第25話 トリートメントはしています?

 目が覚めて――カードを探す。リザと目が合った。

 リザの目が緩んでいて息が顔に当たっていた。

 動こうとしてムギが服を掴んでいて、動きが阻害されてムギを起こさないようにと、でも無理だった。ちょっと動いただけでムギは目を開けてしまった。

「……ごめんね。起こしちゃったね」

 声がかすれている。

 ムギが体に埋もれて来て、リザに頭を撫でられてなんとも言えない気持ちになった。視界の端ではガラスの向こうの水が揺れている。

 リザ、ムギ、ぼくで川の字だ。

 そして隣にファニエルさんがいて凍り付いた。

 天使は寝るのかと言う話。天使は寝ないらしい。

 昨日は疲れていて……いざファニエルさんがここにいると実感すると緊張で頭が真っ白になってきた。どうしよ。どうしよ。何かおもてなしとか。まともに見られない。

「何焦ってんの?」

 リザに小突かれる。

「別に……焦ってなんて」

「焦ってんじゃん。あたしの時はそんな反応しない癖に」

「そういうんじゃないってば……」

「はいはい。そーですか」

「リザってば……すみませんファニエルさん。おはようございます」

「おはようございます寧々さん。何時もこんなに早いのですか?」

 現在の時刻は朝四時だ。泥沼のように眠れた。

「今日は、その、たまたまでったぁ。リザッ」

 リザに背中を叩かれた。痛みが遅れてやってくる。

「っふん」

 何。なんで叩かれたの。なんでぼくはリザに叩かれたの。

「今日はこれからどうするのですか?」

 寝起きで口臭とか色々気になって、寝癖とかもうどうしよ。

「あのっすみません。ちょっとっちょっと」

「……なにがちょっとだ。この色ボケ茄子野郎」

 えっ。何。リザが怖い。

 ムギを体に貼り付けたまま洗面所へ。歯磨きと寝癖を整える。

「屈んでください」

 後ろから声がして振り返るとファニエルさん……と目つきの怖いリザがいた。

「へっ……やっ」

「整えますよ」

「しゅしゅみましぇん」

「チッ」

 噛んだ。のとリザの舌打ち。

 髪をとかしてくれるファニエルさんからいい匂いがした。桃のようなニオイ。

「トリートメントは使っていますか? 髪を伸ばすのなら、しっかりとケアしなければダメですよ。でもこの癖毛も良いですね」

「……はい」

「チッ」

「これからどうするのですか?」

「チッ」

「朝の……訓練をしようかと考えてます」

「チッ」

「朝の運動ですね。大変良い事だと思います」

「チッ」

 え。ほんとなに。リザが舌打ちばかりする。

 朝四時――ファニエルさんが自分の事は気にしないでくださいと言うので気にしないことにする。

 ぼくたちが起きたのでリザはこれから少し仮眠をとると言った。かなり不機嫌だった。やっぱり天使が嫌いなのかな。歴史的に見ても禍根は深そうだ。

 ムギはぼくの傍を離れなかった。家を空けたから不安なのかもしれない。

 トイレを済ませ着替えて外へ出る。カードにこっそりとイミナが発見されたニュースを表示した。マリアンヌさんに任せておけば大丈夫だと、今更ながら離れて少し不安。地上まで見守れば良かった。予定では今日帰ってくるはずだ。再生には三日ぐらいかかるから、イミナに会えるとしても三日後だ。会えないわけだけれど。こっそりと見舞いぐらいはしたい。


 さてと、まずは犬たちの世話――糞などを綺麗に掃除してお散歩兼ランニング。みんな年寄りだから足はそんなに速くない。

 嬉しそうに尻尾を振るけれど、思った通りに体が動かせないようで、それでも嬉しそうで足の周りを何度も回ってくれた。ごめんね。ぼくはこの子達の死後を望んで買った。

 ムギも一緒に走ってくれるみたいだ。もともとムギには朝走る習慣を持ってほしかったから丁度いい。ムギを鍛えなければいけない。ぼくがいなくなっても大丈夫なように。それがぼくが果たせる責任だ。他人に迷惑をかけない子に育てられるかどうかは運次第。ぼくだってまともだとは言えないし、まともの基準が不明瞭だ。

 意思の強い子に育って欲しい。意思が強くて柔軟に対応できる子に育ってほしい。そう思考調整をしてもらえるよう天使に頼むかもしれない。

 それは……良くないかもしれないけれど、できることはするべき。

 走る前に体を良くほぐす。


 ステータスに関して、一般的にレベル表記で表示されるステータスは年齢と共に劣化する。訓練不足でも劣化する。

 ステータスは遺伝や性質の影響を強く受ける。成人男性の平均能力を100、上限を600とした場合、ぼくの力は300、慣(器用さ)が600、動(速さ)600、根(体力)400、知100と言ったところだ。ぼくのレベルはカンストしているので性質に補正のある動と慣がカンストしている。知はちょっと補正している。ちょっとだけだ。ちょっとだけ。

