第4話
二週間前のことだった。
朱璃唯が学校の給食の時間に嘔吐した。理由は苦手だったピーマンの炒め物を佐倉先生に無理やり食べさせられたことが原因だった。
朱璃唯は保健室で汚れてしまった服を洗わせてもらい、保健室にあった予備の体操服を借りて早退して帰ってきた。いつもよりかなり早い時間に、さらに体操服で泣きながら帰ってきた娘に私はとても驚いた。
朱璃唯から話を聞いてみると、食べられなくて残していたおかずをスプーンを使って先生がいきなり口の中に押し込んできて、咽た上に嘔吐までしてしまったと話した。教室で吐いてしまい、その場面を同級生たちに見られてしまった朱璃唯は強いショックを受けていた。
話し終えると、もう学校には恥ずかしくて行けないと、さっきよりも激しく泣き始めた。事後報告を受けた私は娘の背中をなでながら恥ずかしいことではないよと、朱璃唯を慰めることしかできなかった。
この時代にまだこんな虐待じみたことをしているのかと、私は絶句した。
給食を無理やり食べさせられたり叱られたりすることは今回だけではなく、佐倉先生が担任になってから度々あったことだということも知った。
私はすぐ学校に連絡をし、学校で直接先生と面会して話がしたいと申し入れた。
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