第2話 冒険はなかなか始まらない2

土曜日 朝6時 ちょいすぎ  Day2

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

昨日のストレスのせいか 朝早めに目が覚める


新調したPC 

VRヘッドセット、マイク、体感グローブ 良し

VR対応ゲーミングチェア 良し

パソコンとVRを買ったときにポイントでもらえたミニ冷蔵庫、

缶酎ハイとエナジードリンク、良し

そして パンツ 履いている

準備はできた

んだが

たぶんダメだろうと思うが 行ってみますか



ランドロンドオンライン 開始


シュイーーンという効果音と共にゲームロゴが出る

ランドロンドオンライン 君の冒険はここから始まる


《 ただいまパッチV1.03ダウンロード中  残り時20秒 》


ダウンロードバーがサクッと終了を知らせる


うそーーー

入れたよ

意外とすんなりはいれたよ

まぁ 朝チョー早いしね

キャラメーキング画面が出る

ん なんだ キャラがしゃべってる  あれ 俺の口と同じタイミング?

え うそーー  すげーー


タケシ:「ちょりーーーす」


Face Tracing機能だったっけ スゲーな  明らかに人の顔見てやる

ゲームじゃないから無意味そうだが

その後いろいろFaceTracing機能であそんでから

自分はいちいちキャラクリにこだわらないタイプではあるが 同時にちょこっと

他の人と違うことをしたいタイプである


そう それは

定番のキャラクリ

デフォルトから1つづらした プリセット2を選ぶ作業である

髪型とか デフォルトではない がいい感じのが選ばれていく

眉毛とか鼻の高さとか目の位置とか マニュアルで

やってる人すげーわーと何時いつも思う


最後に名前入力

普段はア〇ギ とか カ〇ジとか 漫画のキャラの名前を入れるのだが、

たけしと自分の名前を入力

そして変換

竹止 と表示される


タケシ:「。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。」


このゲームのクリエーターの人 邪険さんは超ブレブレとかいう

漫画のファンなのかね

朝から頭回ってないし、 後で代えられるであろうから 

まあいいや 決定を押す

Loading 画面  ここぞとばかりに ミニ冷蔵庫からとりだした

エナジードリンクを開けがぶ飲み

テンションが上がる ついに VRMMORPGが始まる

おおおおお

これは

すごく普通だ

いや、 VR自体はそこそこすごいんだけど

うーーん どうなんだろ


小さいころ 【ミストー3】というゲームをやったことがある

オープニングムービーの後 解像度の超高い景色が現れ、後ろから女性が 「Breathtaking Isn’t It?」


素晴らしいい始まり方だったんだけど あのような感動は全くないね

とりあえず町を歩き回ってみる 

道具やのアイテムとかコンビニ感覚で見て取れる こうゆうのは地味にすごいけど

などと思いながら歩いてて 角を曲がったらまさに息を呑むような光景に出くわす


俺は ランドロンドオンラインを舐めていた 舐めプしていたんだ

ブレステーキングだ

なにこのプレーヤーの行列

行列にそって歩いてみるがなかなか先頭が見えない

行列の中にド派手な赤い髪をしたキャラクターのプレーヤーがいたので聞いてみる


竹止:「すいません、これって アッポーフォンの列ですか?」

赤髪:「乗るしかない このビッグウェーブに  てちゃうわ」


お、意外に乗りいいなこの人 朝7時前なのにこのテンションは尊敬に値する


竹止:「でわ 【ドラ〇エ3】ですか?」

赤髪:「あーなんか凄かったらしい、特にヨドバシ、って俺まだ生まれてないわ」


竹止:「えぐざいらーのチケット?」

赤髪:「おお彼女に頼まれてんねん て俺 彼女いないわーー やかましい」


竹止:「まさか トイレとか?」

赤髪:「そう、漏れそうなのにこの行列 溜まらんわーー  て ちゃうちゃう」


竹止:「すばらしい返答ありがとうございます」

竹止:「でマジでなんの行列なんですか?」

赤髪:「あーー これ 職業案内所の行列やねん」

竹止:「職業案内所?」

赤髪:「そうそう ゲームスタートの職業決める案内所の受付の為の列や」

竹止:「職業を決めないと冒険できないんですか?」

赤髪:「いや できるで、 敵倒せばレベルも上がる」

赤髪:「ただ職業きめとかんと スキルポイントがもらえないんや」

竹止:「スキルポイントって大事なんですか?」

赤髪:「むっちゃ大事、 がん保険並みに大事 だからこの行列や」


この人、説得力 あるな


竹止:「ちなみに何時頃からならんでます?」

赤髪:「昨日のアプデ終了時からインしてるから かれこれ6時間ぐらいやな」

竹止:「もしかした周りのみなさんも?」

そしたら 赤髪のまわりのプレーヤーたちも こくこく頷く


6時間ならんで行列の半分もいかない


竹止:「すいません 俺 心 折れました」

赤髪:「いや わかるでー 俺もほんま眠たいねん でもここまで来たら意地や」

竹止:「せっかくこのゲームのためにPC 新調したのに」

赤髪:「たしかに 広告えぐかったもんなー その気持ちようわかる」

竹止:「VRも買ったのに」

赤髪:「俺もや それだけ 期待値高かったもんなー」

竹止:「パンツも履いて準備したのに」

全員:「パンツは常に履いとけ」    

赤髪のあんちゃんだけでなく 周りのプレーヤーもハモッた感じで言う

とりあえず「情報ありがとうございました 数日後にインすることにします」 

とお礼をいい ログアウト


豪華声優であろう男女の声で 君の冒険はここからはじまる なんて誇大広告、

ゲームの立ち上げ時にしやがって、 始まんねーじゃねーかー


朝食前だけど もうね、

やけ酒をがんがん飲みながらカスタマーセンターにメール

というか最初のレベルアップ時に選べるかキャラクリ時に選べるようにお願い


安東先生 ゲームがしたいんです


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

リファレンス ネタ元 雑記 補足 隙あらば自分語り 必要ない裏技 etc


スラムダン〇 〇剣さんはすぐブレる  両方好きな漫画です

ミストー3   ー> M〇st  1 は暖炉の裏の爺さんでクリア

2はラスボスの本チラ見せでハマったけどクリア

3は気球の横の柱で引っかかって 昼ごはん買いに行ったついでに

ゲームショップいったら絶体絶命〇市が安かったのでそっち優先でクリアしてません

4と5については取り合えず スルーで

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る