59 漫画や小説の実写ドラマ化に関して


 人気漫画の『セクシー田中さん』の実写ドラマ化が、作者の自殺という最悪な結末を迎えたことで、いろいろと考えさせられました。


 この事件に関しては、もしかしたらカクヨムでもいろんな人が既に取り上げているかもしてませんが、すみません、今、全然読めていません。ですから、どなたかが書いた意見とかぶる部分があるかも知れませんが、そうでしたらごめんなさい。


 それから、申し訳ありませんが私は原作漫画もドラマも観ていませんので、作品については語る資格がありません。あくまでも一般論ということで、ご了承ください。


 今日もネットニュースで、ある原作者が「タイトルと主人公の名前以外全部違う脚本だった」というような記事が載っていたような・・・。酷い話です。


 ですが、「脚本家を批判するのはやめて欲しい」という意見も見られ、それはおそらく、脚本家も上の方から改変を押しつけられているからなんだろうなあ、と想像できます。


 例えばもし脚本家が勝手に原作を改変したとしても、それにゴーサインを出したチーフプロデューサーの方が悪いわけで。ましてやプロデューサーに改変を指示されたら、脚本家は逆らえません。


 テレビ局がスポンサーに忖度そんたくして、スポンサーの会社の商品を使わせたりとか、細かい部分でもいろいろと圧力があるようです。


 でも、昔はテレビ局の方が上から目線だったのですけど、今の時代、基本的には「原作と違うことをやりたいのなら、原作者から許諾されないと考えた方がいい」と思います。著作権って、それほどのものだと思います。


 2月1日と2日に、スカ◯ー!のCS-TBS2チャンネルでドラマ『妻、小学生になる。』の放送がありました。このドラマは地上波放送の際に、まだ原作漫画が連載中だったので、最後どうするんだろうと思ったものです。


 結局、「おそらく漫画もこういう方向性で終わるだろう」というような終わり方をして、ドラマとしてもまあまあ良くできた作品だと感じました。でも、それは作者にとっては連載を続けていく上で、けっこうなプレッシャーになったのではないでしょうか?


 まあまあ良くできていたと言いましたが、原作との相違点はかなりありました。神木隆之介さんの役柄(亡き妻の弟)は原作には出てきませんし、作中の中学生の小説家を男ではなく女に変更した意味もよくわかりません。

 この性別変更のせいで、男が女に憑依したら違う問題が出てこないか? とか、神木さんとの恋愛とか描いちゃうんじゃないか? とか、観ている途中で心配したものです。


 住職が「霊魂が見える人」だったり、『寺カフェ』を経営したりなんていう設定も原作にはありませんでした。妻を亡くした夫が、原作以上にポンコツに描かれてもいました。


 そう考えると、この設定変更は本当に必要だったのだろうか、という疑念がわいてきます。


 もう一つ、例を挙げましょう。私が大好きな『浅見光彦ミステリー』の『後鳥羽ごとば伝説殺人事件』です。


 最初に2時間ドラマ化された水谷豊さん版(1990年)では、光彦の妹が死んだのではなく、赤の他人が死んだことになっていました。

 次にドラマ化されたのは沢村一樹さん版(2000年)で、次が中村俊介さん版(2009年)、その次が平岡祐太さん版(2018年)でした。


 この作品、原作の小説では殺人事件捜査本部の会議室でヤマ場を迎えるのですが、そう描かれたのはなんと、沢村一樹さん版だけなのです。(※細かい部分では原作との相違はありますが)


 平岡祐太さん版に至っては、土砂崩れに巻き込まれて死んだはずの光彦の妹が、放火で焼け死んだことになっていましたし、逆に殺されるはずの共犯者が殺されず、犯行を自供した設定になっていました。


 いやはや、酷いものです。こんなことが許されてはいけないでしょう。


 今回の事件で、オリジナル脚本によるドラマが増えるのではないかという観測があります。そうなった方が良いと思います。



⚫本日の猫


 チロルは目が覚めると、よく膝に乗ってきます。


 私をじっと見つめているときがあって、そんなときに「チロル」と呼ぶと、ときどきニャーと返事をします。


 ときにはサイレントニャー(口だけ動かす)をしますが、これは人間には聞こえない周波数帯で鳴いている、という説があるそうです。


 そのあと、背伸びしておでこをグーリグリと私の顔面に押しつけてきたりするので、私は慌てて眼鏡を外します。


 まあ、こんなときは可愛いんですけどね。発情期のときは鬼みたいになるのに・・・。


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