Lv.2 はじまりの島(南の島)

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Lv. 1のあらすじ

俺は伊藤宏樹 都内の高校に通う、ごく普通の高校 1年生だ。今日は16歳の誕生日だった。

誕生日なのに誰もおめでとうの一言も言ってくれない事にふて腐れて帰ってたところ、急にトラックが…。 目が覚めたら勇者でした!

過保護の母親に連れられ王様のところへ─

50Gで装備整えて、魔王倒してまいれ!だって…

無茶振りもいいとこだし、やる気なかったんだけど、仲間探しスタッフの計らいで3人のS級美少女達が仲間に! この娘達となら辛い冒険も悪くないかも。やる気はでてきた!魔王AIドラゴン退治の旅に出発だ!

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はじまりの城、城門前にて─


俺「それじゃ、3人とも改めてよろしくね。早速なんだけど… ごめんね。俺この世界の事なにも知らなくてさ…。誰か簡単にでいいから、この世界の事教えてくれないかな? あと、魔王AIドラゴンはどこにいるのか…とか、もしわかれば。」


ミカン「それじゃ、わたしから! まず、この世界は4つの大きな大陸と2つの島から成っていますっ。島のうち、ひとつ目がわたし達が今いる「南の島」で、大陸は近い順番に、「南の大陸」「東の大陸」「西の大陸」「北の大陸」ですねっ。 で、最後に最北端の島、氷山に囲まれた、生命のいない、別名「死の島」。魔王AIドラゴンの根城はそこにあるといわれてますっ。」


俺「ありがとう!最北端の島か…。道のりは険しそうだな。氷山に囲まれて─か。船では近づけないようなとこなのかな?」


タマネギ「船じゃ厳しいですね。昨今の温暖化により、氷山が溶け、海面の上昇とありますが、それでも付近で氷山にぶつかって沈んだ船は数知れずです。沈没した船が集まった、「船の墓場」もあると言われてます。」


俺「そっか… 船の墓場…こええーな…。温暖化問題… なんか、ちょいちょい現代社会の事柄入りこんでくるな…」


リンゴ「ヒロぽん大丈夫だよ❤️ 墓場のおばけなんて、あたしの火の魔法でやっつけてあげるね❤️」


俺「あっ…ああ。。ありがとう。。」


タマネギ「世界各地を巡る中で、手に入れる術を探しましょう! 気球なり… ヘリコプターなり…… ジャンボジェット機なり❤️」


俺「順番に現実離れしてったな💨ジャンボジェット機はムリだろ💨 真面目な顔してなに言ってんだ💨 最後の❤️はなんだ💨 でも、かわいいからOK👍」


タマネギ「リンゴのマネを… このほうがかわいいのかなと… いえ、失礼しました。ありがとうございます。」


ミカン「っまずは、南の大陸を目指しましょう! って言っても、出だしからちょっと問題なんですよねっ…。」


俺「問題??」


ミカン「タマネギとリンゴは知ってると思うんですけどっ、この島から大陸に渡るには、「岬口の洞窟」ってとこにあるワープホールを使うしかないんですっ。でも洞窟内に魔物がイタズラで壁を作って、通れなくなってしまっててっ…。」


俺「マジかよ! 壁?? なにかで叩いたり、ちょっとやそっとじゃ壊せない感じ??」


ミカン「そうですねっ… なにかしら、重機を動員させないと厳しそうなんですが… 洞窟内にも魔物が出るので、危険だからと… 王様も許可を出せず、手を付けれてない状態なんですっ…。」


俺「そうなんだ… ありがとう。てか、王様、最初から言ってくれよな。知ってるなら。うーん、 その状態じゃ、1回現地見たところで状況変わらなそうだもんな…。とりあえず、1回王様に相談してみようか。」


ミカン「そうですねっ」



4人は王の御前へ…



王様「勇者ヒロキと仲間達よ。南の島の城へよく来たな。ヒロキがつぎのレベルになるにはあと17の経験が…」


俺「王様!岬口の洞窟にある魔物が作ったっていう壁、なんとかしたい。なんか策ありませんかね。」


王様「…最後まで言わせてくれぇ…。おぉ、そうだったな。あの壁か。壊すには人員と重機を動員せねばならないのだが…、洞窟内、魔物もでるから許可を出せずにいたのだ。

─だが、ひとつ別案で、城下町の外れに住む物知りじいさんなら、なにかしら別策を授けてくれるかもしれん。

すまんが、1度じいさんにあたってみてくれんか?」


タマネギ「承知致しました。もの知りじいさん… 差し支えなければ、お名前教えておいて頂けますか?」


王様「……たんぽぽ……だ……」


俺「かわいいな笑 王様も名前言うのに、なにひきつっちゃってるんですか笑 名前くらい普通に教えてくださいよ笑」


王様「いや…。…オホンッ。それでは頼んだぞ。勇者ヒロキとその仲間達よ。」


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町外れ たんぽぽ宅


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俺「ここか王様の言ってた、たんぽぽさんの家。いらっしゃるかな。」


