暴君幼女は愛されたい! テキトーにLUK≪幸運≫に全振りしたら、ステータス壊れちゃいました~女神様からもらったチートスキル『構造把握』『創作』を使って、玉の輿でハーレムな無双ライフ……スローライフを♪
第71話 アリシア、掘削機(魔力式ロータリーボーリングマシーン)のスイッチを押す
第71話 アリシア、掘削機(魔力式ロータリーボーリングマシーン)のスイッチを押す
≪まさに両手に華ですね。仲良く3人で温泉探しの旅に出かけましょう≫
いや、エヴァちゃん……。
スレッドリーも仲間に入れてあげないとかわいそうだって……。
あっちでイジケて砂遊び始めちゃってるし……。
「おーい。スレッドリーこっちおいでよー。そろそろいくよー」
「俺は空気が読めない。俺は空気が読めない……」
あー。欝々として……。
エヴァちゃんがきつくあたるからだよ?
≪私は素直な感想を述べたまでです。この世界に男など不要です≫
「それはちょっとわかります……」
「ナタヌまで……」
なんでこんな過激派が生まれてしまったのかな。
わたしは別にどっちも……。
≪それはウソです≫
「ウソじゃない……よ?」
≪いいえ。アリシアは心のどこかで男性のことが怖いと思っています≫
図星!
そりゃ、やっぱりちょっとは怖いって思うよ?
いくらわたしのほうが強いって言ってもさ、やっぱり男性は背が高いし、筋肉もあるし、骨もがっしりしてるし、声もでかいし、目の前にいるだけで威圧感がある……。
その点、女の子はかわいいし、撫でたいし、揉みたいし、チューしたい♡
「そりゃあわたしだって女の子だもん。同性のほうが付き合いやすいって思うのは当然じゃない?」
「当然ですね! 私と付き合ってください!」
「今の付き合うは、恋愛的な意味じゃなくてね……。人付き合い的な健全なほう?」
「私は! 不健全な付き合いも望んでいます!」
ナタヌさん、今日はずいぶん飛ばしていきますね……。ラダリィがいないからかな? でも自分で言ったのに照れて顔が真っ赤なところがかわいい♡ いやもうかわいすぎて……誰も見ていなかったら、これ以上理性が保てるか怪しい……。誰かわたしを止めてぇ!
≪ナタヌさん。休戦協定を結んだとはいえ、何か事を起こそうというのなら、黙って見過ごすことはできません。アリシアの子を産むのはわたしです≫
エヴァちゃんは何言ってるの?
ロボは子どもなんて産めないよ?
≪アリシアこそ何を言っているんですか? アリシアの髪の毛1本でもあれば、私の遺伝子と結合させて0.1秒ごとに1人は子どもを産めますよ≫
それは子どもとは違う気がする……。
人工授精とも違うし、なんかクローンくさい……。
≪子どもは何人ほしいですか? 海岸の砂粒の数くらいでしょうか?≫
数で数えられる、それ? もはやこの世界がわたしの子どもで埋め尽くされちゃう勢い……。
「わ、私も! がんばってアリシアさんの子どもを!」
ナタヌ、わたしはその気持ちだけでうれしいよー。
あまりそういうことを頻繁に口にするのは気をつけようねー。もし、錬金術師のノアさんに聞かれて、興味でも持たれた日には……何らかの方法で実現してしまいそうでちょっとね……。
「お、俺は……アリシアのしあわせを見守るよ」
あ、ありがと。
スレッドリー……よく堪えて……なんか大人になったね。
「俺もアリシアの子を」って言わなかった。空気読めてえらいよ……。ちゃんとあとであなたの成長をメルティお姉様に報告してあげるからね……。
「ねぇみんな……。暗くなっちゃうからそろそろ温泉探しに行かない?」
「そうですね! 温泉掘りあてましょう!」
「おぅ! またモグラが出てきた時は俺に任せろ!」
≪みなさんが無駄口を叩いている間に、完璧なる私は、すでに温泉の候補地を3か所ほど発見しておきました≫
「ええー! すごい! エヴァちゃんやるねー!」
わたしのかわいいエヴァちゃんが有能すぎる件!
≪地質調査、有害物質調査、水質・泉質調査、湯量調査、掘削シミュレーションが完了しています。あとは実際に掘るだけです≫
至れり尽くせり。
こんなに簡単ならもっと早くエヴァちゃんに頼めばよかったよー。
「ちなみに、エヴァちゃん的に、その3か所の候補のうち、1番のおすすめはどこ?」
≪街からの距離、周辺の状況、湯量と温度管理の観点から、最もおすすめの場所はここから500mほど北に進んだところにあります≫
「よし、そこにいきましょう!」
≪はい。こちらです。ご案内します。私についてきてください。この旗が目印ですよ≫
えーと、エヴァちゃん? その手に持っている旗は何? わたしの顔……?
≪『アリシア温泉へようこそ』のペナントですが何か?≫
何か、じゃないよ。
それを聞いているのはこっちなんですけど?
≪すでにペナント、タオル、浴衣、温泉まんじゅうなど、温泉観光地に欠かせないとされるお土産物屋の準備も完了しています。あとはアリシアが掘削機(魔力式ロータリーボーリングマシーン)のスイッチを押すだけで温泉街の完成です≫
準備良すぎー。
そこまでのおぜん立ては頼んでいないんですけど?
≪サービスです。……サービス、サービスぅ♪≫
思い出したようにミサトさんに寄せなくていいから。その設定危ないから封印しておいてくれる?
「私の出番が……」
ああっ、ナタヌが涙目に!
「なんかもう、全部準備終わっちゃってるみたい……。じゃあ、一緒にスイッチ押そうか……」
「ぐすん……はい……」
≪そして、10分後。『ラミスフィア』の街から徒歩20分の荒れ地に、突如として『アリシア温泉』なる商業施設が爆誕したのだった≫
いやいやいや、『爆誕したのだった』じゃないよ!
どうするの、これ⁉ 想像以上に大規模な施設になっちゃってますけど⁉
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