7. 人生最強のPC現る

 去年の9月、衝撃の出会いがありました。

 在宅勤務が推奨されてから年月が経ち、当時の職場は在宅勤務の頻度が多く、通勤費は定期券支払いではなく、実費精算となりました。


 ……そういえば、この頃でした。メンタル崩したの。

 

 さてさて、在宅勤務の頻度が高くなったので、自宅の環境を整えようと思いました。

 当時の職場は27インチのディスプレイ2枚をディスプレイアームで並べており、それに慣れるとディスプレイ1枚では心許なくなってしまいました。

 なので、いざ秋葉原へ、となったわけです。

 仕事道具に自腹切るというのも嫌な話ですが、どうせプライベートでも使うし、ということで、買い物によるストレス発散も兼ねて、大好きな秋葉原へ連休初日に繰り出しました。


 中古はまず考えなかったので、ツクモとかパソコン工房とかソフマップとかを 周り、吟味し、結局値段と性能、そして一番大事な見た目から、ソフマップでASUSの27インチディスプレイに目をつけました。


 その後で、ふと魔が差しました。

 向こうにデスクトップが置いてあるなと。

 罠です。

 確実に罠です。


 当然、わたしは誘蛾灯に群がる羽虫のように、PCが積まれたエリアに引き寄せられました。(←何が当然なんだか)


 何やら仰々しい謳い文句とずらっと書かれたスペックに目を留めます。


 OS:Windows11 Home

 CPU:Core i7 11700F(8コア16スレッド 定格2.50GHz ターボ4.9GHz)

 RAM:16GB (デュアルチャネル DDR4 3200MHz)

 GPU:RTX2060 SUPER

 ストレージ:NVMe M.2 SSD 1TB


 そのお隣に、CPUが11世代Core i5のモデルもありました。

 お値段、16.3万円也。i5モデルは13か14万くらいでした。

 なんとなく「へ~ほ~」と眺めていたら、店員さんとエンカウントしました。

「中身は少し前のを使ってますが、性能に対してコスパがすごくいいですよ。なかなかこの値段でこれだけのものは出せないですね」

 言われ、唸っていました。

 確かに、このくらいの性能のものだったら、20万超えるくらいの認識だったので、だいぶ安いと思いました。

 更に店員さんは追い打ちをかけます。

「グラフィックボードも数年前のものですが、今でも充分戦えるくらいですし」

 いろいろと誘惑されます。

「SSDも、PCIe用スロットに追加できますし、2.5インチも増設できるので、1テラから増やせますよ」

 もう、ノックアウト寸前です。

 そこでふと、DVDドライブがないことに気づきます。

「あ、光学ドライブはないんですね」

「最近はあまりニーズがないのと、動作部分は少ない方が呼称もしにくいので」

 そこだけはマイナスポイントでしたが、でもまぁ後で外付け買えばいいやと思い直しました。


 悩むこと数分――


「じゃあ、これください」


 撃沈です。本当はディスプレイを買いに来たのに、結局デスクトップまでお買い上げです。


「i7とi5どちらのモデルにします?」

 そう問われ、i5で充分なはずなのに、

「……i7で」

 誘惑に負けました。

 2万円以上差があるのに、i7の誘惑には勝てませんでした。

 ここで格言です。


『PCスペックの余裕は心の余裕』


 やっぱいいな~i7。

 今はi9が出ているものの、そこはもう異次元です。そこまでは望みません。


 それから、忘れてはならない本来の目的、ディスプレイを買いました。

 この時も店員さんから解説が入りました。

「下から見てみてください。こっちだとちょっと白く見えるのわかります?でもこっちのは変わらないので、マルチディスプレイで使うにはこちらの方がいいです。今使っているのは?27インチ?ならこちらが――」

 はい、というわけで、2万7千円のASUS製IPSパネルのディスプレイ購入です。


 この日の買い物、しめて¥190,060也。

 買っちまいました。

 やっちまいましたよ。

 顔、にやけてましたが。


 その日のうちに、ツクモでHDDも購入しました。

 その当時使っていたデスクトップPC内には4TBのHDDをデータ置き場として内蔵していたので、そのデータ移行先です。5年使い続けたものは心配だったので、ここも新調します。やっぱり新しいPCには新品を組み込みたいですから。

