第5話 死霊魔法

あれから迷宮の探索を続けていった俺は遂に第3層への階段を見つけて、その気分のままに降りていったが普通に公開した。先ず個体の強さとしては第2層から結構強くなって、普通にその職業と併用すると高い効果を及ぼすスキル等も習得しているらしく結構手ごわかった。


しかも魔法使いも居てそれも属性魔法を使って来る始末に俺は普通に勝てるわけないと断定して逃げて帰ってきた。


「いやぁ魔力感知でも分かるけど、魔力量的にも結構量ありそうだよなぁ」


そんな独り言を呟いているが、正直勝ち目が全くないと言われれば否と答える。まぁ単純に個体ごとは強くなったけど、普通に勝てる強さをしていたから問題ないなと思っていた。


あと生産系のスキルも習得してみようかなぁとか思っていた。まぁここにある材料が骨だけだしそれに加えて、ちょこちょこ隙間時間を見つけてはこの城を探索していたが、倉庫と呼ばれる所には何もなくこの城の情報が載っている第7資料室にあった在庫管理書には素材となりうる物すら無かった。


その理由はそもそもこの島自体が神から逃げるために、魔人族たちの中でもエリートとして言われている魔皇族と呼ばれる連中が、その存在を賭して作りだした島で、その島には<神族拒絶大結界>と呼ばれる神の存在を通さない結界を張って、静かに潜んでいたが、人間を活用する事で間接的に魔人族を滅ぼしに向かった。


そうして結構色々な戦争だとかが起こって、その際に資料室とかは守り通したが、これまでの戦争で薬品・武器・防具等は全て消費して、最終的には魔人族は一人を除いて全滅で残りは在野にいる人と混じって隠れ潜んだ魔人のみで、それらの個体も神が人に与えた<全世界魔人因子探査>の魔法によって魔人や人などとの混血児も容赦なく滅ぼして、それらを守る者が居たら最悪町ごと葬る事になろうとも確殺すると言う呆れる程に魔人に優しくない世界だった。


と言うか今はその一人以外居ないと言う事か…えっ結構ピンチじゃね?だって人が入って来るなら俺殺されね?


《新しく戦闘系スキル<危機感知Lv1>を習得しました》

《スキル<魔力感知Lv9>が<魔力感知Lv10>に上昇しました》

《スキル<魔力感知Lv10>を習得した事より新しく魔力系スキル<魔力精密感知Lv1>に変化しました》

《スキル<魔力感知Lv10>を習得した事より新しく魔力系スキル<魔力探知Lv1>を派生習得しました》

《スキルレベルアップボーナスとしてSPを5取得しました》

《スキル<魔力操作Lv8>が<魔力操作Lv9>に上昇しました》

《スキル<目Lv7>が<目Lv8>に上昇しました》


魔力感知のスキルがレベル10になってそれと同時に裏でせっせと上げていたスキルの目と魔力操作がかなりレベルが上がって、魔眼のスキルももうすぐだなぁとか思っていた。それと新たに習得した魔力探知のスキルは自身の周囲に薄い膜の様に魔力を広げて、魔力の持った生物・非生物問わず探知する事が出来る。


その代償として常時魔力を少量だけだが消費するらしく魔力の回復手段とかねぇかなぁとか思っていたが、便利なスキルがあるのを思い出した。そのスキルは<魔力回復>と言うスキルで、魔力の回復速度を上昇させるらしくこんな時に使えそうなスキルだなと思っていた。


「確か魔力回復のスキルを習得するには、先ず魔力を消費しないとダメだったのかな?まぁやってみよう」


そう思いながら魔力探知を発動させて暫く放置する事にした。そらから魔力探知と言うスキルが俺に一つの可能性を示した。それは回避と併用する事で攻撃を安全にいなす事が可能になる可能背があると言う事だった。


結果だけ言うならその試みは失敗したとだけ言っておく。まぁその理由が根本的な理由で、それが回避のスキルは完全に俺の身体能力頼りだしそもそも魔力探知とかの探知・感知系のスキルが大雑把な場所やここにいる程度の事は分かるがどんな攻撃をするとかそういう事に関しては完全に無力だったからだ。


《新しく魔力系スキル<魔力回復Lv1>を習得しました》


そんな事をやっているといつの間にやら魔力回復のスキルを習得するに至って、それに魔力回復と魔力探知の消費魔力が釣り合って若干回復魔力の方が多い影響で戦闘に支障も出ないと分かって嬉しい気持ちでいっぱいだった。


それから今度は召喚魔法にでも手を出してみるかなぁって思っていた。理由としては至極単純で本当に一人でいるのに若干空き始めてきたのだ。まぁ最初は孤高だ~とか思わなかった訳じゃ無いけど、正直一人ってつまらないから早めに話し相手最悪の場合ただの喋らない魔物でも良いから居てもらいたいと思っていた。


そうなると結構面倒くさいことになる。なにせこの前みたスキルの<使役>と言うスキル自体は習得可能でその前に前提スキルを幾つか習得する必要が有るが、それでも問題ない範囲だがそれ以上にここには使役を発動できる魔物が居ないと言う事が問題で、スケルトンは軒並み眷属の称号によって使役が無効らしいしネズミ一匹居ないここじゃあ発動する事も出来ないのだ。


