第342話 バレンタイン その三

 闘技場の周辺は大きなスペースがあり、かなりの人だかりができている。

 時計を見ると、すでに始まっているはずの時間だが、混雑のせいで開始が遅れているようだ。

 多少は織り込み済みだが、まだ前半戦なのに大丈夫かな。

 あまり遅くなると、肝心の第四部が真っ暗闇での上演になるぞ。

 もちろん、ナイター設備なんてなく、夜は暗いものだ。

 うちは最新鋭の超古代設備で照明ぐらいどうにかなる気もするんだけど、おおっぴらにやるものではないからな。

 そもそも、当初は何日かに分けてちょっとずつ上演する予定だったのが、警備の騎士団や上演場所の都合で、一日でやることに変更したんだよな。

 今のこのキツキツのスケジュールも、そのせいだったりする。

 まあエッシャルバンがこれぐらい大丈夫、いつものことだと言っていたので任せたんだけど、ほんとに大丈夫なんだろうか。

 心配しつつ見ていると、どうにか混雑も落ち着き、幕が上がった。

 人混みの熱気で蒸し暑いせいか、むず痒い胸元をはしたなくポリポリと描きながら観劇する。

 といっても、さっき見たばかりで続けて見るものでもないよな。

 もっとも、同じ内容にもかかわらず、レアリーやキスネは熱中してみているが、特に演劇マニアでもない俺は劇よりも周りの様子が気になる。

 きょろきょろ見回していると、さっき遭遇した角の生えたヘルメットが目に入る。

 だが、どうやら今度は男のようだ。

 男の子と言ってもいいぐらいの年頃だが、さっきの角女とどこか雰囲気が似ている。

 声をかけないほうがいいだろうなあ、と目を背けたら、いつの間に回り込んだのか、目の前にその角男が立っていた。


「やだなあ、黒澤さん、せっかく久しぶりに会ったのに無視はないでしょう」


 と言ってから、


「おや、また初対面ですか。インスタンスのマージができていないようですね」


 と勝手にうなずく。

 そこで劇も終わったようで、おそらく初対面の角男君は拍手しながらこう言った。


「いやあ、全部見せてもらいましたが、良い劇ですね。やはり舞台は悲劇に限る。良いものを見せてもらいました。ご存知のように僕はここのような終わりかけの世界に興味を惹かれるのです。有限の儚さにこそ、生の喜びが込められていると思うのですよ。しかし、こんな世界は姉の興味を惹かないでしょうねえ」


