第16話 獣の誘引
先程立てた仮説である、ヴィエロクスマウスが隠忍状態になっているというものであるが、ログでは実験室で消えたことになっているものの、その後動いたとすれば見つけることはできず、その場合そもそもどこに隠れているのかがわからない状態でしらみつぶしにこの建物中を探し回らなければならない。
そもそも僕らにはまだ入れない部屋もあるわけで、がむしゃらに行動して探すというのも可能とは限らない。
とは言っても可能性のあるものはなるべく潰すべきだと結論付けて、最終的に研究室の扉をくぐった。
「とりあえずものは試しだからな。"隠忍無効化"」
…まあ想定内なんだけど。
「そう簡単に見つからないよなぁ。」
「隠忍状態でこの部屋を出たってことなのかな。」
「_もし部屋のドアがあのログ以降空いてなかったらこの部屋から出られなくないか?」
「なるほど、ひとまずそこから確認だね?」
「冬華さーん、そこのとこどうなんですか?」
『ログを確認したところ、扉は何度か空いているのが確認できた。』
「うわぁ…探索範囲が広がったなぁ…。」
「今一つ思いついてさ、試したいことがあるんだけど、いいかな?」
「お、何かいい案が?」
「確実かはわからないんだけど、複数個所にご飯とか仕掛けといたら寄ってこないかな?」
「…櫻良、グッジョブ!たぶん成功する気がする
それで、さらに確実性を増幅させるためにもう一工夫凝らしておこう_」
さて、"櫻良の
僕の予想が当たればこれでヴィエロクスマウスの問題は解決できるはずだ。
とすればもう一つの方であるアリエボ問題だ。
こちらは冬華さんが先にある程度調べてくれていたようだ。
その間他の施設内の人は身柄を拘束されているらしい。
下手に動かれては問題が複雑化するからという冬華さんの考えあってのことであろう。
事実、冬華さんはこの2つの問題をかなり深刻に捉えている様子だった。
「_冬華さん、こちらの問題はしばらく時間の経過が必要なので、アリエボ捜索の方手伝いますよ。」
「才斗、来ていたのか。助力感謝する。
ただ、またしても別の問題が発生してしまっていてな…」
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才斗と櫻良の
才斗
・"カメラに移した対象を空間から削り取る能力"
・"カメラに写したものを復元・削除・複製する能力(小)"
・"精製(身体能力強化量[小])"
・"隠忍能力の無効化"
・"フラッシュの妨害効果追加(有無の指定可)"
・"図鑑登録機能の追加"
・才幹:知識
櫻良
・調理:体力回復(回復力[大])
・精製(身体能力強化量[小])
・精製(身体能力弱化量[大])
・感知(毒のような身体への影響がある外的要因を見極める能力)
・点火(火を出す能力)
・速刃(目の前の物体を切りつける能力)
今後も定期的にまとめるかもしれません。
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