 劣化するという事は当然鍛え直すこともできる。でも補正があるか無いかは見ての通り、どれだけ筋トレしてもぼくの力は300程度だ。逆に補正のある慣と動が特出している。

 ムギは将来ネクロマンサーになる。ネクロマンサーは力と知に特質している職業で動と根に補正がない。

 ネクロマンサーの戦い方を見る限り根(体力)は必要無さそうではあるけれど、咄嗟の場面で体力があるか無いかの差は大きい。それに体力を鍛える事は力や器用さ、速さの能力をあげる事に直結している。

 体力を鍛えるのに一番有効なのは実戦を体力がなくなるまで行うことだけれど、今のムギにそんなことはさせてあげられないので走って貰うのがやっぱり一番良い。

 ムギにはいずれ訓練をしてもらう。

 ミナハーカー――殺戮のネクロマンサー。何度か見たことがある。あぁなって欲しくない。

 なんて……ぼくがそんなのどうにかできるわけもないけれど。

 家の周りを一時間ぐらい走る。ムギにはこまめに水分を取ってもらい、疲れたら歩いて良いと言った。ムギは老犬達と一緒にゆっくり走っていた。頑張りすぎると気持ち悪くなっちゃうし、最初の訓練が辛いと続かない。ぼくがそうだった。

 一周多分1kmぐらいかな。四十周ぐらいしたら家に戻る。

 朝運動すると腸が良く動く。午前を乗り切るのに大事なことだ。

 犬達を一匹ずつ撫でてスキンシップ、備え付けの散水ホースで軽く水浴びさせる――餌と飲み物を与えて御風呂に向かいムギと一緒にシャワーで汗を流す。

 ムギをいっぱい労わる。足の裏からマッサージ。ふくらはぎ、もも、背筋へ。お湯でぽかぽか温める。足の指に擦れ、豆ができる兆候がある。靴があっていない。人は裸足で走るようにはできていないと論文を見た。負荷が大きいのだそうだ。柔らかいソールの靴を買ってこよう。

 お風呂から出たら水分補給、それから朝食づくり――ファニエルさんが台所に立っていた。エプロンをつけて。テーブルの上にはご飯と味噌汁、あと卵焼き。

 エプロン――なんだろ。家庭的っていうのか、なんていうのか、お母さんってこんな感じなのかなって雰囲気がする。

「今日の御味噌汁の具はミョウガとネギ、後梅干しの実をほぐして隠し味に入れてあります」

「ファニエルさん……」

「迷惑でしたか?」

「そっそんなこと……申し訳なくて」

 顔が熱くなっていくのを感じる。どうしよ。素直に嬉しい。嬉しすぎて口が震える。

「気にしないでください。監護者としてこれくらいはしたいので」

 席について味噌汁を一口。複数の味噌をブレンドしてある。

 味噌のブレンドは長年の実験の末三つの味噌を3:2:2で合わせ、出汁は昆布をサッとお湯にくぐらせるのがぼくの作り方。全然違う。なんだろ。この出汁。シイタケを水で戻した時の出汁かな。素朴で美味しい。

