第10話

ある日の僕らのグループLINEの内容。


莉緒

誰かいない?


紗奈

いるよ、どうした?


     どうした?なんかあった?

翔人

俺はいない。居留守だ


莉緒

翔人バカなの?


翔人

仕方ないことだ


晴希

あ、ごめん。俺、飯食ってた


紗奈

何、食べてたの?


晴希

カエルの照り焼き


莉緒

お前らみんなバカだ!

         

       今頃、わかったんだ。遅いぞ


美笛

私、今帰ってきた。


翔人

どっか行ってた?


美笛

メガドンキで、コスプレ用の服を買ってた


莉緒

マジ?


晴希

俺もメガドンキ行こ

         

        あそこメガドンキなのに、

        ドンキなのは3階のフロア

        だけじゃん


晴希

そういうこと言うなよ

◯○市は田舎なんだぞ


翔人

どんなの買ったの?


美笛

内緒っ!


翔人

エロいコスチューム?


莉緒

それコンプライアンス的にどうよ?


紗奈

アウト!


晴希

アウトー!


莉緒

ていうか、私の話も聞いてよ

           

         だから、どうしたの?


莉緒

どんなコスプレしようか悩んでる


翔人

ハイレグのバニーガールは?


莉緒

殴るぞてめえ!


晴希

無難にゾンビとかは?


紗奈

それはやめて


晴希

なんで?


紗奈

いいじゃん、なんでも


晴希

それじゃあ、紗奈もゾンビにするって

言ってるようなもんじゃん

被ったんだ。


紗奈

殴るよ晴希。


翔人

被ったんだ


           被ったんだ


紗奈

みんなボコボコにしてやる


翔人

どうしてうちの女子はこんなに

武闘派なんだ!


美笛

ディズニーのキャラとかは?


莉緒

好きなのいないんだよね。


翔人

頭にミッキーの耳を付ければいい

顔は油性のマジックで上手く描いてやるから

俺の絵心を信じろ


莉緒

もういい、相談した私がバカだった。


翔人

バカだった


晴希

バカだった

            

              バカだった


莉緒

うるせえよ!

あ、お風呂に呼ばれた

ごめん


翔人

俺もこれからゲームするわ


紗奈

私はこれからご飯作らなきゃ


莉緒

自分で作るの?


紗奈

うん、お母さんパートで遅くなるから


晴希

何作るの?


紗奈

肉じゃが


晴希

すごいじゃん

家庭的なんだ


紗奈

そんなことないけど


晴希

俺は勉強しなきゃ

              

            俺も


美笛

私も


晴希 

ああ、数学の課題やるの忘れてた!


莉緒

ああ、やべー がんばってな!


晴希

紗奈、明日写させて


紗奈

いいけど、晴希数学苦手じゃん

晴希のためにならないよ


          そうだそうだ

          自力でがんばれ!

莉緒

そうだそうだ


翔人

そうだそうだ


紗奈

そうだそうだ


美笛

そうだそうだ


晴希

そうだそうだ、うるさいよ! わかったよ、これからがんばってやるよ。じゃあね、また明日


莉緒

りょ!


翔人

りょ!


紗奈

晴希、がんがれ


美笛

がんがれ!

           

             がんがれ!

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