681 眞子!!突貫します!!
ニルさんが、キッチリと私を紹介をしてくれようとしたのだが。
私を新人だと言ってしまったが故に、会場内はブーイングの嵐に!!
そんな光景を見た私は少しイラっとし、三味線を演奏しながらステージに乱入!!
大和撫子舐めんな!!( ゚Д゚)
***
「ふふっ……ニルさん行くよ。ニルさんの声で、ブーイングなんか吹き飛ばしちゃえ」
「オマエ……そうか、そうか!!そう言う事か!!じゃあ、行くぜ!!俺達のラストソング『鞍馬』!!……Here we go!!」
♪♪----♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪--♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪-----♪♪♪♪♪♪♪♪----……
「「「「「へっ?……へっへっへっ?うわっ、うわあぁぁああぁぁぁ~~~~!!すげぇえぇぇ~~!!」」」」」
「「「「「オイオイなんてクールな音を出しやがんだよ!!このルーキーはよ!!本当に新人なのかよ!!」」」」」
ヤタ!!
我、アメリカ第一艦隊シアトル所属:クロコダイルに奇襲成功せり!!
『トラ!!トラ!!トラ!!』
一発で観客のハートをガッチリロックしましたぁ!!
なので後は、弾けば良いだけ~~~~♪
あぁ因みにね。
この『鞍馬』って曲。
ジャンルが、なんか良く解らない様な曲なんだよね。
音がアッチ飛んだり、コッチに飛んだり『天狗の八艘飛び』をイメージしているのか知らないんだけど、兎に角、音がピョンピョンっと飛び回って、落ち着きの無い曲。
そんで曲の内容は、自然破壊して行く人間を、天狗がその様子を見ながら葛藤する心理を克明に描いている。
天狗が、その人間の愚かな行為に落胆したり、限度を越えた破壊活動に怒りを覚えて、暴れだす様を、まるで目の前で起こってる様に上手く表現している。
……そして最後は、人間によって、天狗は殺されてしまうんだけど。
天狗は、なにも言わないまま『ただ空だけを見詰てる』……って歌詞が付けられてる。
中々『人間のエゴ』と『社会批判的』な感じを織り交ぜられた曲。
でも、曲を全体的に見れば、かなり哀しい感じもするんだけど、実に崇秀らしい曲に仕上がってるので良い感じ♪
無茶苦茶、演奏の難易度高いんだけどね。
ははっ……マジでムズイ。
***
……ってな感じで、脳内説明してたら……いつの間にか曲が終わってた。
また、やっちゃったね。
あぁそう言えば私、ブーイングにキレてたから、本当に無茶苦茶やっちゃったけど、お客様方の反応はどぉ?
大丈夫?大丈夫そう?
「「「「「……わあぁ……わあぁあぁぁぁぁぁあぁぁあぁ~~~~~!!」」」」」
「「「「「ルーキーちゃん最高ぉ~~~っ!!感動したぞぉ~~~~っ!!」」」」」
ヤタッ!!
来た来た来た来たキタアァ~~~~~!!
曲と、演奏が気に入ってくれたのか、お客さんのボルテージが一気に二段階ぐらいホイホイって上がったよぉ!!
ふふ~~ん♪私やるぅ~~~♪
……調子に乗りすぎですね。
ごめんなさい。
天狗になら無い様に、猿の様に反省。
「どうだ?そうだ?こうだ?仲居間さん推薦で『亜米利加GUILD』に送り込まれた最強の『刺客』はよぉ!!」
「「「「「やるじゃん!!刺客ちゃん最高ぉ~~~!!刺客ちゃ~~~ん!!」」」」」
『刺客ちゃん』って……私は、どこぞの『殺し屋』ですか!!
じゃあ、なにかい?
あ~た達は、私に……『オイ、オマエ……死にたくなければ、私の背後には立つな』とでも言って欲しいのかい?
しかも、油性マジックでゴッツイ太い眉毛を描いて、M-16でも構えさせるつもりかい?
『ゴノレゴ13』ちゃう言うねん!!