 ムギはミョウガ大丈夫だろうか。卵焼きの中にもネギが入れてある。隠し味はシイタケの粉末。

 ミョウガ……美味しすぎる。ミョウガの味噌汁がぼくは一番好きだ。

「すみません。ファニエルさん。こんな……」

「ふふふっ。私も頂きますね」

「リザにもいいですか?」

「もちろん。かまいませんよ」

 このミョウガの味噌汁、リザにも食べてほしい。もう寝ちゃったかな。一応覗きに行った。

 扉を開けるとパンツ一丁で寝ているリザがいて、ため息が出て上着をかけた。無防備すぎる。でもそれは反面で、彼女がとても強い人間である証明でもある。

「あーん?」

「起こしちゃった? ご飯、食べる?」

 ファニエルさんが作った事は言わなかった。

「何ー?」

「お米と味噌汁。後卵焼き」

「具はー?」

「ミョウガとネギ」

「起こしてー」

 手を引いて起こす。リザがもたれかかって来て体重を受け止める。痺れを感じる。すごい、柔らかい。思わず抱きしめ返してしまった。すごい、いい匂い。鼻がなってしまう。

「ふふっ。いいわよ。もっと嗅ぎなよ。あたしの匂い」

 鼻が鳴る。埋もれる。いい匂い。柔らかい。抱きしめられて思わず両手で背中を掴んでしまった。重厚な筋肉の鎧なのに。

「ちゃんと覚えてね。あたしの匂い。耳の中クンクンする? しなよ。ほらっ」

 柔らかすぎて困る。

「もっとあたしに夢中になりなよ」

 ダメだよ。

「……人を信頼するのが苦手なの」

「いいからもっと夢中になりなよ」

 ダーメ。

「……お金がある限りは?」

「あたし無しじゃ生きられなくしてやる」

 ため息が漏れる。

「……優しいのはあんまり好きじゃない」

 リザが息を深く吸い、吐き出す音が耳元で聞こえた。力が強く込められて抱きしめられる。

「ちょっと……」

「痛くしてるのよ」

 近づくほど胸が痛い。嫌だ。信用したくない。夢中になりたくない。好きになりたくない。裏切られたくない。嫌だ。のめり込もうとするほどに心が拒絶する。傷つける人たちが嫌いだ。誰かを傷つけてぼくを傷つける人間が嫌いだ。そこにはリザも含まれている。

「……悪魔みたい」

「そうかもね」

 リザから離れて手を伸ばす――頬に触れて嫌がられないか確認する。

「触れてもいい?」

「んー? 貴方はあたしに何してもいいのよ」

 お金を払っているからと疑問を投げかけようとしてやめた。

 顔を寄せて胸に抱きしめる。

 柔らかい毛並みの髪を撫でる。リザの方が背が高いから結構無理な体勢だ。

「……ありがとう」

 そう呟く。

 リザがいてくれて、癒されているのも確かだ。それと同じぐらいリザが嫌いだ。何時か離れるとわかっているから嫌いだ。イミナを裏切っているみたいで苦しい。イミナは恋人でも何でもないのに、イミナを裏切っているみたいで苦しい。イミナはぼくの事なんて何とも思っていないのに、リザはぼくの事などなんとも思っていないのに、勝手に沸き上がり勝手に揺らぐ気持ちが物凄く嫌いだ。リザに触れながらイミナの事を考えているのがすごく嫌だ。

 今ぼく達の関係がうまく行っているのは、リザがぼくの都合に合わせてくれているからだ。

 セフレって多分こんな感じだ。お互いがお互いにとって都合のいい存在なのだろうなと考えてしまった。それはセフレになったら恋愛になどならない。都合が悪くなったら他に行くだけだから。そして楽しいことだけを求める存在だからだ。都合の悪い事は他の人が背負う。楽しくて甘い行為だけを求める相手だ。一緒にするなって怒られそうだ。

 リザはぼくにお金を求め、ぼくはリザに癒しを求めている。

 それはとても簡単な関係だ。

 リザに大切な人が出来たら、嫌な気分になるのだろうなと想像してしまって、今すぐにでもリザから離れたいと防衛反応が出る。

 離れようとするとリザが頭を強く擦りつけて来た。

「もっと撫でなよ」

「……やっぱり悪魔」

 リザが今どんな気持ちなのか探るために顔色をうかがうと、リザはニマニマしながら強く埋もれて来た。体があるのがもどかしいというほど密着してくる。リザの体毛が猫を彷彿とさせる――癒されるのと親を思い出すので複雑な気持ちになってしまった。傍にいて欲しいけれど心苦しい。癒されたいのに心苦しい。心から離れたい。傍にこないで。裏切るくせに。いなくなるくせに。

「ずっと傍にいてあげる。ずっとずっと傍にいてあげる」

 その言葉が不快じゃないことが嫌だった。ぼくの求める言葉を発しながら頬に手を当てて来るリザが悪い人に見えた。一瞬だけ、リザをめちゃくちゃにしてやりたいと衝動的になってしまった。

(これでも? これでも傍にいてくれるの?)

 めちゃくちゃにした後で、それでも傍にいるとリザが言ってくれる妄想が何とも都合が良くて苦笑してしまった。

 ぼくには、そんな価値が、無い。誰かが求めるほどの価値が、無い。

 それをしっかりと自覚しなければダメだ。

(お前だって人を傷つけるだろう? 自分の事ばっかりだね)

 人を傷つける人間を最低といいながら、誰かを傷つける身勝手な想像する。

(なんでぼくってこうなのだろう……)

 黒いぼくがぼくにへばりついている。これは多分一生離れてくれないのだろう。でもそれが嬉しい。このぼくは、ぼくから絶対に離れない。

「ありがとう。でも、ぼくの事はいいから。自分の事を一番に考えてね」

 そう告げるとリザの表情が一瞬怒気を帯びてびっくりとした。頬に当たっていた手が一瞬だけ爪を立てた。頬に痛み――顔をしかめている間にリザの表情は元に戻っていた。少し心が楽になったのは傷つけられる事で罪悪感が減ったから。

