第4話 この世界②
性質シーフの性能は以下の通り。
スナップハンド。アイテムを素早く抜き取ることができる。目的物を視認、及び手の届く範囲に限る。
ブラックジャック。鈍器で頭に一撃を入れた時、相手を昏倒させる確率が上がる。
睡眠薬生成補助。睡眠薬を作る時に補正を得る。
痺れ薬生成補助。痺れ薬を作る際に補正を得る。
ナイフ補正。ナイフや小刀などの扱いを自然と理解できる。
小弓補正。短弓やクロスボウの扱いを自然と理解できる。
猫足。足音を自然と消すことができる。
夜目。僅かな光量で視界内の物質を正確に捉えることができる。
盗賊の目。視界内における特別な物を見つけやすくなる。また強い判別効果を持っている。お宝を見分けやすくなる。
気配察知。他者の息遣いを強く感じることができる。
希薄。自らの痕跡を残し辛い。
パーリング。ナイフを持っている場合、相手の武器に仕掛け、武器を落とす、または弾くことができる強力な補正を得る。
鎧貫。ナイフを持っている場合、頑強な相手の関節部位に攻撃を仕掛ける場合において補正を得られる。
手首斬り。対象の手首を切りつける攻撃に補正を得られる。
足首斬り。対象の足首を切りつける攻撃に補正を得られる。
回り込み。素早く背後に回り込む場合において行動に補正を得られる。
解錠。鍵を視認し触れた時、その錠前を解除する補正が得られる。
投擲補正。手を使って物を投擲する場合に補正が入る。
目利き。敵が持つアイテムの中で、高価なもの、効果の高い物をより識別できる。
逃走力アップ。逃走時において走力に補正を得られる。
僅かな魔術の発露。初級魔術を体得するだけの資質を持っている。
トラの威。自分より弱い相手に対して性能が向上する。
天使か悪魔か。幸運又は悪運を得やすい。
所持魔術一覧。
キャッツアイ。キャッツアイアンプルと併用して効果を発揮する視覚効果を高める魔術。より鮮明な夜目を得、動体視力なども上昇する。
トレース。トレースアンプルと併用して使用する魔術。痕跡、足跡などを鮮明に表示する追跡専用魔術。
アンイグザスト。アンイグザストアンプルと併用して使用する魔術。自身の痕跡、足跡などを消す。
盗賊の性質を見る限り有能だと思われがちだけれど、ほぼ対人性能であるのがまず問題だった。あとナイフや小刀、弓に補正があるけれど別に攻撃力が上昇するわけじゃない。
一撃の攻撃力がないぼくに銃は必須。でもシーフに銃補正は無い。
基本的に銃火機は強いけれど、性質による補正、補助が無い。
パワードスーツはあるけれど、人の作るスーツは壊れやすくてメンテナンスが必須。買うお金も維持するお金も多くて、そんな大金があるわけもない。
世界と異世界において、性質と科学は噛み合わないと聞いたことがある。
異世界の物質は科学を簡単に凌駕する。
次元拡張収納バックとかある。バックの中に入る量が物理的に入る量を凌駕するバックはある。
AIはある。便利。
でもAIはネットの中にある答えを表示してくれるだけで、自らが考えた答えを言ってくれるわけじゃない。
AIはインテリジェンスには含まれない。
AIに想像力は無いから。
人口知能(インテリジェンス)と呼ぶにはまだほど遠いらしい。
パーティを組んでくれる人なんていなかった。それは当然なのかもしれない。相手だけに原因があったわけじゃない。ぼくにも問題は沢山あった。何より愛想がよくなかった。声をかけられなくて誘われるのを待っている時点で終わっている。
正規ルートじゃ紫谷などのメインダンジョンに潜れないから非正規ルートを使った。
毎日毎日お金稼ぎに奔走していた。
非正規ルートでの侵入はグレーゾーンだ。だから正式に実力は認められていない。
ぼくは十六歳になったけれど、いまだにランクはDだった。Dランクは探索者の最低ランクだ。最低はFだったかもしれない。
高校生になった。高等部と言えばいいのだろうか。何か変わったかと言えば、別にそんなこともなかった。
妄想の中ではいつも楽しいけれど現実は決して思い通りにはならないとぼくは知っている。ぼくは完璧な存在ではないし失敗もする。
世の中には新たな性能を付与してくれるアイテムも存在するらしい。
昔は欲しかった。でも今はそこまでじゃない。
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