第6話 イェイロの謝罪。

更に3ヶ月が過ぎていた。

ジェンタのトップは揺るがないが、シィアとイェイロは抜きつ抜かれつの勝負になっている。

ジェンタの回復魔法は城全体を覆えるほどになり、シィアの一撃は武器にした丸太が魔物を殴った時に一撃で粉砕されてしまう程に威力が上がっていて、イェイロの魔法は火の玉が人くらいの大きさになっていた。


だがそれ以上に沢山久郎は3人それぞれと内緒として力を稼いでいて、シィアと力比べをしても子供扱いができてしまうし、ジェンタ仕込みの回復魔法にしても城どころか目にうつる範囲全ての怪我人が治せるほどになっていた。無論攻撃魔法も同じで。それはピロートークで教えていたイェイロも凄いと喜ぶ程だった。


「イェイロが果てる事を受け入れてくれたから、それに同時に果てる事も増えてきたからだよ。ありがとうイェイロ」

「いえ、私こそ久郎のお陰で人々を守る力が手に入りました」


そんな会話の後で、沢山久郎はイェイロの知る魔法を全て教わって遂に復讐が始まる時が来た。


復讐と言っても国を滅ぼす事はしない。

魔王を倒してキチンと日本に帰らせるために強くなって、イェイロ達に言う事を聞かせられるようにするだけだった。


教わってすぐに確かめるようにシィアに催淫魔法を仕掛ける。行為中の酩酊状態にかけた事もありシィアは異変に気付かない。

だが確実に感度が跳ね上がった事に気づいた時にはもう手遅れだった。


「このまま、一緒に」と言えばシィアは強くなる為にと耐えようとして、すぐに陥落する。

今までなら3回に一度が同時で、沢山久郎が3回果てるまでにシィアは4回果てていたのが8回になる。


「おかしい!何かがおかしい!」と言って身を捩るシィアに、「更に仲良くなれたからかも」と言って沢山久郎は普段より果てるとシィアは喜び乱れる。

交代の時間には回復魔法をかけて普段通りに戻してから帰らせるので、誰も異変には気づかない。


ジェンタにはある程度を話して「催淫魔法を覚えたんだ。これで共に果てて強くなろう。2人だけの秘密だ」と言ってキチンと使う。


「どうしよう!?嬉しいよ!凄いよこれ!」

「喜んで貰えて俺も嬉しいよ。ジェンタ、俺は頑張るよ」


こうした事には訳があった。

イェイロが沢山久郎にどうやっても勝てない状況を作る事を目的としていた。


ジェンタとは相性として、シィアにはテストをしたとキチンとイェイロに告げる事で、1日だけの異常な結果として受け入れさせて、イェイロとは普段通りの行動をする。

それでも素直になったイェイロは沢山久郎を受け入れて、20回の強化に満足していた。


「勝負はこれからの16時間だ」

イェイロが部屋を出てシィアが入室すると同時に、催淫魔法をかけてシィアを襲う。

シィアには気絶も許されない地獄の時間だった。

気絶したくても狂いたくても回復魔法がそれを許さない。

沢山久郎は自身にも催淫魔法と回復魔法をかけて、数も数えられない程の回数をこなした。


「く…久郎、何をした?」

「スパートだよ。でもこれは大変だからイェイロには内緒にして。強くなったかまた試して来てよ」


息も絶え絶えだが強化された実感のあるシィアは、部屋を出ると魔物の棲家に討伐に向かって行った。


ジェンタには「ジェンタは俺を受け入れてくれる?」と聞いてから、シィアにしたのと同じ状態にしてシィア以上の回数をこなす。

目を見開いて頭を振り乱しながらも、「嬉しい」、「久郎!」と叫んで抱きついてキスを求めてくるジェンタと文字通り8時間全てを使って強化をした。


ジェンタは足を震わせて腰砕になっていたが、回復魔法で復活をすると「凄いよ!1ヶ月分に相当する内容だった!これで魔王に勝てるよ!」と言って沢山久郎に飛びつく。


「ありがとう、俺も嬉しいよ。明日も頼める?」

「勿論だよ!でもいいのかな?」


「何が?」

「私ばかり強くなると悪いなってさ」


「ならシィアとイェイロにもして良いのかな?」

「やってくれるの!?」


「うん。早く魔王を倒して家族の元に帰りたいからね」

「…そっか…。帰っちゃうんだよね?」


「ジェンタ?」

「私、久郎とするのが好きになっちゃったから離れたらやだなってさ…。でもインラルに無理やり呼んじゃったから帰りたいよね」


ジェンタは涙を浮かべて沢山久郎にキスをすると、「それは後の話にして今は魔王を倒して皆を助けないとね」と言って部屋を後にした。


顔を上気させて部屋に入って来たイェイロは異質さに身じろいだ。


「なんですかこの臭い?普段以上に臭います」と言った時には、沢山久郎は距離を詰めてイェイロの腰を抱いて「気にするなって。ただシィアとジェンタが数も数えられないくらい果てただけだよ」というと、キスと同時に口にもせずに拘束魔法と催淫魔法を使った。


キスだけで果てて目を丸くするイェイロに、「初日の事を覚えてるか?俺は無理やりイェイロに犯された。物みたいに犯されてな…屈辱だった」と言いながらもベッドに押し倒すと、今までの仕返しをするようにイェイロを果てさせた。


「ほら、同時だよイェイロ」

同時の定義が狂った沢山久郎の言葉に、拘束魔法を弱目にかけさせ直されたイェイロは小さな声で「あぁぁぁぁっ」と言いながら首を左右に振り乱す。


もうイェイロは休みなく果て続けて、たまたま沢山久郎が果てるタイミングと合わさるだけで、必死に「やめてくれ」、「死んでしまう」と言おうとするが、「初日は辛かったよ。嫌なのに一晩中だからな」と言った沢山久郎にキスで口を塞がれる。


気絶をしそうになると回復魔法で全快にさせられて、「さあ続けよう」と言われてしまう。

強くなった魔法でなんとか無効化しようとしたが、「甘いよイェイロ。俺はシィアとも内緒をしてたんだ。経験値が違い過ぎるよ」と言って、効果が無いことが判明して絶望に襲われていた。


6時間が過ぎた頃、イェイロは必死になって止めるのではなく、「お願い、話を聞いて」と言って来た。


「…動きながらでいいなら聞くよ」

「ごめんなさい。今の時間で久郎にした事を悔やむ事が出来たの」


その言葉に沢山久郎は苛立って動きを激しくすると、「許せないのもわかります!こうしたいのもわかります!でもお願い、優しくして!愛して!」と必死になって言ってきた。


「イェイロ?」

「もう義務で我慢するのは無理、ジェンタみたいに仲睦まじくしたい。お願いします」


嫌がるのかと思ったが、受け入れる気になったイェイロが求めたのは、優しく愛して欲しいという言葉だった。


別にジェンタの事も愛していない。

悪いとは思っていないし強くなる事に協力する気にはなっていた。


だがそれをイェイロには愛に見えていた。


よかわからないと思いながら、沢山久郎は「わかった。とりあえず拘束魔法は解く。催淫魔法はまだ限界まで使ってない。変な事を考えるなよ?」と言って、残りの2時間を穏やかにそして激しく過ごすと、イェイロは初日が嘘のように沢山久郎を受け入れ続けて悦んでいた。


あっという間の一晩で、沢山久郎はこの見えている景色の範囲全部に火を放ち、催淫魔法を放てるようになっていた。

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