 などと言ってから、


「そこの大きなお嬢さんも、そう思うでしょう」


 と俺の胸元を指差す。

 見ると胸のあたりから小さな顔がにょきっと生えていた。


「ぴゃーっ!」


 とニコニコした顔で叫んだのは、妖精のパルクールだ。


「おまえ、自分で出てきたのか?」

「出た、チョコ、チョコ、ほしい、ちょーだい、ぬけない、ちょーだい」

「ぬけないって、お前もしかして、引っかかってるのか」


 どうやら内なる館から顔だけ出てきたようで、胸元のペンダントから首だけ飛び出していた。


「ちょっと出てこい」


 と言って頭を引っ張ると、にゅーっとのびて、すぽんと引っこ抜けた。


「あはは、ぬけた、ぬけた」


 そのまま人混みの中に飛んでいこうとしたところを慌てて捕まえる。


「こら、人が多いからじっとしてなさい」

「チョコ、チョコ、ちょーだい、おいしい、あまーい」

「チョコと言ってもなあ、もう手持ちが」


 すると後ろからひょいと顔を出したエームシャーラが、


「あらかわいい妖精。フムルから聞きましたけど、妖精を従えているというのは本当でしたのね」


 そう言ってパルクールの頬をつつく。

 つつかれた方のパルクールは、不思議そうな顔をしながら、


「だれ? フューエル? だれ? ちがう、フューエル違う、でもフューエル似てる」

「私はエームシャーラです、エムラと呼んでくださいね」

「エムラ、エムラかー、うーん、うーん」


 と首をくるくる回しながらウンウン唸る。


「妖精ってみんなこんな風ですの?」

「いやあ、こいつは特に変わっててね、ところでチョコは持ってませんかね」

「先程のでよければまだ一つ」

「こいつが欲しがるもんで、ちょっとやってくれませんか」

「ええ、喜んで」


 とエームシャーラがチョコを口に放り込んでやると、パルクールは、


「んまーい」


 と叫んでポンと弾けて光の粒になる。

 かと思えばすぐに寄り集まって、元の形に戻った。

 忙しいやつだ。

 そういえばさっきの角男はどうしたかと探すと、姿が見えない。

 さっきの角女同様、消えてどっかに行っちまったか。

 ああいうわけのわからん輩は、無視するに限るな。


「満足したら、もっぺん中に入ってろ」

「やだ、見る、劇、見る」

「しょうがねえな、じゃあもうちょっと小さくなって髪の毛の中にでも隠れとけ」

「ぴゃー」


 とたちまち縮むと、パルクールは俺の頭の上に隠れてしまった。

 なんか顔を合わせるたびに賢くなってるな。

 明らかに他の妖精と違うからなあ。

 撫子も相当すごい成長速度だったが、こっちはまた違ったベクトルで成長してる気がする。

 まあいいんだけど。


「あら、隠れてしまいましたわね」

「おとなしくしててくれるといいんだけど……」


 頭上に潜む可愛い妖精に気を取られるうちに、周りの集団は移動を始めていた。

 俺たちも次に急ごう。




 観劇集団は、今やかなりの大集団となって街はいい感じに混乱していた。

 いや、ちょっとやばいかもしれない。

 観衆をさばいていた騎士たちも、徐々に声色が荒々しくなっていく。


「ねえ、サワクロさん、ちょっとまずいのではありませんこと?」


 実業家のレアリーに言われるまでもなく、俺もそんな気がしていた。


「私、思いますにやはり次の上演場所がわからずに、スムースな移動が阻まれているのが問題だと思いますのよ」

「おっしゃるとおり、突発的な上演で話題を作るつもりでしたが、よもや今の時点でこれほど広まってしまうとは」

「この時期、貴族などは街を離れており、大きな舞台なども少ないものですから、街は娯楽に飢えておりますもの。その点では目の付け所は良いのですけれど、流石にこれは……」


 どうしたものかと周りを見渡すと、騎士たちに指示を飛ばしているメガネ美人の姿が見えた。

 メイフルにご婦人連中のことを任せ、俺はミラーを連れてメガネ美人の元に向かう。

 同時に人混みをかき分けながら、ミラーを通じてエッシャルバンに話をつける。

 あちらにも何人か同行させておいたのだ。

 彼は渋ってはいたが、現状は把握しているようで、やむを得ないとのことだった。


「やあ、ローン。いつも迷惑かけるね」


 気さくに話しかけると、心底嫌そうな顔をして、ローンがこちらを向いた。


「本当に迷惑をかけているという自覚はおありなんですか?」

「人間、自分の本当の気持ちにはなかなか気がつけないものさ。それよりも困ったな」

「ええ、実に困りました、よもやこれほどになるとは。あなたが絡むと、何事も大仰になって困ります。場合によっては、午後の公演は中止してもらうことになるやも」

「それも困るな。ひとまず、次の上演場所をみんなに告知して、誘導するしかないと思うんだが」

「私も、その許可をいただこうと思っておりました」

「あちらにも話をつけておいた、やってくれ。次は海岸の倉庫だよな」

「ではそのように」


 さすがはローンだけあって、すでに誘導計画は行き渡っていたようだ。

 彼女が指示を出すと、一斉に呼びかけが始まり、観衆を誘導し始めた。

 まったく優秀だなあ。

 一方、まったく計画性のない俺は、ローンの機嫌を損ねないように控えめに礼を述べて同行者のところに戻った。


「観衆が動き出しましたわ、うまく行ったようですわね」


 とレアリー。


「どうにか。騎士団に目一杯頭を下げてきましたよ」

「おほほ、それはよろしいですわね。頭を下げるだけで騎士を動かせるのなら、いくらでも下げるべきですわ」

「おっしゃるとおり、なんせ軽い頭ですからね」

「頭も体も軽くすれば、いつでも身軽に商機に飛びつくことができますわ。逆に名誉やプライドは身にまとう重しのようなもの。不要とは申しませんけれど、いつでも脱ぎ捨てられるようにしておくべきですわね」


 そういって、少し離れたところで談笑しているエームシャーラとリリエラに目をやる。


「お連れのご婦人、どこかの貴族のようですけれど、あまり良い格好はなさっておりませんし、この国の地主というわけでもないようですわね、どういうご関係かしら?」

「彼女は、うちの身内がお世話になった方でして」

「あら、そうですの。身内のしがらみは、自分では選べないものですから、仕方ありませんわね」


 と少し思い煩うような顔で言ってから、


「その点、リリエラは良いですわよ。彼女はこの近郊の大地主であるコーデル家などとも付き合いがありますわ。チェスは嗜好品として、高く売れるものでしょう。私ならリリエラの方にこそ、媚を売りますわね」


