第57話 試練の塔
朝、まだ暗いうちに目を覚ます。
薄い月明かりだ。
馬車に据え置いた大きな時計は四時を指している。
絨毯が柔らかいとはいえ、床に寝てるわけで思ったより体が痛い。
これはひと工夫いるかな。
持ってきた敷布団はテントの方にひいてあるのでこっちには無いんだよな。
エクはあっちでちゃんと眠れただろうか。
両隣で寝ていたデュースとエンテルの巨乳コンビを起こさないように馬車から出ると、騎士のオルエンと侍のセス、それに自動人形の紅が焚き火で不寝番をしていた。
「おはようございます、ご主人様」
「異常なしか?」
「ええ、何事もなく」
そう言ってセスは焚き火にかけた鍋からお湯をすくうと、ビスケットを添えて出してくれる。
「エツレヤアンの家なら、そろそろアンが起きる時間ですね」
そうだな。
そして炊事洗濯と、めまぐるしい一日が始まるわけだ。
「ですが、旅の空の下では、もう少しゆっくり行くべきでしょう」
空にはまだ、星がまたたいている。
ずいぶんと寒いな。
白湯をすすると温かいが、物足りない。
オルエンのとなりに座り直すと、同じ毛布に包まる。
これなら結構行ける。
「明け方は……冷えます。まだ……お休みに…なったほうが……良い…のでは?」
眠くはないんだよね。
寒いだけで。
というわけで、温まるべく、オルエンのおっぱいをもんでみる。
「あの……表でそのような…ことは……」
オルエンは顔を赤くしているが、さすがにこれぐらいじゃ運動にならんか。
やはり地肌に触れないと、などと悩んでいると、後ろから声がかかった。
「朝から何をされているんです?」
「やあ、おはよう、アン。俺は通常運転だぞ」
「もう、目が離せませんね」
そう言ってあくびを噛み殺すと、アンは俺の向かいに座った。
「おはようございます。うーん、テントではなかなか疲れが取れないものですね」
「馬車でも一緒だったけどな。そのうちに慣れるもんだろうか?」
「慣れないと辛いでしょうね。デュースやペイルーンは慣れるしかないと言っていましたが」
そういいながらアンも白湯をすする。
「セス、今のうちに洗濯をしておきましょう。いつもここみたいに水が確保できるわけじゃないですし、少しでも溜めないようにしないと」
「そうですね、あの子達は?」
「まだ、寝かしておきましょう」
そう言って二人は水場の方に出て行った。
日が昇ると同時にぞろぞろとみんな起き出してくる。
周りのキャンプも同じだった。
揃った所で朝食を取り、出発の支度を始める。
まだ慣れていないせいか、テントを畳み、荷物を積むだけで二時間近くかかってしまった。
あたりにはすでに他の宿泊者の姿はない。
「理想は三十分ですねー。もうちょっと荷物のまとめ方とかー、積み方も工夫しましょうー」
確かに無駄も多い気がするな。
使わないのに下ろした荷物もあるし。
あとは単純にテントを張るのが下手、というのもある。
出発の時間になって、ウクレが咳をしているのに気がついた。
「どうした、風邪か?」
「い、いえ、大丈夫です」
額に手を当てると、熱はないようだ。
「まだ夜風が冷たいし、風邪を引いたかな」
「あの……」
「無茶はいかんぞ、旅先だと無理が効かないから、ちょっとのことでこじらせるかもしれん。みんなも具合が悪ければ、早めに言ってくれよ」
レーンに見てもらうと、
「うーん、大丈夫! ちょっと体が冷えただけみたいですね! あまり症状が軽くても呪文が効きません。お薬を飲んで暖かくしておくのが一番だと思います!」
というので、とりあえず丸薬を与えて、馬車で寝かせることにする。
あとはレーンに任せておこう。
他の様子も見たが、フルンやリプルは物陰で上着を脱いで体を水拭きしていた。
見てるこっちが寒くなるんだけど、当人はけろりとしている。
