第12話 尋問開始


「さてまずは名前と……所属してる組織を教えてもらおうか」


「誰が言うか……!」


「そうか……なら無理矢理にでも話してもらう。彗羽、ちょっと耳塞いでろ」


「……?分かりました」


私は頷きそっと耳を塞いだ。それを確認すると青宮さんは売人へ何かを語りかけていた。何を話していたかは私には聞こえなかった。



「……さぁ話してもらおうか。まず名前は?」


「……神楽圭」


「彗羽、簡単にで良い。メモ取っておいてくれ」


「分かりました。」


私は軽く頷き売人の名前、そして次々と明かされる情報をメモしていった。そしてある事に気がついた。彼が所属している組織の名前。その組織の名前は以前首領に見せてもらった書類の中にあったものだ。


「……青宮さん。全て書き終わりました。」


「分かった。行くぞ彗羽。」


「……はい」


私は青宮さんにメモを渡し急いであとを追いかける様に足を進めふと後ろへ視線を向ければ全ての情報を吐いた売人の目は暗く闇を移したような色になっていた。



「……可哀想に。」


私は小さく呟いたあと振り返り私は青宮さんを追いかけるようにまた歩き出した。

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