 エームシャーラ達があまり良い格好をしていないのはお忍びだからなんだけど、レアリーのみたてはそれほど外しているわけではないと思う。

 よその小国の王族だが継承権は低く、身分は高いが現状でそれほど財力に恵まれているわけではない。

 要するに、高貴な居候だ。

 媚びるならリリエラの方が良いというのは確かだろう。

 その取引先のコーデル家が俺の嫁の親戚筋であることを見抜くのは無理な話だしな。


 どうやらレアリー嬢は、俺に商売のノウハウを伝授してくれているようだ。

 さっき、ご指導ご鞭撻をよろしくしたのを、ちゃんと聞いてくれてるらしい。

 案外、根はいい女性なのかもなあ。

 だんだん、正体を謀るのも心苦しくなってきたが、同時になんか面白くもなってきた。

 この調子で行ってみよう。


 以前、強盗団と対決した倉庫での上演が終わり、街を警護する赤竜第八小隊の誘導を受けながら次の場所に向かう。

 身分種族を問わず、ぞろぞろと集団で歩く姿は、ちょっと異様だな。


 次の上演は海岸沿いの空き地で、開けた砂地に人の輪が広がっている。

 その中央には簡易の天幕がはられ、舞台が始まる準備がなされていた。

 レアリーやキスネは同じ内容でも気になるようで、食い入るようにして開始を待っているが、俺は余計なトラブルが起きないように祈りながら、周りを観察していた。

 するとちょうど人の輪の反対側に、うちの連中の姿が見える。

 といっても目に入ったのはノッポのオルエンの頭だけで、彼女もフューエルらと一緒に別荘地から戻ったばかりだ。

 ミラーに確認すると、フューエルやカリスミュウルもそこにいて、一緒に観劇しているらしい。

 隣りにいたエームシャーラにその事を告げると、


「あら、私をフムルに押し付けるおつもりですの?」

「滅相もない。ただ俺みたいな退屈な男よりも、親友と観劇したほうがより楽しめるのではないかと」

「まさか、彼女と一緒では喧嘩する方に気を取られて観劇どころではありませんよ。こういうものは素敵な殿方と肩を並べて見てこそ、ありがたみが増すものです」


 などと言ってこれ見よがしに腕を絡めてくる。

 もしやと思ってさっきオルエンがいたあたりに目をやると、ちょうど人ごみの隙間から、フューエルと目があった。

 遠目にわかるぐらい面白い顔をしているフューエルに向かって手を振るエームシャーラ。

 まいったなあ、と思いつつも、いまさらいかんともしがたいので、ダメ押しに俺もフューエルに向かって手を振っておいた。


 そうこうするうちにここでの上演も終わる。

 次いで、祭りの神輿を引き上げた海岸での上演もどうにか無事に終えて、午前の回は終了した。

 三幕目は二時間ほどの休憩をはさみ、再びアウル神殿で上演するとのアナウンスが騎士団の方から観客に伝えられる。

 騎士団をこんな雑用に使って良いのかという疑問は都合よくスルーして、とりあえず飯にするか。

 ランチとなると、庶民的な店から高級店まで、いろんな選択肢があるが、メンツ的に実に悩ましいな。

 そんな悩みが顔に出ていたのか、


「あら、ランチをどこに誘おうか、お困りの顔ですわね」


 とレアリーが小声で囁いてくる。


「実はそのとおりでして、神殿周辺は目抜き通りも含めて今時分は混み合っているでしょう。かといって、このあたりは皆さんをお誘いするような店もなかなか」

「お連れのご婦人、どちらからいらっしゃったのかしら?」

「彼女はアームタームの出身ですよ」

「内陸の、砂漠の多い土地柄ですわね。保守的な方には見えませんし、港で船乗り向けの屋台などを食べ歩くのはいかがかしら? 近頃は貴族の方ほど、そういう野趣あふれるものを好まれるものですわよ」

「なるほど」

「今日のところは、私がご案内いたしますわ。貴賤を問わず、人をもてなすのは、まず胃袋からですわね。仕事と思って、あらゆるところで良い店を開拓しておくものですわよ、おほほ」


