第4話 神巫まなかの夢 前編
私は生まれた頃から体が弱くスポーツはおろか、外を走り回ることすらできなかった。だから元気よく外を走っている子供達を見ていると羨ましいといつも思っていた。私もそうやって無邪気に走りたいなっていつも思っていた。でもこんな体に生まれたことを両親に文句を言うことはしないと決めていた。だってきっとお父さんもお母さんもこんな体に産みたくなかったと思っていると思ったから。
小さい頃は病院を入院したり退院したりと転々をしていた。だから学校にも一応行ったことがある。でも一日学校にいた記憶はあまりなくほとんどが体調が悪くなって早退していた記憶しかない。だから競技大会や合唱会など晴人から話は聞いていたけど実際に行ってみたり歌ったり運動したりしたことはない。
14歳になった時痛みを感じる頻度は減っていったが体がなんだか昔より自由に動かなくなっていたことを感じていた。一人で歩くことはできるが踏ん張ることができず時々力が抜けて倒れそうになったことが多々あった。その異変に気づいたお母さんが私を病院に連れて行った。そこから今私は16歳だがずっと入院生活を送っている。そしてやはり体が徐々に自由に動かなくなっているのを実感していた。
最近よく夢を見ることがある。それはきっと私が歩みたかった人生の物語・・・
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