第248話 襲撃
柱の内部に侵入できるという情報は、瞬く間に街にも広がったようで、あちこちにあふれていた連中が、潮が引くようにいなくなった。
これ幸いと、うまそうな酒やツマミを買いだめして寺に戻る。
門の前では従者になったばかりのメーナが、フルンと一緒に俺を待っていた。
俺の顔を見つけてパッと顔をほころばせるメーナ。
「おかえりなさい、ご主人様」
「おお、すまんすまん。心配させちまったな。ちょっと立て込んでてなあ。寒くなかったか?」
と言うとフルンが、
「大丈夫、さっきまで部屋の中にいたから。ご主人様の匂いがしたから出てきた」
「そうかそうか。しかしフルン、お前、そこまで鼻が良かったっけ」
「んー、前から良かったけど、ウェルパテットが、もっと鼻を使えって教えてくれた! 目で見るのと同じぐらい、鼻からも情報が得られるから、それを意識しろって。気配は隠せても匂いは隠せないから、便利だと思う! だから最近、意識して匂いで判断するようにしてるの! まだご主人様の匂いぐらいしか意識できないけど」
「そうか、なんかすごいな」
「あ、あと食べ物の匂いもわかる! お饅頭の匂いがする!」
「ご名答。ほれ、土産の饅頭だ。みんなで食え」
「やった!」
と言って受け取る。
「あのねー、さっき鐘楼の上から巨人見た! あれ、すっごいでかそうだった。ご主人様も見た?」
「ああ、みたみた。こえーよな」
「うん。あれはいくらなんでも勝てないと思う!」
「だよなあ」
夕食までまだ間があったので、土産の饅頭を食いながらそんなことを話す。
せっかくなので、メーナを抱っこしてやろうと思ったが、恥ずかしがって膝に乗ってくれない。
撫子やピューパーなら飛び乗ってくるのにな。
「それで、どうなさるのですか?」
クメトスが土産の酒を俺のグラスに注ぎながら、そう尋ねる。
「うん、柱の探索はなしだ。ありゃたぶん、相当やばい」
「そうですか、エンテルには気の毒ですが、それが良いでしょう。して、件の姫君は?」
「ああ、喜び勇んで乗り込んでいったよ。自分が人柱にならなきゃいいけど……」
「よろしいのですか?」
「よろしく無くても、言って聞くようなお嬢さんじゃないしな。彼女の心配は、彼女の部下や領民がするだろうさ。俺はここにいて、メーナやお前たちの顔を見てるだけで手一杯だよ」
「かしこまりました。では、明日、皆と合流したら、そのまま帰路につくという予定でよろしいでしょうか」
「うん、明日こっちから向かってもいいんだけどな。もう一日ぐらい、メーナを休ませたほうがいい気がして」
「たしかに。体の芯がだいぶ弱っているようです。一度レーンに見せて、意見を聞いたほうが良いでしょう。旅は負担が大きいものですから」
「とにかく、出発の準備だけはしておこう。そうだ、クロックロンたちも集めとかないとな」
足元でぴょんこぴょんこ跳ねていたクロックロンに話しかける。
「他の連中はどうしてる?」
「ボスの中に四十二、寺ノ中ニ十一、街ノ中ニ五十四、半径五キロ圏内ニ七十二デ、百七十九体ガ近クニイルナ。魔界全体デハ三百四十体ダガ、今夜中ニ集マレルノハアト百体程度カナ」
「そうか、なるべく近くに集めといてくれ。柱で何がおこるかわからんからな」
「了解、ボス」
クロックロンが百体もいれば、大抵の魔物なら心配いらないだろうが、世の中には普通じゃない魔物も色々いるからな。
用心に越したことはない。
相談が終わったところで、晩飯だ。
ここアンファンの街は元々賑わっている上に、柱騒ぎで大量に物資も集まったせいか、かなり豪勢な食材が手に入るようだ。