 とにかく安いのを選びました。

 余裕を持って、6TBのHDDを¥9,980で購入。

 5年前はこれくらいの値段で4TBを買ったので、どんどん価格下がってるな~と思いました。 



 というわけで、一週間後にPC到着です。

 とは言っても、HDDを増設して、初期セットアップまでしたら、ひと月くらいはほとんど稼働させてませんでした。

 まだ5年使い続けたデスクトップが現役でしたし、在宅勤務でもそっちを使っていたので、しばし置物状態です。

 なぜか使うのもったいない気持ちと、仕事で浪費させたくなかったので(しかも当時の在宅勤務環境ではWin11は動作保証外でした)、翌月に秋葉原のパソコン工房で2千円くらいの安い外付けDVDドライブを買ったタイミングで、土日のみ稼働という状態になりました。

 平日でも、朝起きてから夜寝るまでパソコンをつける人間なので、その時は旧デスクトップを使っていました。



 この時のPCが、今このエッセイを書いているPCになります。

 この後、キーボードをはじめいろいろ買い足すのですが、それはまた別の機会に書こうと思います。



 実は初めてのWin11のPCなのですが、タスクバー中央にスタートボタンがつくのは違和感でした。なので、設定を変更して左に寄せました。

 右クリック押したときの表示が違っていて「その他のオプションを確認」を押さないと慣れ親しんだ右クリック機能が使えないのは不便だと思いましたが、結構慣れるもんだなと思いましたね。


 スペック的にはどんなもんだろうと、ゲームのベンチマークを入れて試してみましたが、ドラクエ10ベンチではスコア20000近く出て「すごく快適」評価、FF14ベンチではスコアは忘れましたが「非常に快適」に一歩及ばず、といった具合でした。

 とはいえ、FF公式HPを見ると、「非常に快適」というのは

「とても快適な動作が見込めます。高フレームでの動作が可能で、より高品質のグラフィックス設定を行うことも可能です」

 という評価のようで、もうわたしとしては十分なスペックです。


 ASUSのディスプレイも120Hzまで設定可能だったので、もうほんとに満足です。

 今はこれで快適に『原神』やってます。

 このゲーム、標準では60Hzまでなので、そこまで必要ではないですが。

 それにしても、デュアルディスプレイは素晴らしい。

 一度これにするともう戻れないとどこかに書いてありましたが、その通りです。もう1枚だけには戻れないです。



 他のソフトでも試してみました。

 DaVinci Resolveを使ってみると、編集中のプレビューは遅れが出ないし、書き出しも早いしで、もう文句ないです。


 メモリなんて8GBあればと思っていましたが、やはり16GBは必要ですね。タスクマネージャ見ると、ゲームやりながら+αが入ると、10GB以上使用しているようですし。

 なんかもうスペックに浮かれて、ゲームするときはタスクマネージャ立ち上げて、CPU・メモリ・GPU使用率見て毎回「素晴らしい…」と悦になってます。

 11世代とはいえi7CPUはやはりいい!サイコーだ!



 と、こんな感じで悦に浸ることしばし。

 旧デスクトップは業務方法の変更でシンクライアント接続から個人貸与のモバイルPCへ移行されたことで、お疲れ様してもらいました。

 5年間頑張ってくれたWin10デスクトップが収まっていた場所に、新しいWin11デスクトップが収まりました。

 ほんとにお疲れ様です。

 これまで大変お世話になりました。

 あなたはもう用済みです。(←ひでぇっ!)

 だってお前、Win11にアップグレードできないじゃん、第7世代CPUさんよぉ。

 

 こうは言いましたが、こやつにはLinuxになっていただき、今もたま~に稼働してもらっています。

 パーツ取りしてスペアにしたりバルクとして売ろうかとも思いましたが、結局は知的好奇心のためのオーバーホール実験体になってもらい、バラして洗ってグリス塗って再組立ての経験値になりました。(この辺、「5. 3台目のデスクトップ」でも書かせていただきました)



 このPCは現在バリバリのメイン機ですので、後でもう少しお話できたなら、と思います。

「その程度のスペックで調子に乗るな」

 そう仰りたい方もいらっしゃるとは思いますが、どうか落ち着いてください。

 もし「俺の方がTUEEEE!」と仰りたい方はコメントを。

 全力で平伏いたします!





 尚、地味に驚いたのは―――

 デスクトップPCなのにBluetoothやWiFiがついていることでした。

「え?USB端子に受信機つけてないのに…?」

 そんな、情報をアップデートできていない神在月ユウでした!

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