77 巨星堕つ、そしてガメラ3後日談


⚫巨星堕つ


 巨匠・鳥山明先生が逝去されました。平均寿命よりもかなり短い68歳で。


 いまさら先生の偉大な足跡を辿る必要もないほど、世界に広く知られた方ですから、世界中から哀悼の意が表されました。


 少年誌に週刊連載を持っていた頃は、おそらく相当過酷なスケジュールだったのではないでしょうか。今はそういうこともないようですが、当時の漫画家の中には文字どおり「命を削って」描いていた方が多かったと思います。


 それでお体を壊して、長生きできないということなら悲しすぎます。


 私も仕事をしていた頃は悲惨な生活だったので、考えさせられました。だってもし私も鳥山先生と同じような年齢で死んでしまうとしたら、あと何年も生きられないってことなんですよ。


 体の方はだいぶガタが来ていまして、体力もなくなっていくばかりですから。


 もの忘れもだんだん酷くなってきており、新作ミステリーが公開時点で完結しているのに、10日以上経ってから昨日ようやく完結処理していないことに気がついたり。

 登場人物の名前が「向井」なのに、「向田」になっていることに今頃気がついたり(何度も添削したはずなのに)。


 現在小刻みな睡眠を取らざるを得ないせいで、今日が何日か、今何時なのかがわからなくなったり、ちょっと寝て起きたら「あの部屋の猫にはご飯をあげたっけか?」と、わからなくなってたり。


 最近やたらと仕事をしている当時の夢を見るんですが、それが現実にあったことなのかどうかがだんだんわからなくなってきたり。


 これで生きていけるのか、車を運転し続けて大丈夫なのか、とても心配になってしまいます。


 あ、鳥山先生のお話だったのに、いつの間にか自分の心配になってしまってますね。すみません。



⚫ガメラ3後日談


 前回、ゴジラの日本アカデミー賞最優秀作品賞受賞に対して、『平成ガメラ』のことをちょっと書いたんですが、鮎崎浪人様がコメントで反応してくださったので、再度(いやもう何度目?)触れたいと思います(笑)。


 『平成ガメラ三部作』の最後の作品、『ガメラ3 邪神イリス覚醒』は、怪獣ギャオスの群れが日本を襲い、それをイリスとの戦いで満身創痍になったガメラが迎え撃とうとしているところで終わっているんです。


 当時観た人のほぼ100パーセントが、あの続きを観たいと思ったのではないでしょうか? でも結局続きは創られませんでした。


 それで今ではあの終わり方もまた味がある、という感想に変化した方も多いようで、私もその一人なのですが、実は続きがなかったわけでもないんです。


 それは『ガメラ4 真実』という、落語家の林家しん平氏による自主制作映画で、上映しても料金を取らないなどの条件で、大映から許諾を得て制作されました。


 このためイベントなどでの上映しか行われず、一般公開はされていないのですが、某有名動画サイトにアップされた動画で、そのあらすじが紹介されています。


 私はそれを見たのですが、個人的には「これはガメラ3の続きとは認められない」と感じました。


 新怪獣が出てきて戦ったりもするのですが、何が認められないかって、ガメラが新怪獣に倒され、その後に登場したもう1体のガメラが、破壊の限りを尽くして暴れ回るという点です。


 これはガメラの存在意義に関わる問題ですので、到底認められません。


 ガメラは古代文明が創りだした「地球の生態系の守護神」なので、人間が地球の生態系を崩す敵であると認識すれば、人間の文明を破壊することはあり得ます。


 しかし少なくともガメラ3までのガメラは、長い眠りから覚めたときに、巫女的存在である草薙浅黄あさぎと精神的に交流したために、人間との関わりを断ち切れなくなっていました。


 ですからガメラ3では渋谷を破壊してしまいましたが、それはギャオスを倒すためであって、決して人間を殺そうとしたわけではないんです。


 この設定を崩してしまえば、それはもうゴジラと同じになってしまいます。だから私は『ガメラ4 真実』を認めたくないのです。何が「真実」だというのでしょうか?


 このエッセイの第28回でもちょっと触れたんですが、実は私も『ガメラ4』のストーリーを考えたことがあります。某サイトの今は亡き「掲示板」に、そのストーリーを投稿したことがあるんですが、記録を残してなかったんで内容を忘れてしまいまして・・・。


 普通に考えたら、ガメラが『玄武げんぶ』、イリスが『朱雀すざく』だとしたら、新怪獣として考えられるのは『白虎びゃっこ』か『青龍せいりゅう』に相当する怪獣でしょう。


 しかし、うろ覚えですが私が考えた怪獣はそういうのではなくて、もう1体のアナザーガメラでした。


 ギャオス群と戦うガメラと自衛隊の旗色が悪くなったときに、突如として現れたもう1体のガメラ(色や形が少し違う)。そのアナザーガメラが加勢して、ギャオス群を殲滅せんめつします。


 その場は最後ににらみ合って別れるガメラとアナザーガメラ。しかし後日、ギャオスの次に生態系を崩すのは人間だと判断したアナザーガメラは、東京を襲撃します。そしてガメラとの最後の戦いになるのです。


 「ガメラは『器』だ」と言った、手塚とおるさんが演じた倉田真也が実はまだ生きていて、最後の戦いに関わってくる、というようなことも考えていたと思うんですが、残念ながら詳細は思い出せません。


 やっぱり記憶力と認知能力が・・・。


 ちなみに本当かどうかはわかりませんが、平成ガメラシリーズの監督を務め、脚本も書いた金子修介監督は、制作されなかった次回作では「ガメラが勝つ」と、あるインタビューで答えているそうです。


 一方で『ガメラ4 真実』については、別のインタビューで「自分が考えていた展開とほぼ同じ」とも答えていたという話もあり、あまりにも凄惨な内容であったために、大映が次回作の制作にゴーサインを出さなかったという説もあります。


 もしそれが本当なら、金子監督に次回作を作らせなくて良かったと思います。



⚫またAIにイラストを描かせてみた


 実は【推理士・明石正孝シリーズ第8.5弾?】というのを書き始めてまして、今回は事件が起こるのではなくて、前回の後日談になります。


 それでまたAIにイラストを描かせてみました。近況ノートに載せてあります。

    ↓

https://kakuyomu.jp/users/windrain/news/16818093073491285392


 最初、「中学生の佐山美久に勉強を教える明石を描いてください」とお願いしたら、明石とみくりんが同級生みたいな感じになってしまいました(左上のイラスト)。

 それで「明石は大学生です」と付け加えたらできたのが他の3枚です。まあまあなんじゃないでしょうか。


 でもやっぱり明石って、眼鏡をかけているイメージなんですね。



⚫本日の猫


 またやってしまいました。「猫の集会所」で私がトイレ掃除などを行っている間、「元気」には例によってキャリーケースに入っててもらったんですが、また出してやるのを忘れてしまいました。これで3回目? 4回目?


 今回は1時間後に気づいたんですが、「元気」はキャリーケースの中で、また元気をなくしていました。本当にごめん。


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