第6話 守護騎士

「名前かぁ~どうすっかなぁ~俺…そいえば今って絶世の美女的なキャラだけどこんな感じで良いのかねぇ?なんか偉そうな感じの言い方とかしてみるとか?」


そう悩みながら取りあえず幾つかの候補を実際に喋ってみる事にした。


「私は貴方の攻撃では敗れないと言う事ですよ」


簡単に言うと敬語?キャラを演じてみたけど無理だな合わん単純にこういうキャラは配下の内の一体が勇者を称えながらも「ですが私が敬愛すべき我が主はこのような攻撃で倒れてくれる程優しくは有りませんよ」とか言うのが合ってる気がする。


「こんなものか?我からして見れな見切り易い攻撃よなぁ」


うんまぁさっきよりは有ってるのか?まぁ今の俺の姿が結構ツリ目の美女だし、合ってるっちゃ合ってるしこれで良いのかなぁ何か他にも...。


「お前は私の顔に泥を塗ると言う事か?答えよ」


うんこれだなと言うか実際あんな頭を使いそうな喋り方とか結構面倒くさいしこっちの方がロールしやすいし今度からこの口調で行こう!


「あぁそれと貴様の名だったな。ふむそれなら貴様はこれよりスカルトと名乗るが良い」


そんな自分でも秒で考えたにしては中々イケてる名前じゃないかなぁと自画自賛しながらスカルトの就職可能な職業欄をボーっと見ながらどんな感じに成長するのか想像しながら職業を選んでいた。


戦士なら俺を守る騎士的な立ち位置とかかなぁ?となると俺の立ち位置って何だ?魔王?


「魔王…か良い響きだ」


うんそもそも俺って現状取得している称号でも<世界の敵候補>だとか<人類の天敵>だとか、<神に呪われし者>とかの正に魔王的な称号とか取得してるしこれは魔王を目指すしか無いかとか思いながら、となるとスカルトは俺の護衛騎士とか?でも筆頭魔法使いも捨てがたいしウ~ンどうするかなぁ?何せ初めての配下だし大事にしたいからなぁ


「うむ私はお前の行く先を決定したぞスカルト貴様は今日より私を守る騎士と成れ今は弱くとも何れ貴様を重宝するときが来るであろう。その時まで爪牙を磨き研ぎ澄ませるが良い」


決まった。そう思いながら鑑定するとスカルトの職業が戦士になってて、スキルとして剣術Lv1を習得していた。


となるとスカルトに持たせたり俺自身が持つ武具を作る生産職も必要だし、強力な装備を作る為に必須らしい付与魔法使いとかそれをするなら魔法部隊とか色々欲しくなるなぁ


そんな事を思いながらこれからの未来を妄想していたが、一つの考えが頭を過る。


もしも俺が本格的に魔王を名乗るなら城も欲しいしとなるとこの城の所有権が欲しい所だがそうすると、迷宮を攻略する必要があるのか、まぁ良いけどけど現状第3層の物量を突破できそうにないんだよなぁとか思っていたが、スカルトが俺のボロ布の様な服を引っ張って来た。


「もしやお前が出るつもりか?ならば辞めておけ今の貴様では戦力にならんお前はそこにある折れた剣でも振っているが良い」


そう言っておくとスカルトは真面目に折れた直剣を振っていた。まぁ俺も配下1号を無暗に使い捨てるつもりは無いしこいつには俺の筆頭護衛騎士とかかっこよすぎる役職に就いてもらって、俺を守る最強の騎士とかになってもらいたいからここで捨て駒にするつもりは無い


取りあえずスカルトはあれで良いとして今の段階で使える戦法としては、現状レベル3の魔力回復を限界まで上げで、その上で魔力弾以上の強力な魔法で連射撃墜するっていう戦法だしこれで行こうかな。


そうなると魔力回復のスキルを限界まで上げる手段として有効なのが魔力を体外に放出してそのまま操作を放棄すれば良いだけの簡単な作業だ。


《新しく耐性系スキル<疲労耐性Lv1>を習得しました》

《スキル<魔力回復Lv3>が<魔力回復Lv4>に上昇しました》

《スキル<回復強化Lv2>が<回復強化Lv3>に上昇しました》

《新しく魔力系スキル<魔力消費緩和Lv1>を習得しました》


実は魔力回復のスキルには回復強化のスキルが適用されるらしく、そのお陰で通常よりも魔力の回復量が多いらしくそれに対して若干お得なだぁとか思いながら迷宮の第3層に足を踏み入れた。