店頭では買えなかったが、昼のうちに寺の出入りの人間を通じて、米や味噌なども大量に買い付けておいたので、今は俺の内なる館に山積みされている。
これだけあれば、半年は毎日御飯と味噌汁が食えそうだ。
醤油のかかった焼き魚や、牛すじの煮込みなど、日本ではありふれていた懐かしい味を堪能する。
いやほんと、魔界っていいところだな。
ちょくちょく遊びに来よう。
しこたま魔界料理を堪能して、ほてった顔を冷やしに中庭に出る。
境内の端には立派な鐘楼があり、朝夕鐘をついて時を告げているそうだ。
この鐘楼は街中でもひときわ高く、上に登ると女神の柱がよく見える。
欄干に肘をついてボーッと眺めていると、あちこちに篝火が焚かれ、隊列を組んだ兵士が出たり入ったりしている。
時折、柱の外で争う様子が見られたが、どうやら魔物が外まで出てきているらしい。
あれだけ幾重にも軍隊に囲まれていては、魔物が街まで来ることはないだろうが、クロックロンにしっかり見張っておいてもらおう。
「ご主人様ー、どおー、みえる?」
フルンが、シルビーやスィーダ、そしてメーナを連れて鐘楼に登ってきた。
「おう、見える見える。派手にやってるな」
「うわー、すごい。あんなに兵隊がいっぱい! 強い人、いっぱい居るかな?」
「居るだろうなあ」
「気になるけど、せっかくメーナが危ないって教えてくれたんだから、近づいちゃだめだよね」
「そうそう、君子危うきに近寄らずっていってな」
「どういう意味?」
「賢い人間は、やばいところには最初から近づかないってことさ」
「あー、うん、そうだよね、賢い人ほど、当たり前のことを当たり前にしてる気がする」
「そうだろうそうだろう。さて、ここは結構冷えるな。部屋に戻って、あったかいお茶でも飲むか」
「うん!」
そうして街の外の喧騒は無視して、俺達はまったりと魔界の夜を過ごしたのだった。
だが、まったり過ごせたのはそこまでだった。
異変は、深夜に起きた。
「ご主人様、起きてください」
とエーメスが起こしに来る。
「どうした?」
「近くで火の手が上がっています。それに悲鳴も」
「うん?」
「今、エレン達が様子を見に行っていますが、ただの火事ではない様子」
「よし、みんなを起こして一箇所に集めとけ。俺も着替えて……」
すぐ行く、と言い終える前に、窓から何かが飛び込んできた。
とっさにエーメスが俺をかばい、襲撃者から身を守る。
暗くてわかりづらいが、相手はぬるっとした白い肌の四足の獣だ。
シルエットは大型犬のようだが、魔物だとしても見たことのない外見だ。
「ご主人様の寝所に襲撃だ!」
エーメスが馬鹿でかい声で叫ぶ。
同時に白い獣が飛びかかってきた。
まっすぐにエーメスの喉元に食らいつこうとするが、とっさのところでそれをかわす。
エーメスも俺も丸腰で、しかも質素なこの寝室には、武器になりそうなものが何もない。
まずいことに、今度はエーメスは俺の真ん前で、俺をかばうように立っている。
これでは俺をかばって、身をかわして避けることができない。
どうにかしなければと焦るうちに、獣が飛びかかってきた。
「くっ!」
体を張って俺を守ろうとするエーメスに容赦なく襲いかかる獣。
だがそれより数段速い速度で、扉から何かが飛び込んできた。
「たあっ!」
掛け声とともに、一閃。
ついで宙を舞う、獣の首。
真っ白い生首が俺の足元に転がってから、飛び込んできたのがフルンだとわかった。
「二人共、無事?」
「お、おう、大丈夫だ」
「助かりました、フルン」
ついでクメトスが剣を持って駆けつける。
「ご無事でしたか」
「俺はな。ほかはどうだ?」
「今、客間に集めたところです」
クメトスはエーメスに予備の剣を渡しつつ、窓の外の様子を伺う。
