過去と未来が交錯する手紙。切なくも美しい世界から届きました。

この物語は、時間と距離を超えた愛情と友情をテーマに描いているのでしょうか。主人公が自身の命が尽きるまでに一度だけ再会を望む様子は、深い感動を与えてくれました。また、紅葉の季節という設定は、物語全体に哀しみと美しさをもたらしています。秋の情景描写や主人公のうつろう気持ちもよく描けており、胸が締め付けられてしまう。

「赤いベレー帽の似合うあなたは、相変わらず元気で過ごしているでしょうか。」

「今はそれだけが気掛かりです。」

エンディングのこの二行も、心地よい余韻を残してくれるようであり、とても素敵でした。短編作品の描き方を教えられた気もしています。

ありがとうございました。