「仕方ないあの魔法を習得するかな」


そう思いながら魔法資料室でとある魔法が書かれた本を読むことにした。


《新しく強化系スキル<視覚強化Lv1>を習得しました》

《新しく汎用系スキル<観察Lv1>を習得しました》

《スキル<魔力感知Lv9>が<魔力感知Lv10>に上昇しました》

《スキル<魔力感知Lv10>を習得した事により新しく魔力系スキル<魔力精密感知Lv1>に変化しました》

《スキル<魔力精密感知Lv1>を習得した事により新しく魔力系スキル<魔力探知Lv1>が習得可能になりました》

《新しく魔力系スキル<魔力探知Lv1>を習得しました》

《スキル<目Lv5>と<魔力精密感知Lv1>と<魔力探知Lv1>を習得した事により新しく肉体系スキル<魔眼Lv1>を派生習得しました》

《新しく肉体系スキル<魂視Lv1>を習得しました》

《新しく魔力スキル<死霊魔法Lv1>を習得しました》

《SPが残り31に減少しました》

《スキルレベルアップボーナスとしてSPを5取得しました》


観察のスキルを習得するための前提スキルたる視覚強化に、前提スキルを習得しているから直ぐに習得出来た魔眼のスキルそして、魔眼のスキルと魔眼のスキルを習得した上で観察のスキルを習得する事で習得可能になる魂視によって始めて死霊魔法は使用可能になるとか言うクソ程面倒くさい仕様だった。


因みにこれより面倒くさい魔法が在ってそれが召喚魔法のスキルで、それが先ず空間魔法を習得するために空間感知のスキルと高レベルの魔力感知スキルと魔力操作のスキルそれに加えて、空間知覚のスキルを習得した上で初めて習得可能になる空間魔法とスキル契約を習得する事で習得可能になるのが召喚魔法だったりする。


この世界でのある程度強力なスキルは、ポンと習得できるものじゃ無くて前提のスキルを一個一個習得していく必要がある。まぁだからSPがかなりのぶっ壊れ機能になるんだがね。


と言うか魂視のSP消費が5と割高だった影響で、かなり減少して28にまで下がった事が若干悲しく思えてきながら死霊魔法を試してみようと思いながら本を開いた。


《スキル<魔力操作Lv9>が<魔力操作Lv10>に上昇しました》

《スキル<魔力操作Lv10>を習得した事により新しく魔力系スキル<魔力精密操作Lv1>に変化しました》

《スキル<魔力精密操作Lv1>を習得した事により新しく魔力系スキル<体外魔力操作Lv1>が習得可能になりました》

《新しく魔力系スキル<体外魔力操作Lv1>を習得しました》

《スキル<魔力精密操作Lv1>と<体外魔力操作Lv1>を習得した事により新しく魔力系スキル<魔力掌握Lv1>に変化しました》

《新しく異能系スキル<魂魄蒐集Lv1>を習得しました》

《SPが残り31に減少しました》

《スキルレベルアップボーナスとしてSPを5取得しました》


魂魄蒐集のスキルを習得した事で魂魄に干渉する事が可能になって、そのお陰で漸く死霊魔法が使えるようになった。それから本を読んで死霊魔法に関しての造詣を深めていたが、やはりこの前提スキルは必要なんだなと思った。


先ず死霊魔法を使うには魂を使うが死霊魔法単体では魂をどうこうする手段は無く、それは例えば前提スキルになっている魂魄蒐集や魂魄魔法をしようする必要がある。それでその魂と魔力を媒介に現象を起こすと言うのが手っ取り早く説明する死霊魔法だった。


《新しく魔法<死肉作成>を習得しました》


死肉作成は死霊…アンデットを作り出すために魂を封入するが、その際に肉体に特殊な魔法的加工を行う必要があって、それをするのが死肉作成と言う魔法だった。


《新しく魔法<魂魄封入>を習得しました》


こっちの魔法は魂を死肉に宿らせるための魔法でこの2つの魔法で死霊魔法の初期魔法となる。取りあえず地下迷宮のスケルトンの1体を殺して魂魄掌握のスキルを発動する。


「よし魂は回収できたな。まぁ取りあえず骨を回収していくか」


そうして魂と骨を全て回収してから魔法資料室で死肉作成を試してみる事にする。この2つの魔法は数字で表すなら互いに60程の魔力を消費するから今の俺には多少ギリギリだが使用は可能だった。それから時間を掛けずに魂魄封入の魔法も唱えて、漸くアンデット1号が出来た。


名前 無し

種族 スケルトン

職業 無職


種族スキル

骨体Lv1

汎用スキル

暗視Lv1

戦闘スキル

体術Lv1

魔力スキル

魔力感知Lv1.魔力操作Lv1

耐性スキル

睡眠無効.疲労無効.飲食無効.猛毒無効.打撃脆弱Lv5.神聖脆弱Lv4

SP 0


称号

<シリウスの眷属>


「実際見てみると弱いとしか言えないなぁ。まっでも漸く配下が出来たのだから結構嬉しいなぁ」


そんな感情を滲ませながら俺はこのスケルトンにどんな名前を付けようか悩んでいた。



あとがき

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