「他に気配はないようですが、ひとまず奥に集まりましょう。すぐにエレン達も戻ると思います」
俺は散らかった着替えをひっつかんで、客間に向かった。
客間では寺のものも含めた全員が、ひとかたまりに集まっていた。
タッサン住職の話では、街中に魔物が現れたなど、聞いたことが無いという。
時計を見ると、夜中の三時過ぎ。
夜明けまでまだ三時間はある。
街全体が襲われてるなら、外の軍隊に合流したほうが安全度は高いかもしれないが、軍隊がやられて街にまで魔物が押し寄せた可能性もある。
とにかく、今は情報が集まるのをまとう。
最初に戻って来たのはエレンだった。
「街はあちこちに白い魔物がうろついててパニックだよ。逃げ出した人は、東の大通りに向かってるね」
ついで戻ったコルスは、三組ほどの家族を連れていた。
「寺の裏手で魔物に囲まれていたので、保護したでござる。他にもいたようでござるが、如何せん拙者一人では手が足りぬので、クロックロンを少し送り込んだでござる」
最後に空から様子を見てきたネール。
「どうも街の特定の箇所から魔物が湧き出しているようです。一箇所確認しましたが、ここから西に百メートルほど行った古い社が壊されて、そこから魔物が溢れていました」
それを聞いたタッサン住職が、
「地下遺構だ。この街には前世代の古い地下通路が縦横に張り巡らされているのです。それは街の外、柱の側まで伸びていたはず」
「ってことは、柱の魔物がそこを通って街に現れたってことか」
「おそらく……」
その時、寺の裏手で窓が割れる音がする。
「ここは危険です。ここから三百メートルほどの所にある大通りに面した広場に、町の住民が集まっていました。我々もそこに移動すべきでは?」
ネールの提案を聞いたタッサン住職も同意する。
「非常の際には、この地区の住民はそこに集まるのです。行きましょう」
ここにいても、事態が進展するとは限らない。
「そういうことならいい方法がある」
非戦闘員が二十人程いるが、まとめてうちなる館に放り込んでしまえばどうにかなるはずだ。
さっそくタッサン住職から入れようとしたが、なぜか入らない。
この肝心なときになぜだと焦って何度も試すが無理なようだ。
うちの従者なら問題なく入るので、もしかしていれられる人とだめな人があったんだろうか。
何もこんな肝心な時に、そんな事実に気が付かなくても、と思うが、だめならだめで力技で行くしかない。
具体的にはクロックロンに数で押してもらうのだ。
内なる館に入っていた連中も全て出して、指示を与える。
「クロックロン、いつものバリアを張りながら、二十体ぐらいで俺たちを護衛してくれ。で、五十体ぐらいで目的地の広場までの通路を確保、残りは近所の逃げ遅れを確保しつつ、広場まで移動してくれ。あんまり無理するなよ」
「了解、ボス」
「ネールとラケーラは空から俺たちを護衛できるか。街中だと視界が効かないから誘導してくれると助かる」
「かしこまりました」
「うむ、引き受けた」
「メーナやエメオ、スィーダは中に入ってくれ。ある程度安全を確保したら呼び出すから」
と言うと、メーナやエメオは素直に頷くが、スィーダは首を振って、
「わ、私は師匠の小姓だからついていく! 盾とか槍とか、私が運ばないと! だから…」
騎士の小姓ってのは戦場では武器なんかを担いでついていく仕事ではあるらしいので、間違ったことは言ってないんだろうが、この場合はなあ……、と思ってクメトスをちらりと見ると、一瞬ためらう様子を見せたものの、コクリと頷く。
「わかった、だったら任せる。ただし無理だと判断したら引っ込めるから、そのときは従ってくれよ」
「う、うん、ありがとう、サワクロさん!」