全員を同じ基準で考えてるとだめだな。
幸い、ウクレは昼には元通りになっていた。
今日もいい天気だ。
馬車を進めるとこんもりと茂った森の向こうに、一際高い塔が見える。
あれが最初の目的地、ボズの試練の塔だ。
塔が生えると人が集まるというが、たしかに人口百人程度だったというこの小さな村は、今その数倍もの人間が集まっている。
あたりには掘っ立て小屋の簡易宿や売店、娼館などところ狭しと並び、塔を目指す冒険者を待ち受ける。
俺達もそのお仲間というわけだ。
宿をとる気はないので、村を一旦抜けて、外れの広場に馬車を止める。
森に面したこの広場は、行商人の馬車が点在し、露天が立ち並んでいる。
アンが広場を見渡しながら、
「ここを拠点にしてみましょう。滞在予定は、塔の探索をしてみないとわかりませんが、ベテラン冒険者であれば一週間ほどで攻略できる、初心者向けの塔だそうです」
「そういう違いがあるのか」
「得てして若い神ほど困難な塔をお作りになるのですが、ここの塔を作られた女神ムルアルは、創世神話にも出てくる、名のしれた神ですし」
「なるほどねえ」
「そういうわけで、二十日を目安にしたいと考えています」
「まあ、それはいいだろう」
「デュースとも相談しましたが探索組は……」
セス、オルエン、デュース、レーン、フルン、エレン、そして俺の七人と決まった。
普通は四から六人でパーティを組むそうなので、七人は少し余裕を見ている。
残りが行商組だ。
「まずはギルドに顔を出して、商売の許可をとっておきます。デュースとご主人様でお願い出来ますか?」
「わかった」
「私は水場の確認に。紅とオルエンに手伝ってもらおうかしら。残りは屋台の準備をしておいて」
アンはキビキビと取り仕切っている。
この日に備えて、随分と前から念入りに準備をしていたことだし、気合も入るのだろう。
基本的に丸投げスタンスなのは変わってない。
なんといってもメイド長だからな。
これだけの大所帯だから、リーダーがきっちり責任をもって決めないと、うまく回らないもんだ。
うちの場合、全体のリーダーはアンで、戦闘のリーダーはデュース。
俺の仕事は責任を取ることだけだな。
デュースと一緒に村に戻る。
村には冒険者や商人が盛んに出入りしていた。
明らかに村のキャパシティをオーバーしているように見えるが大丈夫なんだろうか。
「塔ができたばかりの田舎の村はこんなものですよー」
「元の住民は大変だろう」
「そうとばかりも言えないですよー、この村もずいぶんと寂れていたそうですがー、この騒ぎで出稼ぎの若い連中が家族ぐるみで戻って商売を始めたりしてるそうでー」
田舎にできた巨大工場みたいなもんか。
まあ仕事があれば人は集まるわな。
「しかし、塔がなくなればまた寂れるだろう」
「一度出来ると二、三百年は持ちますからー」
そりゃあ、結構な話だ。
新幹線みたいにお願いすれば辺鄙な村にもやってきたりするんだろうか。
「さあ、神頼みで塔が建ったー、というお伽話ならありますけどー、実際にそういう話は聞いたことが無いですねー。神霊術で直接女神と対話すればあるいは可能かもしれませんがー、そういうのは天変地異などの時にするものですしー」
「でも、女神と話ができるのか、そりゃすごいな」
「アンなら可能じゃないでしょうかー、彼女は巫女ですしー」
「そうなのか。あいつが魔法使ってるとこ、ほとんど見たことないからな」
「日常に縁のある魔法は使えないですからねー、彼女の魔法は使わないほうが平和ですよー」
「物騒だな」
などと話すうちに役場に着く。
ここも随分賑わっている。
商人ギルドとやらは、役場の中に構えているらしい。
デュースの手引きで、何やら役人風の男と言葉をかわして書類にサインする。
完全に役所の仕事だな。
