第2話

『王子は何を考えているのだろう。こんな策略なんかか無くても王位は手に入るだろうに』

婆さまは憂い顔でつぶやいた。

ブルーノとイエローズ、レッドは神妙な表情で立っている。

なにか問題があるのか?

「早速、ブルーノ、イエローズ2人には行ってもらおう」

「はい!婆さま」

イエローズが元気に変事をした。

「香奈はどうしますか?」

ブルーノはまたしても確認した。

「レッドはいるか?」

「はい。ここに」

レッドが婆さまの近くに寄った。

「レッドには香奈の敎育を恃む」

「どうしてレッドなの?」

イエローズは納得していないのか憤りを隠さない。

「レッドは香奈と同じ火を扱う。その方法を伝えてもらいたい。後、この国の状況もおしえてもらいたい。できるか?」

「はい!」

「レッド、残りの二人の敎育も頼んだよ」

「はい!婆さま」

「二人の敎育もレッドなの?」

イエローズは納得できない様子だが、婆さまはそのまま会話を続ける。

「イエローズとブルーノには別の任務があるでないか」

婆さまにいわれてはじめて気がついた様子のイエローズを差し置きブルーノが確認した。

「婆さま、具体的何を探ってくればいいですか?」

「王子の動向と隣国の考えが知りたい」

「分かりました」

ブルーノはすぐに自分の役割を理解した様子で表情を引き締める。


ブルーノが飛び立つとイエローズは後を追いかけて飛び立って行った。

ぼう然と見ていたらレッドが側に立っていた。

「あの?私は何をすればいいですか?」

「それじゃ、私たちも移動しますか」

レッドに言われてどう移動するのかと思ったがレッドにかかえられて飛び立った。し、しんぞう心臓に悪い。

空を飛んでいた。色々な景色が見えたと思ったら小さいな屋敷の前に降り立った。レッドが屋敷の中に入っていくので香奈も慌てて追いかけた。入った部屋はこじんまりとした部屋で周囲を見渡すと机とイスがあったので椅子に座る。

「それじゃ、この国のことを説明しまします」

レッドから説明された内容はかなり重い内容だった。

この国の王様は最近亡くなって第一王子が王位を継ぐことになっているらしい。

その王子がどうやら曲者らしくて、何か企んでいるようだ。婆さまの言っていた内容がなんとなくわかってたきた。

魔法使いの源になるはずの不動の滝を涸らしたのも王子で魔法使いがこの国から排出されなくなった原因だと言われた。

すべての元凶が第一王子にあるんだ。気をつけないと。

「香奈はすぐ会う事はないと思いますが、とにかく気をつけてください」

レッドに改めていわれると急に怖くなってきた。

その後、魔法の使い方を教わって、仲間がいると聞かされ、その仲間達に会いに行った。


行くとその仲間たちに見覚えがある。

楠本克己 フットボールの選手に佐々木竜馬 ギフテッドとテレビで賑わっていた人。更に三島花音 バレーボール選手だった女性。

「やっと女の子がきた!」

花音が手放しで喜んでくれたのですこし安心した。

あとの男性2人からは特に反応はなかったが嫌われている様子はなかった。

「柏木香奈と言います。よろしくお願いします」香奈は頭を下げた。

「楠本克己、中間からはカッシーと呼ばれている。よろしく」

「佐々木竜馬です。よろしくお願いします」

「三島花音です。よろしく」

自己紹介をえ終えると質問責めになった。

三人とも自分と同様でブルーノやイエローズ、レッドたちに連れてこられたと言っていた。

魔法の使い方やこの国のことをひと通り教わっていると言っていた。

花音もこれからこの三人と一緒に魔法を学ぶと言われた。


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