「残りはみんなを守りつつ、移動しよう。よし、行くぞ!」
表に出ると、いろんな生き物のシルエットをした白いのっぺりした魔物があちこちを徘徊しつつ、破壊活動を行っていた。
まるでゾンビ映画だな。
俺たちに気がつくと、ぞろぞろと這い寄ってくるが、大半はクロックロンのバリアに弾かれる。
それでも時折、建物の影などから飛び越えてきたやつは、クメトスやエーメスが切り倒してくれた。
気がつくと、サイレンのような音が鳴り響いている。
何かの警報だろうか。
どうも嫌な予感がする。
すでに予感ではすまない状況だが。
無理をせず、途中で逃げ遅れた人を回収しながら避難場所までたどり着いた。
広場には、元々結界が張られていたようで、魔物たちは近づけないが、避難してきた人たちは皆、パニック寸前の絶望した顔で身を寄せ合っていた。
住民をまとめていたのは若い兵士で、タッサン住職の姿を見つけると、こちらに走ってきた。
「住職、ご無事でしたか」
「ランパラ君、君も無事だったか。しかし兵士が少なすぎないかね?」
「それが、駐在の半数は柱の方に取られており、助けが来るかどうかも……」
見ると、周りを守っている兵士は、彼同様、若く未熟な兵士が大半だった。
こりゃ大変だ。
タッサン住職は若いながらも職業柄、地域の顔役らしく、他の連中も集まってきて彼にすがる。
兵隊が頼りにならなそうなので、なおさらだろうが、正直坊さんはこう言う状況では役に立たないと思うんだけどな。
「サワクロさん、ここの結界も術士なしではいつまでもつかわかりません。これ以上状況が悪化する前に、街の外れにある駐屯地まで住民を移動させたいのですが」
とタッサン住職。
「残念ながらここにいる兵士は皆新兵ばかり。あなたのお連れの皆さんのほうが遥かに腕は立つかと思いまして」
兵士も未熟だが、ここに集まった民衆はほとんどが一般市民だ。
腕に覚えのある連中はみんな柱に行ってしまったんだろう。
しかし、この人数となると、クロックロンだけではフォローできないかもしれない。
となると、誰かが囮として、敵の大半を惹きつけなきゃならないよな。
従者だけにそんな危険な事を任せるわけには行かないので、俺が自ら行くしかないが、それはそれで余計な心配をさせそうだし。
うーん、困った。
「何を頼りない顔をしておる。貴様、それでも我が宿敵か?」
人混みの中から現れたのは、いけ好かないライバルのカリスミュウルだった。
「この数を逃がすとならば、囮がいるであろう。貴様のようにしがらみだらけの青二才には荷が勝ちすぎるというもの」
「誰が青二才だ。柱に行ってたんじゃないのかよ」
「あのような状況で柱に潜るのは、金か名誉に囚われたタワケのみだ。貴様でさえ街で安眠を貪っていたであろうに、この私がそのような真似をするわけ無いであろう」
「ははは、少しは俺のライバルらしくなってきたな。しかし、いいのか?」
「ふん、あの程度の魔物が我らを傷つけられるわけがあるまい。貴様こそ、これだけの数を無事に先導できるのか?」
「はん、できるに決まってるだろう」
「ならば、己の責務を果たすが良い。紳士とは女神の盟友としてこの大地に住まうすべての人々を導くもの。そうでなければ往来なき道を照らす無駄な街灯よ」
そういうとカリスミュウルは踵を返して、広場の外に向かう。
だったら、俺も俺のやるべきことをするか。
「住職、聞いてのとおりだ。今から彼女が囮になって魔物を引きつける。その間に俺たちは一丸となって駐屯地に向かおう。目的地はこの大通りを真っ直ぐ進めばいいんだな」
「は、はい。しかし、この状況でうまく誘導に従ってくれるかどうか……」