「ギルドというから、もっとヤクザの事務所みたいなのを想像してたんだがなあ」
「ヤクザってなんでしょうー?」
「ああ、ええとだな……ほら、はじめてあった時にお前に絡んでたチンピラがいただろう。ああいう連中の集まりとでもいうか」
「それなら、盗賊ギルドなどはそうですねー。ギルドといっても商人ギルドは、国の下請け機関みたいなものですよー」
なるほど。
「ご主人様は紳士ですから税金がかからないので、今の手数料だけでいいんですよー、お得ですねー」
「まったくだな」
「もちろんー、場所代やら手数料やら細々とした所で持っていかれますけどー、売上にかからないのは大きいですよー」
税金は大変だよなあ。
などと話しながらギルドを後にする。
「どうする、まっすぐ戻るか? それとも村の様子を見ていくか?」
「そうですねー、せっかくなのでー、地酒の味でも見て行きましょうかー」
「なるほど、もっともだな」
昼間から賑わっている酒場に入る。
そんなに神経質ではないつもりだが、汗と油とアルコールの匂いが立ち込めて、どうにも慣れない。
「ここはまだー、きれいな店ですねー。もっとひどいとー、これに吐瀉物の匂いが加わりますよー」
「ひどいな」
カウンターに腰を下ろし、自慢のエールを頼む。
見事なビール腹のマスターがジョッキを二つ、差し出した。
「おや、紳士様とは珍しい。あんたもこの村自慢の塔に登りなさるのかい?」
「まだ駆け出しなもんでね、腕試しさ」
「そいつはいい、ここの塔はそういう人にうってつけだ。なに、あんたほどの立派な紳士なら、きっとすぐにクリアしちまうだろうがね」
「だといいがな。なにか知っとくべきことはあるかい?」
一気に飲み干して、おかわりを頼みつつ尋ねる。
「いい飲みっぷりだ。連れのホロアも美人だし、いい紳士だねえ。よし、とっておきを教えよう」
そう言ってマスターは立派な腹をポンと叩く。
「塔は六階建てで、確認されてるモンスターはギアントが一番強いそうだ。それが倒せるならどうにかなるはずだ」
「最後の関門の情報はありますかー?」
「ないねえ。今までにクリアしたのは、まだ数組ほどだ。残りはだいたい四階で詰まってるって話だね」
他にもデュースが細々と質問している。
「ところであんた方、宿は決まったのかい? 良ければ紹介するよ」
「すみませーん、広場で屋台を出すのでー、そこにキャンプするんですよー」
「ああ、そうかい。それならしょうがないな。何をやるんだい?」
「魔法の札とー、あとは丸薬みたいな雑貨ですよー」
「丸薬はともかく、御札は足りてないから売れるかもな」
「入用の方を見かけたらよろしくおねがいしますねー」
「任せときなよ」
奥から炙りたての肉が出てきたので、土産に包んでもらい、店を出る。
馬車まで戻ると、屋台ができていた。
ワゴンを並べただけだが、看板があがると、とたんに屋台っぽくなるな。
「おや、いい匂いをさせたダンナのお戻りだよ」
馬車の見張り台であぐらを組んで睨みを聞かせていた盗賊のエレンが、真っ先に気がついて飛び降りてくる。
「おう、土産だ」
「ここのエールはどうだった?」
「ああ、なかなかのもんだ。ってなんだ、お前も少し酒の臭いがするな」
「ほら、あっちの屋台で売ってるから、ちょっと毒見をね」
「毒見ときたか」
アンも手を止めてやってくる。
「ご主人様、お疲れ様です。許可証は取れましたか?」
「ああ、この通り」
「ありがとうございます。これはお預かりしておきます」
アンに書類を渡して俺の仕事は終わりだ。
さて、どうしようかな。
「探索は明日からになるでしょうが、お店は今から少し開けてみたいと思います。先程から何人か声をかけていただいているので」
「御札は品不足らしいな。よし、早速やってみるか」
商品を並べると、あたりの冒険者がわっと集まってくる。
