第12話 東西戦争
宇都宮西部(鶴田町)で夫と娘とともに穏やかに暮らしていた静香。しかしある日、夫が撃たれ、逃げ帰って来たことでその平穏は奪われてしまう。相手は悪名高き須藤一家。地の果てまで追い続け、全てを奪い去る須藤の恐ろしさを知る静香は、瀕死の夫と愛する娘を守るため、わらにもすがる思いから東西戦争の英雄でかつての恋人・城島に助けを求める。迫る敵を前に、徐々に明らかになるそれぞれの過去、そして人生の真実。 運命に抗い、戦うことを決意した静香。彼女は今、愛のために銃を取るーー。
60年代の鹿島。漁師の息子として生まれた清丸は、父が捕った魚を売り歩く仕事に従事していた。清丸の兄である惣吉は悪友の田沼、千葉と共に“3人組”と呼ばれる地元では有名なチンピラであったが、取り巻きの少年、都賀が提案したモーテル襲撃計画から3人の運命は道を逸れていく。都賀たちは宇都宮に逃れる。
70年代。38歳になった都賀は寺島と名前を変え、持ち前の凶暴性で宇都宮の支配権を握っていった。学校を出て記者見習いとして働いていた清丸はひょんな繋がりから撮影を任された寺島一味の集合写真が新聞の一面を飾り、カメラマンとして初めてのキャリアを積む。
一方、穏健派の相棒田沼の死により寺島の行動はタガが外れていく。些細な因縁から寺島に恋人を犯され家族を殺された堅気の男“二枚目虎島”は寺島への復讐を誓い、敵対する須藤一味に加入。元軍人で射撃の名手で虎島の加入により須一味は勢い付き、力関係が崩れた「神の街」は戦争状態へと突入する。
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