「一瞬あんたの顔を掻きむしってやりたくやったわ」

「……あんまり痛くはしないでよね」

 その傷の痛みを心地よいと感じるかもしれない。

「あんたのそう言うところが嫌いよ」

「ぼくも……リザがあんまり好きじゃないよ」

「……今なんて言った!? 言ったな‼ いい度胸ね‼ 天使にデレデレしてたもんね? リンス使ったら? ほらっリンス使いなよ‼ 天使の言う通りにさ‼ あのファニエルの言う通りにさ‼ あたしがめちゃくちゃにしてやるから‼」

 頬を包み込む手。温かくて手の平も柔らかく厚い。

「……リンスじゃなくてトリートメント」

「どっちでもいいわよ⁉ それでどうなの⁉ 使うの⁉ 使わないの⁉」

「……使わないよ。リンスで十分」

「使いなよ。使うっていいな? 八つ裂きにしてやるから‼」

「……もー」

 それが人を虜にするための嫉妬という技だと知っている。かかってあげるから。いっぱい毟っていいから。それしかできないし、あげられないから。ぼくが傷つかない方法でもあるから。

「天使にデレデレッデレデレしちゃってさ‼ そっそんなに天使が良いわけ? 天使天使天使天使‼ ファニエルがいればあたしはいらないもんね‼ 天使がいいもんね‼」

 リザは多分、ぼくが考えているよりずっと優しい。

「ムカツク‼ ムカツク‼ ムカツク‼ なんかウドン食べたくなってきたわ‼」

「ウドン好きなの?」

「そう言う気分なのよ」

「昨日食べたのに?」

「別に昨日の今日食べたっていいでしょ。いっつも細かい事言うんだから」

 何時も細かい事言っているかな……。

「あんたの口の中ベロベロ舐めてやりたい気分だわ」

「……うー」

 ベロベロ舐められたらリザの事好きになっちゃうでしょ。冗談でも断固阻止。ぼくは獣の顔になってリザを威嚇した。

「何犬みたいな顔してんのよ。変な顔してないで行くわよ」

 三十路ぐらいになったイミナはきっとこんな感じなのだろうなと考えてしまった。苦くて渋かった。そんなことを考えないでと自分を戒める。それはイミナにもそしてリザにも失礼で、勝手な妄想がすぎるから。愛は二人いないと成立しない。お互いを思い合って初めて成立するものだと感じた。リザと愛し合えたら幸せなのだろうなと、そんなことは現実的にありえないのだろうけれど。それを愛、と認識できるだろうか。

「……それと本気じゃないわよね?」

 多分だけど好きじゃないって言った事をさしている――傷つけちゃったかもしれない。

「……本気じゃないよ」

「良かった。本気だったらこのままベッドインで種付けコースだったわ」

「……?????」

 聞き間違えたかな。なんかエッチと認識するべき単語が複数並んだ気がする。多分気のせいだよね。ぼくがエッチなせいだよね。びっくりした。

 もう……やだな。ぼくってばなんてエッチなんだろ。

「やっぱ種付けはお互い求めあってゆっくりするもんよね。十時間ぐらいかかるかしら」

「????????」

 すぐエッチな冗談ばっかり言って心をほぐして来るリザなんかやっぱり嫌いだ。獣になって威嚇しそうになった。


 上着を着て貰い食卓へ――。

「うへーうへー……」

 変な声をあげながら、リザは味噌汁を食べていた。

「沁みるわー。このお味噌汁沁みるわ。でも何時もと作り方違うわよね。あたしは前の方が好きだわ」

 リザにお味噌汁作ったことあったっけ。

「おいしゅうございました」

 天使もご飯は食べられるらしい。

「お口に会えばいいですが」

「十分です。美味しかったです」

「げっ。これあんたが作ったわけ? どおりで……うえーリンスの味がすると思った」

「リンス?」

 ファニエルさんが不思議そうな顔をして聞き返している。

 リンスじゃなくてトリートメントね。

「リザ、失礼だよ」

「リンスの味なんかしませんよ?」

 笑顔でそう告げるファニエルさんから若干の怒気を感じるのは気のせいだろうか。

「リンスッ‼ リンスッ‼ リンス臭いのよ‼」

「リンスは臭くありませんよ? リンスは臭くありません‼」

 やっぱり天使と獣人は仲が良くないのかもしれない。膝の上に来たムギ。両耳を両手で閉じて笑顔を浮かべた。ムギはこんな言葉遣いを覚えなくていいからね。

 いっぱい走って疲れたね。

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