第7話
前書き!!
本日5話目の更新頑張ります(泣)
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座る場所がわからず右往左往していると監督からの指示が飛んできた。
「空いてるところでいいし、座って」
と言われたので、たまたま空いていた前の方の右隅の席に座る。何も言われなかった。ここでよかったらしい。
「じゃあ、本番入りまーす!」
監督がカウントを始める。
「3.2.1.アクション!!!」
当たり前だが俺の方にはカメラが全く向かない。向くのは後ろの方の席と、来崎茜の周辺だけだ。撮影中だが、チラチラと来崎茜の方へと目線を向けてしまう。やっぱり別格だ。撮影が始まった瞬間雰囲気が変わった。
——のだが、主人公役の俳優がかみかみだし、声も上擦っている。
流石に緊張しすぎじゃない?若干怯えているようにも思える。
監督がすぐさまストップをかけ、撮影が滞る。主人公役の俳優も平謝りである。また撮影が始まった。だが、またもや一瞬で中断される。
「こりゃだめだねん」
監督がまたかと言った風に溜息をつく。スタッフが一斉に集い始め、会議を始める。と、そこに来崎茜が加わる。勘違いでなければちらっと俺の方を見てからだった。議論は来崎茜が加わってから発熱しだす。スタッフも俺の方を盗み見たりする。それから少しして、突然監督が大声を出す。
「あーあ!!もう分かったねん!それで行こう」
スタッフたちが正気か?と監督の方を見る。どんな結論を出したのかは知らないが、到底受け入れ難いものだったらしい。
「スペックは充分ねん。可能性はある」
スタッフたちが負けじとばかり反論を入れる。
「来崎茜の200作品目ですよ?」
「これを失敗したら、監督としての仕事を失うかもしれないんですよ?」
「それも覚悟の上ねん。余り無かった来崎ちゃんの我儘。通してあげたいねん」
監督は俺の方に向き直り、
「君、本当に申し訳ないんだけど、主役にチェンジできたりする?」
「え?いやです」
反射的にそう答えていた。いや、おかしいだろ。なんで俺なんだよ。別のトップ俳優捕まえろよ。他の俳優だってこの場所には山ほどいる。
「いやねぇ、映画の公開日には間に合わないんだよ。今から人呼んでちゃ。で、どうするかってなった時に。来崎ちゃんの推薦があった訳。顔のスペックも申し分ない。これしかないって思ったねん。うちの夢の進退に大きく関わることねん。だからお願い」
いつにもない真剣な表情で頭を下げる監督。その真剣な表情に俺も考えを改めることにした。
やっぱり俺はこういうのに弱い。それが真剣なのが伝わってしまえば。
「あー!もう!分かりましたよ!やりますよ」
「ほんとに!?」
「はい」
はぁ。こうなったらヤケクソだ。とにかく掻き回してやろうじゃないか。無名の俳優として。
ふと気になって来崎茜の方を見ると、微笑んでたような気がした。
「ありがと!!早速だけど、これはいっ!」
分厚い台本が渡される。
「主人公がインキャで助かったねん。セリフが少なくて助かった」
「僕もインキャで悪かったですね」
「そういうのいいから。覚えてて欲しいねん。私は上に話を通してくるねん」
相変わらず雑だな。
そういい何処かへと走り去った監督の目には恐怖が映っていたのを俺は気づかない振りをすることにした。
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後書き!!
えー。なんで思い描いていたプロットと話の内容が一切合致していないんだろうか?
元々主人公はエキストラのままで行く予定でした。それが何故か主役に大抜擢。人生何があるか分かんないですね。(投げやり)
それと面白いと思って頂けたのなら星やレビューによる評価をお願いします!
そしてちょっとだけ本編の補足を。(ご都合主義感が否めなかったので)
主人公が主役になった理由なんですが、主に三つあります。
一つ目。本文に書いた通り、来崎茜が推薦したから。
二つ目。これも本文に書いた通り、新しく俳優を迎え入れるには、ギャラや時間が足りないから。
三つ目。これは本文には書いていません。その辺にいる俳優使えば良くね?みたいな意見もあると思います。ただ来崎茜にはトップ俳優を当てなきゃいけない。(顔が普通ではダメ)
それに、ちょっと前に本文で書きましたが、来崎茜を見て倒れない人物出なきゃいけない。
これはこじつけみたいなものですので、無視してください。
そして一番の理由が映画のタイトルにあります。ブフォ恋は超絶インキャが主人公になっているんですよね。つまり、キラキラした人物では主人公になり得ないんです。ここに呼ばれた俳優たちは今を煌めく人たち。つまり、リアルが充実しているんです。そんな人たちってなんとなくオーラでわかっちゃうじゃないですか。
なので達也が選ばれた訳になります。
そういや、主人公の名前達也だったなって人。鋭いです。
グリフィンドールに一億点あげます。ここに関しては触れないで。作者の文章を書く能力が低いだけとか嫌なとこつかないでください(懇願)
それではっ!
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