迷宮の第3層はこれまでのような迷路とは違って、1層ブチ抜きのだだっ広い場所でそこに無数のスケルトン達が群がっているという地獄が発生していた。


その次の瞬間新しく俺が作った魔法<大魔力弾>の魔法が発動した。この魔法は単純に魔力弾の魔法の強化版で、魔力消費は5と魔力弾の5倍だがその価値は十分にある代物だ。


《新しく戦闘系スキル<連射Lv1>を習得しました》

《新しく魔法スキル<構築補正Lv1>を習得しました》


今直ぐ習得した新しいスキルが思った以上に強力で、連射能力が強化されて俺は魔力が尽きるまで打ち尽くした。まぁ結果だけ言うなら勝ったが、思ったよりも火力が高すぎたと言う奴で正に骨も残らなかった。だがまぁ思ったよりも個々の連携が取れてなくて、例えばスケルトンAの攻撃がスケルトンBに当たったりとかが結構あった。


それ以外にも指揮官クラスが居なかった影響で完全に烏合の衆と言う感じになっていた。まぁ思ったよりも苦戦しなかったのは次の階層で手ごわい奴が来るから数の戦闘は容易く熟せと言う事だろうか?と思いながら次の階層を除いて鑑定を発動してみた。


名前 アウスト・ハルバート

種族 骸骨騎士Lv20

職業 守護騎士Lv15


種族スキル

鉄骨体Lv2

汎用スキル

暗視Lv10.眼光Lv10.威圧Lv3

戦闘スキル

体術Lv7.剣術Lv10.大剣術Lv4.守護Lv5.防御Lv8.峰打ちLv3.振り下ろしLv6.跳躍Lv5.姿勢制御Lv4.加速Lv4

異能系スキル

回復Lv7.硬化Lv5.

強化スキル

腕力強化Lv8.視覚強化Lv3.斬撃強化Lv7.打撃強化Lv5

魔力スキル

魔力感知Lv8.魔力操作Lv9.

耐性スキル

睡眠無効.疲労無効.飲食無効.猛毒無効.打撃脆弱Lv5.神聖脆弱Lv4

SP 25


称号

<ダリウスの眷属>


漆黒の服に黒衣のローブを着ていて、その手に持っている大剣は結構古くなってボロボロだが、それでも変わらぬ覇気を思わせるそれは使用者が歴戦の猛者である事の証明だった。その身から発せられる覇気は威圧のスキル効果もあるんだろうが、見ているだけで身震いがしてくるほどだった。


目の前の敵はそのドッシリとした体形に似合わない程に早い速度で此方に距離を詰めてきた。


「くっ<大魔力壁>」


咄嗟に魔力壁の強化版である大魔力壁を発動する事で何とかなったが、それでもその壁を物ともしない怪力で壁を大剣で壊して今度は俺が剣の錆になると思ったが、これまで本を読んでいた影響で上がった思考加速レベル7と認識加速レベル4のお陰で何とか見切ることが出来た。


《新しく戦闘系スキル<見切Lv1>を習得しました》

《新しく戦闘系スキル<回避Lv1>を習得しました》


新しく習得した見切と回避のお陰でギリギリ避けられた俺はそのまま鋼体と硬化のスキルを発動して相手を殴りつけたが、まるで鉄を殴っている様だった。


《スキル<鋼体Lv1>が<鋼体Lv2>に上昇しました》

《スキル<硬化Lv1>が<硬化Lv2>に上昇しました》

《新しくスキル<部分強化Lv1>を習得しました》


この間も呪攻撃を叩き込んでるが、攻撃が効いている気がしなくて、もしも聞いたとしても回復レベル7の影響で僅かなダメージは回復されるから結構絶望感が強かった。


「<大魔力壁><大魔力槍>」


先ず大魔力壁を発動して一瞬だけだが、隙が出来た瞬間に同じく大魔力槍を発動して、そのまま武器として突き刺す攻撃を食らわせた。因みにこれには俺の呪攻撃のスキルも追加効果として含まれるから幾ら防御が硬くても内側はそんなだと信じたい。


《スキル<呪体Lv1>が<呪体Lv2>に上昇しました》

《スキル<呪攻撃Lv1>が<呪攻撃Lv2>に上昇しました》

《スキル<無属魔法Lv1>が<無属魔法Lv2>に上昇しました》


流石に体内に呪攻撃を喰らったのがかなりのダメージになったらしく結構苦しんで、その上身体能力が若干だが下がったのだ。そのお陰で僅かながら戦いやすくなった。

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