 そう言って俺たちを引っ張ってずんずん進む。

 正直なところ、エームシャーラはあまり文句をいいそうにないし、リリエラはたぶんこの場は俺に配慮してくれるだろう。

 演劇マニア女学生のキスネちゃんはまだ浮かれてるし、この場で機嫌を取る必要があるのは、当のレアリーだけなんだけどな。

 まあ、せっかくなのでついていくことにする。


 港では人足が盛んに荷を上げ下ろししているが、その側では屋台が並んで近海の海鮮などをその場で炉端焼き風に焼いて食わせている。

 俺たちもそれを適当にチョイスしてもりもり食べた。


「こういうものに憧れていたんですよ、今日は連れてきていただいてよかったわ」


 などといって、エームシャーラも満足しているようで、レアリーのセンスは本物なんだろうなと思う。

 そうなるとぜひとも俺がレアリーを満足させたいところだが、はてさて。


 腹がふくれたところで神殿に移動する。

 すでに街を半周したわけだが、こうして歩くと広い街だよな。

 同行する御婦人連中はケロッとした顔をしているが、俺はちょっと足にマメが出来た気がする。


 ここでは午前中とは違い、最初から次の上映場所も明示して、場所が取れない人には次に行ってもらうように誘導もしていた。

 いいかえると、すでに場所の確保が難しいとも言える。

 どうも今日の俺はいいところがないな。

 もっとも、普段からだいたい、そんな感じだけど。

 結局、少し離れたところで人ごみに紛れるようにして舞台を見る。

 第三幕では、騎士に恋い焦がれる妖精バレンタインが、街をさまよいながらチョコを配って歩く様子を描いている。


「さあ、チョコをどうぞ、お味はどうかしら?」


 そう言って手前の観客にチョコを手渡す。

 人気美人女優から手渡された観客は、嬉々として美味しいと返すが、バレンタインは、


「ああ、この声ではない、あの人の声がもう一度聞きたい、あの人はどこに……」


 そう言って歩き回る間にも、羽織ったドレスが少しずつめくれては中からよりどす黒い色の衣装が出てくる。

 それに合わせて、どんよりと薄気味悪い太鼓の音も響く。

 妖精バレンタインが、徐々に心を病んでいくさまを、見事に描いていた。

 やがて別の役者扮する町人がバレンタインの魔力にあてられてひっくり返り、慌てふためいて騎士団に助けを求めに行く。

 知らせを聞いた騎士が討伐隊を編成することになるが、その隊長はもちろん、例の騎士だ。

 そこで観客が一斉にどよめき、第三幕が終わる。


「ああ、やはりこうなってしまいますのね、可愛そうなバレンタイン」


 などと言って高そうなハンカチで目尻を拭うレアリー。

 彼女に限らず、観客はみな悲劇を予想しているようだ。

 俺はまあ、話題になればどっちでもいいんだけど。


「さあ、急いで次に行って、もう一度見なければなりませんわ、ほら、何をしているのです、急ぎますよ」

「そのとおりです、これは歴史に残る名演になるに違いありません。我々は歴史の証人になるのです」


 レアリーとキスネはすっかりのめり込んでいるようで、ぐんぐん先に行く。

 後を追うように進みながら、エームシャーラに声をかける。


「大丈夫ですか、人ごみに酔ったのでは」

「いいえ、むしろこれぐらい活気がある方が、調子が良いぐらいですよ。それにしても……」


 と先行するレアリーの背中に目をやって、


「にぎやかなご婦人ですわね、どういったお知り合いですの?」

「さて、自分でもまだよくわかりませんが、商売の先輩と言ったところでしょうか」

「ふふふ、あなたがそんな調子では、フムルもさぞ、ヤキモキしていることでしょうね」


 と楽しそうに笑う。

 次の場所は、海から神輿を引き上げる瞬間を見学した、高台の公園だ。

 睡蓮池と呼ばれる池があるが、無論この寒い時期に、睡蓮の花は咲いていない。

 別のミラーに場所取りを頼んでおいたので、さっきよりは少しだけマシな場所に陣取ることが出来た。

 そこで上演を待っていると、エッシャルバンの弟子であるリーナルちゃんが人混みをかき分けるようにやってくる。

 今回の仕切りのかなりの部分は彼女がやっているそうで、表情にも気合が入ってるな。


「ああ、やっと捕まりました。どうです、そちらから見た感想は」

「いいんじゃないか、むしろ予想以上の盛り上がりだよ」

「まったくです。エッシャルバンも味をしめて、第二弾もやりたいものだと言っておりまして」

「しかし、この様子じゃ、騎士団や街のほうが許可しないんじゃないか?」

「でしょうねえ、私も今日は何度騎士団に頭を下げたことか。先のことはさておき、今日の予定ですが、今の感触だとプランAで行くことになりそうです」

「そんな感じだな」


 プランAとは、要するに悲劇エンドのことだ。

 即興劇らしく、話のオチを観客の反応を見て決めるというコンセプトなのだが、周りの期待は明らかに悲劇に寄っているのが俺にもわかる。

 大衆に受けようと思うなら、予想は裏切っても、期待は裏切らないというのが大切だからな。


「それでは私は戻りますが、どうにも場が混乱しているのでお気をつけて」


 そういって弟子のリーナルちゃんは戻っていった。

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