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ところがアイツの結婚式は未知のウイルスの猛威によって延期となった。


世の中が一変して想定もしていなかったような不思議な時間が過ぎた。その日々は気が付けば2年以上続いた。


その間アイツの結婚式は親族のみの小規模なものとして開催された。

ひょっとしたらアノ人に会えるかもと思っていた心の隅に蓋をして御祝儀だけを贈った。


そしてこのウイルスの猛威は飲食業界にも大きな影響を与え、ワタシとアノ人が出会ったバイト先のレストランは閉店することになった。

当時のバイトメンバーは全体的に仲が良かったため、最後にお店に集まろうという連絡が来る。もちろんこのご時世だから任意であることは大前提で当日まで誰が来るのか把握していなかった。

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