第11話 尋問と幹部のオーラ
本部へと戻ってきた私たちは薬の売人を地下室へ繋いだあと服を着替え1度首領の部屋へと向かった。
「失礼します。首領」
「おや……彗羽に燈李くん。お疲れ様」
「例の売人を捕らえました。今は地下へ繋いであります。これから尋問に当たりますが……彗羽を同行させてもよろしいでしょうか?」
「私は構わないよ。彗羽、君はどうしたい」
首領と青宮さんからの視線に少し悩みながら私は頷き「お願いします」と答えた。
「分かった。聞き出した情報はまとめて後で提出しなさい。売人の処遇は……燈李くん。君に一任する」
「了解しました首領。」
そう答えて私と青宮さんは首領の部屋を出てそのまま地下室へと向かった。
コツコツと靴音を響かせ私と青宮さんは地下室へと続く階段を下り、繋がれている薬の売人が目に入った。
「よぉ。調子はどうだ?売人さん」
「はっ!最悪に決まってるだろ。それで?今から俺に何をしようってんだ」
「お前には情報を喋ってもらう。別に喋らなくてもいいぞ。聞き出し方は沢山あるからな」
青宮さんはそう告げて彼に1歩近寄った。
「さて……まずは名前と……どこに属してるかを聞こうか。」
その一言で青宮さんから漂うオーラが変わった。まるで冷たい氷のような……相手を射抜く冷たいオーラになった。これが幹部が放つ雰囲気だと私は思い知らされそっと目を逸らしこの後の指示を待った。
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