たちまちのうちに、在庫の半分ほどがさばけてしまった。
「多めに買ってるんでしょうが、この調子だと仕入れが追いつきませんね」
「材料はあるのか?」
「清めた紙は十分ありますけど、作るのに時間がかかりますから……これは私とウクレはしばらく御札づくりに専念しなきゃだめなようですね」
「売り子はペイルーンとエンテルで大丈夫だろう。夕方には俺達も戻るだろうし」
日が暮れると冒険者の客足は途絶え、代わりに食い物屋の出店が繁盛し始める。
賑やかなもんだ。
それを遠巻きに見ながら、夕飯の支度をする。
昨日のように近場で狩りができるわけでもないので、今日のおかずは町で仕入れてきたものだ。
馬の餌やりをしていたオルエンとウクレが戻ると、皆で焚き火を囲む。
囲むと言っても一度に座れるのはせいぜい半数なので、残りは後ろにむしろをひいてテーブルを囲んでいる。
火の上に吊るされた大ナベにはよくわからない肉やら野菜がぐつぐつと煮立っていた。
なかなか旨い。
旨いのはいいんだが、周りにも旨そうな匂いが漂っていると、なんとも気になる。
「旦那が何考えてるか当ててみようか」
エレンがニヤニヤしながら話しかけてきたので、
「お前が考えてることを当ててやってもいいぞ」
「こわいなあ、というわけでアン、お小遣い頂戴」
「もう、しょうがないですねえ。まあ、今日は儲かりましたし……屋台を覗きたい人は手を上げて」
年少組を中心に、半数が手を挙げる。
よく見るとフルンは両手をあげていたが、片方の手は恐縮するウクレの手を無理やり持ち上げていた。
フルンだけは奴隷であるウクレに様付で呼ばせないことに成功しているので、あの押しの強さは本物だな。
ああいうお節介は場合によりけりだが、この場合はいいんじゃないかなあ、と思う。
「全員では回れんだろう。デュース、ペイルーン、二人で手分けして連れてってやれ」
というと、適当に分かれて出て行った。
「あれ、ご主人様は行かないんですか?」
後片付けをしながらアンが尋ねてくる。
「行くよ? そうだな、じゃあ……」
と手を上げていなかったエクとプールをお供に選ぶ。
「私では護衛にはなりませぬが」
「妾も留守居でかまわんぞ」
「まあ、そこはそれ。じゃあ、留守番頼むわ」
とあとを任せて屋台巡りに出た。
篝火に照らされた広場には、薄汚れた冒険者やほろ酔いの商人などいろんな連中が行き交っている。
照らし出されるファンタジックな情景は、なかなか幻想的だ。
だが、二人を連れてブラブラと広場を歩くといささか場違いな気がしてきた。
俺の腕にしがみついてついてくるエクは、
「これも祭りなのでしょうか、いつぞやのものとはまたずいぶんと違うものでございますね」
「さてなあ、俺もこういうのは初めてだ」
数も多いが、こちらの世界であまりで買い物をしたことがない俺は、どうしていいのかわからない。
もちろん世間知らずでは家で一二を争う連れの二人も同様だろう。
さて困ったな。
「旦那、指を加えて眺めてちゃあ、エールも串焼きも腹には入らないよ」
いつの間にかエレンが前に立っていた。
相変わらずいて欲しい時にいるやつだな。
「他の連中はどうした?」
「輪投げなんて始めちゃったから置いてきたよ。それよりも旦那にエールの飲み方でも教えてあげようかと思ってね」
と、木製のジョッキを差し出す。
いつも使ってるやつだ。
「こういうところじゃ自分のジョッキを腰にぶら下げとくもんさ」
屋台で頼むと、なみなみと注いでくれる。
隣の店では炙った肉の切り身が売っていた。
そいつを買い求めて樽のテーブルに並べると、立ったまま飲み始める。
なんだか似たような店が、駅地下なんかでよくあったな。
「賑やかなもんだな」
「そうだね、なんのかんの言っても、エツレヤアンはお上品な街だから、こことは違うさ」
