第11話 勇者小林

 10人もの女性が殺害された東宿郷殺人事件。刑事の対馬は、殺人犯をギリギリまで追い詰めるも、顔を深く切り付けられて犯人を取り逃がしてしまう。17年の後、小林という男が自分が事件の犯人だと名乗りを上げた。


 時効が成立して法に裁かれることはなくなった小林は、事件の全容を克明に記した本「勇者小林」を出版する。衝撃的な内容と、その美しいルックスが相まって告白本は瞬く間に300万部のベストセラーになり、彼は一躍スターとなった。対馬は小林に怒りを募らせる一方、彼が告白本には書かれていない未解決の失踪事件の真犯人ではないかと確信する。


 小林は因縁の相手対馬への卑劣な挑発によって、メディアの注目を集めようと企む。そして、事件の被害者遺族が小林の殺害を画策する事件までもが発生。メディアの報道はますます過熱する。そんな中、連谷事件の凶器を証拠品として真犯人を名乗る佐藤という人物が現れる。

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