【幕間・創作論】漢字を開くについての考察 入門レベル
*中級者や上級者の方にとっては、すでにご存じの方が多いと思いますので、そのような方はスルーか失笑でお願いします*
タイトルの通りですが、ここは私はかなり考えて制作をしています。
私の場合、何を基準とするか? というと
・文字の並びの中での漢字の配分
・視覚的な読みやすさ
ここを追求します。
例えば、拙作のなかに
【傭兵団長に身をゆだねていると、風が火照った体をやさしく撫でてゆく】
という一文(2023/12/24投稿)があります。
これを漢字に出来る部分をすべて漢字にしますと(←この文中の『すべて』も意識的に平仮名にしています)
『傭兵団長に身を委ねていると、風が火照った体を優しく撫でてゆく」
となります。
これはあくまで私の感性ですが、漢字の割合が多くて、視覚的な印象が硬くゴテゴテしたものに感じられるんですね。
で、漢字をひらいた部分は「委ねる」と「優しく」なんですが、これは漢字で書くより、平仮名で書く「ゆだねる」「やさしく」の方が よりその肌感覚がこの場に限っては伝わりやすいと思います。
ひとつ悩んだのは
「優しく撫でてゆく」を
・やさしく撫でてゆく
・優しくなでてゆく
にするかで少し悩みましたが、後者にしますと一文の左側に漢字が集中しますので前者に決めました。
□
この連載のなかで気づいていらっしゃる方は、相当に注意力や文章を見る力があると思うのですが、感想作品の作者名の紹介の ○○様 の『様』。
この『様』を私は視覚的な読みやすさを重視して、漢字の『様』にしたり、平仮名の『さま』にしたりしています。
たとえば、平仮名のペンネームの方ならば『様』を用いる。漢字が連なるペンネームの方なら『さま』を用いるなどです。
例
作者 こうていたろう様
作者 近衛兵隊長 さま
場合によっては作者名と様の間に空白を置くこともあります。
□
漢字をひらくというと、作中のルールとして「心」をずっと「こころ」と表記しないといけないなど、作中の統一や、自分の文体のルールとして持っていいらっしゃる方も多いでしょうが、今回は『あくまで私はこうですよ』という考え方や、実践例を書いてみました。
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硬めの文体で進む、王女と傭兵団長の友情の物語です。エロと暴力と嫉妬と傭兵団の暮らし、W片想いや、王女の逆転劇が売りの作品です。
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