第7話 幹部会

首領のたった一言で先程の空気が一変した。まるで氷のような冷たい空気が張り詰めた。


「さて……まずは報告からしてもらおうか」


「では私から。この間報告書を渡した通り例の組織ですが長1人を生け捕り、及び地下室で拘束中です。後ほど情報を吐かせるための尋問を開始します」


「ありがとう紅奈くん。さて次は……燈李くん。報告を」


「はい。俺からは……」


次々にあげられる報告を私は大人しく何も言わずに聞いていた。すると「彗羽はどう思う?」と首領から問い掛けられた。


「……へ?」


「だから薬の売人を捕らえるにはどうすべきかを聞いているんだよ」


「そうですね……その売人がよく売っている場所は何処ですか?」


「ん?あぁスラム街だ。あとは路地裏とかだな」


「スラム街なら私が動けます……まずは罠を張ってからその売人が掛かるのを待ちましょう……所謂 "釣り"というやつです」


「ふむ……良いだろう。彗羽、予定より少し早いけど燈李くんと組んでその売人を捕らえなさい。」


「…分かりました首領」


「かしこまりました。首領」


「作戦立案は土地勘のある彗羽中心でやること。燈李くんはサポートに。」


「分かりました首領。彗羽よろしく」


「あ……はい。よろしくお願いします青宮さん」


こうして数時間かかった幹部会はようやく解散となった。

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