第14話 趣味の力は

さて、とりあえず牢に戻ってくることができた。

少し前から計画していた通り、櫻良の能力を整理していこう。

「前々から言っていたとおり、櫻良の現段階での能力をまとめて伝えようと思う。」

「うん!自分ができることがわかるなんて便利だね。」

「あぁ。そういった意味でもアリエボは重宝しているんだろうな。

本題に入ろう。まずは、今までも使っていた"調理"の能力からかな。

詳細は体力回復(回復力[大])で、回復量は調理にかかった労力に比例するらしい。

あと、少し話がずれるんだけど、今まで、戦闘時はおにぎりとかがメインだったじゃん?今後は乾燥・軽量・携帯可能なブロック型クッキーをメインにしていこうと思ってるんだよね。

それなりに労力もかかるし、利便性から見てもこれがベストかなーって思って。」

「流石お兄ちゃん!!ひと段落着いたら早速用意するね。」

「助かるよ。次に、スカープライノーサウス戦で使った"精製"の能力の詳細も伝えようかな。

前に使った強化の方は、"精製(身体能力強化量[小])"で、もう一つ別に、"精製(身体能力弱化量[大])"っていう能力もあるらしい。

これは敵に使う感じになるのかな?

弱化の方は効果量大って書いてるからおそらくこっちの方がメインの能力になる感じだと思う。

他のは簡単に説明するね。

3つ目"感知"。毒のような身体への影響がある外的要因を見極める能力。

4つ目と5つ目は攻撃系の能力で、"点火"と"速刃そくじん"

"点火"は火を出す能力、"速刃"は目の前の物体を切りつける能力。

どっちにしても道具なしで使える能力みたいだね。

僕が持っていない近接系の攻撃だから、バランスは良さそうかな。

今のところはこれで全部だよ。」

「うんうん。気づかぬうちに強くなってるもんだね?」

「ほんとだよな。今後も入手次第伝えていくからね。」


と、ここで冬華さんの声が届く。ただ、気になる点として、冬華さんらしくなく落ち着きがない話し方だった。その内容はというと…

『才斗、緊急指令だ。モーラボールのいた部屋に早急に来てほしい。

指令内容はそこで直接指示する。

必ず二人とも"趣味ウェポンを持って来い"。』

「櫻良、すぐ行こう!」

「わかった!」


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ブロック型クッキーについて

簡単に言えばカロリー○イトみたいなイメージだと思ってくれればいいと思います。

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