第16話 交渉
魔王が歩み出し勇者たちの前に立つ。
「一騎打ちをしよう。我が勝てばこの街を破壊する。勇者が勝てば、我々は2度と人を襲わない」
その言葉は劣勢な勇者たちには好都合であった。モンスターたちは驚いたが何も言えない。
「分かった。だが俺のパーティーだけでは足りない」と勇者。
「そうか、では他のパーティを選べ」
「殺魔の4戦士だ」
モンスター陣営がどよめく。伝説になっているその名前。遭遇するとトロルでさえも逃げ出すと言われる。「まさか待機していたのか」と声が漏れる。
殺魔の4戦士が横に並ぶ。老齢ながらも、その覇気は天をも貫く。
「それではかかってこい!」
しかし、勇者はさらに言う。
「ちょっと待ってくれ、まだ足りない」
「何?」
「
モンスター陣営に激震が走る。
「待て、一騎打ちと言っているんだぞ」と魔王も動揺を隠せない。
「魔王と張り合うにはこのくらいは必要だ」
「そうか仕方がない……」
魔王は交渉が苦手であった。
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