきた時だった。私はその話を聞いて今なら言い出せると直感だが思った。


 「晴人、前の返事を今してもいいかな」

 きっともっといいタイミングで切り出せる時はあっただろうけど私は今しかないと思った。晴人はちょっと困惑したような顔をした。そうなるのも無理はなかった。前話してから1週間は経っていたからだった。

 しかし、少しの間で晴人はなんの話かを察したかのように真剣な表情になった。私はその顔を見て晴人は真剣に考えてくれてるんだなって改めて感じた。


 「私は、晴人と付き合いたいって思った。残りの寿命は短いと思う。でもその間だけでも晴人といっぱい思い出作りたいし、たくさんお話ししたいって一緒にいたいって思った。だから私でよければお付き合いしてください」

 私は今できる全力の笑顔で晴人にそう伝えた。

 「まなか、そう言ってくれて俺は本当に嬉しいよ。俺も告白してから今日までずっと考えてた。本当にまなかと付き合っていけるのかどうかとか。もし振られても今まで通りに接することができるのかな、とか色々考えてた。でもやっぱりまなかと付き合えたらきっと幸せだろうなっていつも考えてた。君の命が尽きるまでずっと幸せにします」

 晴人も笑顔で私に想いを伝えてくれた。そして私たちはついにお付き合いすることになった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る