第7話 獅子晴人の想いと現実

 2021年12月まなかが入院してから2年近くが経とうとしていた。俺はいつものようにまなかの様子を見にきた。そしてこの生活を繰り返していたら気がついたら正月が近づいていた。


 「まなか、今日は元気そうか?」

 「うん、今日はいつもより元気だよ!今日も来てくれたんだね。いつもありがとう」

 「まなかを一人にさせるわけないだろ。今日はまなかが好きないちごジュース買ってきたぞ」

 「やった!ありがとう!」

 今日は特に特別な日でもなかったけどまなかに甘いものをあげたい気分だったのでいちごジュースを買ってきた。あげた時まなかはすっごく喜んでくれて俺はその笑顔が見えてすごい嬉しかった。まなかが自由に動けるようになるにはまだまだ時間がかかるかもしれないけど、この幸せが続けばいいのになって俺は改めて思った。その日はもう少しまなかと話してすっかり夜になってしまったので話を終わり部屋を出た。


 俺はまなかが好きだ。だからまなかが体調を直して笑顔で自由に過ごせるようになったら、告白しようと考えていた。俺は幼い頃からずっとその時を待っていた。でも現実は甘くなかった。翌日また俺はまなかの病室を訪れようとしていた。病院内を歩いていたらたまたままなかのお母さんにあった。話を聞くと今日は病院の方からお話があると言われたらしくそれで病院に来ていたそうだ。そしてお母さんから俺も話を一緒に聞かないかと誘ってくれたので俺はその話が気になっていたので言葉に甘えて一緒にお話を聞くことにした。もしかしたら退院できるのではないかと淡い期待をしていたからだ。


 そして俺とお母さんは衝撃的な話を医師の方からされた。それは・・・


・・・まなかさんは20歳まで生きられるかどうかわからない状態です・・・


 俺はその言葉を聞いた瞬間意識が遠くなって行く感覚がした。しかしなんでまなかが長生きできないのか気になりなんとか意識を戻し医師に聞いた。


 「なんで、なんで20歳まで生きられるかわからないんですか!まなかの病気はわからないんですよね!原因も掴めてないんですよね?なんでそう言い切れるんですか!」


 俺はつい感情的に医師の人に問いかけてしまった。だが医師の人はそう問いかけられるのをわかっていたかのように冷静に話をし始めた。

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