第6話

「敵は撃たせてもらったぞ。」


レイは仲間の遺体に向けそう静かに言った。


「ま、、だ、死んでねえぞ、、」


レイは34号がまだ生きていることに驚くが、その無残な姿に死ぬのは時間の問題だと思った。


「安心しろ今とどめを刺す。」


そうレイが言い近づくと、34号は手に持っていた何かのボタンを押した。

すると部屋の中からビービーという警戒音が鳴り響きだした。


「これで、、あと十分でこの研究所は消滅する、、、残念だったなぁ、、、、」


34号はそう言いにやりと笑うと息絶えた。


レイは十分ではここから脱出できないと思い、絶望に浸る。

するとアテナが話しかけてきた。


『マスター、ここは帝国の研究所です。何かこの状況をどうにかできるアイテムがあるやもしれません。』


レイはその言葉に納得し、すぐに気持ちを切り替え動き出す。


管制室から出ると廊下を駆け、あらゆる部屋を手当たり次第に探す。

もちろん途中に研究所の生き残りがいたが、通り過ぎると同時に首を切っていった。


そうこうしているうちに、残り時間が5分を切ってしまった。


レイがもうだめかとあきらめかけたその時、アテナが例の瞳孔についている極小カメラから壁のへこみを発見した。


『マスター、右の壁に人工的に作られたと思われるへこみを発見しました。もしかしたら隠し部屋かもしれません。』


レイは時間もないので思い切ってそこを押すと、壁が左右に分かれ部屋が現れた。


その部屋の中央には何か巨大な機械がありその周りには何かの資料と思われるものが散乱していた。

アテナはその資料を瞬時に読み取り要点だけレイに伝えた。


『この巨大な機械はどうやらタイムマシーンのようです。おそらく帝国の新兵器でしょう。』


レイはタイムマシーンが存在するなど信じられなかった。


『タイムマシーンなど空想上の存在だろ。どうやったらそんなものを作れる。』


『今は時間がないので解析できませんが、どういうわけかタイムマシーンとして機能はするようです。ただ、まだ実験用のマウスを送り込んだだけで、そのマウスも帰ってきていないなど不確定な要素も多いようです。』


レイはアテナの言葉を聞き悩む。

ただこの機械を使わなければ死ぬことは確定している。

そしてレイは覚悟を決めた。


『アテナ、タイムマシーンを使うぞ。どうせ何もしなければ死ぬんだ、生き残る確率が高いほうにかけようじゃないか。』


『了解しました。それでは、そこにあるボタンを押してください。』


レイは意を決してボタンを押した。


するとレイの体は粒子レベルで一度分解され、過去はたまた未来へと転送されていった。


この時点でレイの存在はこのからは消えた。

しかしこれからもレイの人生は続く。

この物語はこの後のレイの人生を描く物語である。


——――――――――――――――――――――


プロローグあとがき


皆様本作品を読んでいただきありがとうございました。

これでプロローグは終わりいったんひと段落となります。


私は作品を書き上げるのが苦手でこの作品もうまくいくかはわかりませんでしたが、何とかひと段落してよかったです。

また、この作品が軌道に乗ったらほかの作品にも手を付けていきたいと考えておりますので、よろしくお願いいたします。


さて、次の章では話の世界観が180度変わりますので、楽しみにお待ちください。

今後も本作品またkbanpsをよろしくお願いいたします。


kbanps




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