第12話 才幹
『今回の指令内容は
まだスカープライノーサウスは切り取られただけで、倒されてはいないはずだ。
事実スカープライノーサウス級の大きさの
特別処置として指令を複数兼ねて行うことを許可しよう。経験値を貯める期間は"実行する意思が見られなくなった"扱いにはしない。』
「…相変わらず漫才みたいな融通のきき方だね?」
「まあ、何はともあれ一旦落着ってことでいいじゃないか。」
さて、再び図鑑登録機能を確認する。
色々と情報量が多く今まですっかり忘れていたが、リンプリザードを切り取った写真、それから、不本意に切り取ってしまった"友人"を思い出した。
しかし今は復元(小)だから復元はできないようだ。でも経験値を貯めればもう一度会えるかもしれない。
そういった意味でも今の僕には経験値が必要だ。
さっきアリエボを介して詳しく能力を見てみたが、複製を削除しても経験値にはならないらしく、そこも上手くバランス調整がされている。
とりあえず、リンプリザード8体を削除…お、能力追加の衝撃と通知。
内容は、"知識"?
しかも、能力ではなく、
加えて、この才幹は、ある一定の条件を達した際初めて覚醒するため、まだ使えないというなんとも回りくどい性質だ。
そして覚醒前だと詳細も分からずじまい、か。
_ぴこんっ。
どうやら指令の通知らしい。
「えっとー、なになに?今度の内容は、情報の収集…?」
ついでにこんなメッセージも。
『指令1を仮突破したことでこの建物内のセキュリティのひとつである場内レベルが2に上がった。そのため、入れるようになった部屋が増えたぞ。』
「…つまりは新たに入れるようになった部屋に今回の指令は関わってくるというわけか。」
「今回はあんまり危なくなさそうでよかったね、お兄ちゃん。」
「だといいけどなぁ…」
「あ、そうだ、櫻良。
この前"
えっと、ありすぎて今説明するのはちょっと大変だから、この指令が終わって、牢屋に戻ってから全て書き出してみるつもり。」
「了解!それも気になるけど、ひとまずはこの指令からぱぱっと終わらしちゃおっか!」
というわけで、まずは二人そろって2つ目の指令を完了しにいくことにした。
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才幹について
才幹と能力の違いは何か、ということですが、
イメージとしては、能力=スキル、才幹=上位スキル
のように捉えてもらって構いません。
また、この才幹は、通常取得することはできません。
才斗がなぜ才幹を手に入れられたのか、また、才幹:知識の具体的な効果など、
色んな事を考えながらこの先読んでいってもらえたらなと思います。
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