ドアをノックし、反応を待つ。


俺「ごめんくださーい。たんぽぽさんいらっしゃいますかー?」


少し間が空きドアが開く。中からたんぽぽと思われる老人が顔を出した。


老人「いらっしゃい。ワシになにか御用かな?」


リンゴ「たんぽぽさんこんにちわ❤️ お名前通りのヘアースタイルなんですね❤️ あのっ、あたし達、岬口の洞窟通りたいんですけど、たんぽぽさんのたんぽぽ借りてもいいですか?❤️」


俺「(何語( ? _ ? ) とりあえず、メッチャ失礼。まず謝れ。)」


老人「おっほっほ。これはこれは元気なお嬢さんだ。洞窟の壁の事だね? どれ…ひとつ案はあるが… 試してみるか? …えと、あれはどこにしまったかな…。探してみるから、上がって待ってなさい。」


俺「!ありがとうございます。お邪魔します」


老人「…ここじゃない… いや、そっちか…?」


策となる何かを探し始めてくれた老人。

ヒロキ達は家に上がらせてもらい待たせてもらった。


ミカン「たんぽぽさんに相談しに来てよかったですねっ! なんとかしてくれそう」


俺「そうだね! これで通れるようになるといいな!」


老人「………おっ、これだこれだ。あったぞい。」


老人はタンスから木箱のようなものを取り出し、持ってきてくれた。


老人「これを持っていきなさい。」


俺「これは…?」



ヒロキ達はTNT爆薬を手に入れた



俺「あぶねーな😵 たんぽぽさんタンスの中になに閉まってるんですか! ヘタしたら、洞窟ごと吹き飛ばしちゃうんじゃ💨💨」


老人「おっほっほ。まあ細かい事は置いときなされ。…それに、ほら。お主が世界を救う勇者なら、こんなとこでくたばりゃせんだろ。大丈夫。きっとうまくいく。」


俺「いや、俺は違うかもしれません。」


リンゴ「ヒロぽんっ、爆薬のセットと起爆はヒロぽん1人でやってね❤️ あたし達、外で待ってるから❤️」


俺「うっうっ…そんなぁ…」


老人「それとな… お主に餞別でこれをやろう。」



ヒロキはエッチな下着を手に入れた



俺「……たんぽぽさん、これは……?」


老人「娘にプレゼントしようと買ってきたんだがな… 渡した次の日に出て行ってしまいおった… そこから連絡は取れておれん… もう40年前の話になる… 元気でいてくれているといいのだが…」


俺「大丈夫。普通に元気だと思います。」


老人「あの娘等に着せてみるとええ…。きっと似合うぞ。」


俺「そんな事できるわけ…」


タマネギ「私はちょっと…」


ミカン「私もちょっとこれは…」


リンゴ「えぇー❤️ なにこれかわいい❤️ ね、ね、着てみていい?❤️」


俺「オイオイ、ウソだろ?」


リンゴ「いいからいいから❤️」


リンゴは下着を手に取り別室に着替えに行った


老人「おっほっほ、元気な娘だの」


俺「(うそだろ。まさか、下着で出てきたりしないよな? さすがに…)」


リンゴ「お待たせー❤️ じゃーん❤️ 見てー❤️ どぉー?❤️」


リンゴの行動はヒロキの想像を絶し、下着姿をお披露目してきた。魔法使いの服の上からではわからなかったが、豊満な胸元、良いスタイル… 男をイチコロにする女性がそこにいた。


老人「おっほーーーーっ!!」


老人は鼻血を吹き出し、倒れた。


ヒロキはあまりの光景に、目が点になっている。


タマネギ「ちょっと!リンゴっ!」


ミカン「ダメだよっ!着替えてきなってっ!」


リンゴ「えー❤️ いいのにー❤️」


リンゴは2人に押しやられ、再度着替えに行く。


老人は鼻血が止まらない


老人「…いささか… 血を流し過ぎたようじゃ… マリア… 天に召される前に… もう一度会いたかっ…」


ミカン「ヒロキっ!たんぽぽさんやばそうっ!

回復するねっ!」


俺「いや、そういう問題じゃないから、ほっといていいよ。」


着替え終わったリンゴが再度入ってきた。


リンゴ「お待たせー❤️ あーあ❤️ あの下着かわいかったのにー❤️ 残念❤️」


俺「…よし! じゃあ、そろそろ行こう!目指すは岬口の洞窟だな!」


タマネギ「そうですね!行きましょう!」


ミカン「たんぽぽさんっ、ありがとうございましたっ!」


老人「……オホンッ…最後に…ひとつだけいいかね?」


リンゴ「なにー?❤️ もう 1回下着姿見たいー?❤️」


老人「…いや…」


老人「…ワシは…」


老人「…ワシの名前は、たんぽぽではない…」


俺「(王様マジしばく いや。改め あのデブマジしばく)」


老人「…ワシの名前は……」


俺「あざっした!さようなら」


老人「…アーノルド…」


4人は老人の家をあとにした。

老人は名前を言いかけてたが、もはや、たんぽぽでいい。むしろ、たんぽぽがいい。


気を取り直して、岬口の洞窟に向けて出発だ!
















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