というエレンの言葉を受けてエクが、
「私には想像もつかない世界です。こんなふうに暮らす人がいるなんて……」
「僕達もいまじゃその仲間さ。ほら、もっと飲みなよ」
「はい。でもお夕食をいただいたあとで、こんな料理はお腹に入るかどうか」
「小食だねえ。僕より背は高いのに。しっかり食べて力を付けないと、テクニックだけじゃ、ご奉仕できないよ」
「その……太ってしまうのでは」
「エクは痩せすぎだよ」
「貴族の愛玩物とは、そういうものが良いのだと教わって育ちましたので」
「ふーん、貴族って痩せてるのが好きなのかな? 僕は盗賊だからあんまりお肉は付けられないけどね」
まあ、ほっそりとした体型も美しくはあるが、抱くならそれなりの肉感がほしいわな。
「そうですか、では、もうすこし食べたほうが……」
「そうそう、こうやってがつってかぶりついてみなよ」
「その……直接かじるというのが、いまだに慣れませぬもので」
「慣れるためにもかじる!」
「は、はい」
エレンは誰とでもうまく付き合うな。
誰からも嫌われるという盗賊のエレンが、一番人付き合いが上手いというのは、皮肉なものだと思うが、だからこそ、人一倍コミニュケーション力を磨いてきたのかもしれないなあ。
一方のプールはといえば、黙ってジョッキを煽っていた。
景気良くやってるじゃないか。
「旨い酒はどうのんでも旨いものじゃ」
そりゃ一理ある。
そんな調子でぶらぶらと飲み歩いていると、フルンを背負ったペイルーンを見つけた。
「あら、ご主人様も来てたのね。今から戻るところだったのよ」
フルンは眠っちまったか。
「遊び疲れたみたいね。あくびしたかと思うと突然寝ちゃうからびっくりするわよ」
「あはは、フルンは寝付きがいいから。かわろうか?」
とエレンが言うと、
「ちょっとお願い。腰に来たわ」
とペイルーン。
若さが足りないな。
そのまま一緒に戻るとアンたちもジョッキ片手に楽しんでいた。
「おかえりなさい、あら、フルンはどうしました?」
「ちょっと疲れたみたいだな」
「では、先に寝かせましょう」
アンがフルンを連れてテントに入った。
「お前たちも買ってきたのか?」
尋ねると、セスがそばの樽をポンと叩く。
「デュースの土産ですよ」
「樽でか。気が利くな、俺も飲み足りなかったんだ」
「あら、剛毅にやってるじゃない。私ももらおうかしら」
ジョッキに注いだ所で、アンと一緒に寝かしつけていたペイルーンが戻ってきた。
そのまま皆で酒盛りを続ける。
「商売の方はどうにかなりそうだが、問題は塔だなあ。いつぞやの色欲の塔はよくわからないうちに出たし、試練の塔ってのはいつも潜ってた洞窟とは違うのか?」
「そうですねー、迷路があって魔物が潜むー、いわゆるダンジョンというくくりの中では同じですがー、あそこのように自然の洞窟と違ってー、女神が何かを意図してつくったダンジョンですからー。例えばトラップとかー、リドルとかー、そういうものがありますねー」
「聞く所によると、試練の塔の最後には、神の用意した謎解きがあるそうですね」
と、セス。
そういえば、昼間酒場でデュースが訪ねていたな。
「そうですよー、それを解けばー、晴れて試練の達成というわけですー」
「まあやってみないとわからんな」
「はいー、まずは普通のダンジョンと同じように挑めばいいと思いますよー。そういう経験を積むことが最大の目的ですしー」
色欲の塔は本当にさわり程度だったので、本格的にうちで試練の塔に挑戦したことがあるのはデュースだけだ。
彼女のアドバイスに任せるのがいいだろう。
あまり飲み過ぎても明日に差し支える。
今日はそろそろ眠るとしよう。
お休み前のご奉仕も忘れないけどな。
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