「そのあたりはどうにかなるさ。人に言うことを聞かせるのには、ちょっとばかり自信があるんでね」
そう言って、広場中央の小さなテラスの屋根によじ登る。
ここからだと街の惨状がよく見える。
急がないとだめだな、こりゃ。
いつものように指輪を外すと、普段の三倍増しで体が光る。
何だこりゃ。
自分で自分が眩しくて目が開けられん。
だが、そのおかげで広場の全員が俺を注目することとなった。
「何だ、あの光は?」
「め、女神様が降臨なされたんじゃ」
「いや、見ろ、若い男だ」
「そうだ、あの光は紳士様の輝きだ」
「あれが、紳士様!?」
「みろ、紳士様が現れた!」
口々に叫ぶ民衆に、ちょとばかり鯱張って話しかける。
「我が名はクリュウ、桃園の紳士クリュウであるっ! 諸君らは今、未曾有の危機にある。だが安心せよ、我が輝きを持って魔物を退け、必ずや諸君らを安全な場所に導くであろう!」
「お、おお!」
「そしてみよ、あれなる我が盟友、紳士カリスミュウルとその従者が魔物をひきつけ、諸君らの道のりを安んじるであろう!」
そう言ってカリスミュウルを指差すと、民衆は一斉にそちらを見る。
俺のありがたい紹介を受けたカリスミュウルは心底嫌そうな顔をしてこちらを睨んでから、自ら指輪を取った。
「恐れるな! 紳士の輝きの前に屈っせぬ魔物はない! しかして油断すな、魔物の影は心の闇に忍び寄る! 我らの光を信じていざ進め!」
姫様だけあって、アジがうまいな。
「おおう!」
「助かる、助かるぞ!」
民衆は喝采をあげる。
これでここにいる全員が、俺に従って移動するという認識を共有できたはずだ。
こうなればあとは慎重に誘導するだけだ。
屋根から降りると、まだ俺が紳士だと知らなかったメーナが目を白黒させて待っていた。
「ご、ご主人様、そのお姿は」
「なに、商売の片手間で、紳士もやっててね。ちょっと派手かな?」
「い、いいえ、すごく、神々しくて……なんて言ったらいいか」
「ははは、まあすぐに慣れるさ」
ついでタッサン住職も俺を拝みながら、
「まさか紳士様が地の底に降臨されたとは、しかも一度にお二人も」
「紳士なんて、ちょっと体が光るだけのただの人間ですよ。だからこそ、ここからが大変だ」
「そ、そうでした。無事に人々を移動させねば」
俺は従者や兵士たちを集めて、簡単に作戦を伝える。
「さっきと同様、ネールとラケーラは空から見張ってくれ」
と言うとラケーラが、
「うむ、まかせよ。しかし紳士というものは、実に神々しいものだな。その光には見覚えがあるような気もするが、考えるのはあとにしよう」
「頼むぞ」
ついでクメトスとエーメスに、
「兵士たちはまだ未熟なようだ、二人で彼らを指揮して魔物の侵入を防ごう」
「かしこまりました」
「それから中央に女子供を集めて、フルン達はそこの護衛をしてくれ」
と言うとフルンが、
「ご主人様は?」
「俺は灯台みたいなもんだからな、先頭を歩くよ」
「大丈夫?」
「俺はエレン達に守ってもらうさ」
「そっか、じゃあ真ん中は任せて!」
というわけで、作戦は決まった。
すでにカリスミュウルは外に出て戦いを始めたようだ。
派手な魔法を使ったのだろう、爆音が聞こえる。
そうして魔物をひきつけながら、俺達の目的地とは反対方向にゆっくり進んでいるようだ。
クロックロンを少しぐらいあちらにつけたいが、この人数を覆うとなると、今いるだけでも足りないかもしれない。
無事を祈ろう。
囮が敵を引きつけたのを確認して、皆に号令をかける。
「さあ、出発だ」
こうして、魔物あふれる夜の行軍が始まった。
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