「「「「「おい、ニル!!誰だ?その刺客ちゃんの正体は、誰なんだ?」」」」」
「聞きたいか?……そうか、聞きたいのか?そりゃあ相当、聞きたいだろうなぁ~……でも、ダメェ~~~!!オマエ等、俺の話を聞こうともせずに、ブーイングしたから教えてやらねぇ~~~」
……子供か?
「「「「「やかましいはハゲ!!勿体ぶらずに、早く言え、このツルッパゲ!!」」」」」
「ハゲハゲ言うな!!これは剃ってるんだ!!ハゲじゃねぇ!!」」」」」
あぁ……アメリカに来たと言うのに、此処でまさかの『コータロウ、まかりとおる』ですか?
ニルさんは、天光寺なのですか?
そう言えば……微妙に似てるねニルさん。
顔が……
(↑知らない人はWEBでチェック!!)
「「「「「うっせぇハゲ!!テメェのハゲの事なんぞ、誰も聞いちゃいねぇんだよ!!この薄らハゲ!!」」」」」
「オマエ等なぁ。……ボロカスだなぁ」
「「「「「刺客ちゃん!!刺客ちゃん!!刺客ちゃん!!刺客ちゃん!!刺客ちゃん!!」」」」」
ごめんね……天光寺ニル男君。
眞子が可愛いから、こんな事になっちゃったんだねぇ。
可愛いって罪……
……すみません。
言ってみたかっただけです。
「あぁ、もぉ、わかった、わかった!!紹介してやるから、ちょっと黙れ!!」
「「「「「オマエが黙れハゲ!!刺客ちゃ~~~~~ん、自己紹介!!」」」」」
「オマエ等なぁ。……この色ボケ共がぁ」
怒ると肌が荒れるから、キューリパックか、レモンパックする?
スキンケアの一端で、その手のパックを天光寺君もよくやってたよ。
……って、脳内ネタで『コータロウ、まかりとおる』を引っ張り過ぎか。
いい加減、作者の方に怒られそうだから、もぉヤメよ。
「くっそぉ~~~!!見事なまでに、全部持っていかれたか!!はいよ、自己紹介しな」
あっ……マイクくれた。
んじゃあね。
此処からは、眞子の大好きなパフォーマンスを見せてあげようじゃあありませんか。
実は『ベース』よりも『三味線』よりも、これが一番得意だったりするんだよね。
私は、天光寺君から丁寧にマイクを受け取ると。
一旦、マイクの電源をOFFにして、音が立たない様に床にソッと置く。
それから、着物の裾を足の奥に送りながら『正座』して、三つ指を立てて『日本流の挨拶』する。
「お初にお目に掛かります『鞍馬』事、倉津眞子と申します。本日は『クロコダイルシアター』に、お招き頂き、誠にありがとうございます。……お耳汚しな部分は多々ございましょうが、以後、どうかお見知りおきを」
此処で、深々と頭を下げる。
多分『クロコダイル・シアター』で、こう言うアホなパフォーマンスをした人間は、早々居ないと思うよぉ。
それに、普通のライブでも『土下座挨拶』なんて、中々お目に掛かれない光景だと思うんだけどね。
悪乗りし過ぎですか?
「「「「「……鞍馬ちゃん最高!!俺等が応援するよぉ~~~!!」」」」」
「「「「「ジャパニーズ『嫁挨拶』キタァ~~~!!」」」」」
「「「「「鞍馬!!鞍馬!!鞍馬!!鞍馬!!鞍馬!!鞍馬!!鞍馬!!」」」」」
よっしゃ!!お客様全員のハートを頂きぃ~~~!!
あぁでも、あれだぁね。
アメリカ人の人って、基本的には自分の国の物以外は中々見向きもしないけど、一旦、自分達が良いと判断した物には、やっぱり掌を返した様に受け入れてくれるんだね。
なんとも、解り易い国民性だ。
……って事なんで、今度は、一旦立ち上がって、もう1度深々と挨拶をする。
「ありがとうございます。また宜しくお願いします」
って言いながら頭を上げて、ちょっとだけ首を傾げながら、満面の笑顔を向けてみる。
「「「「「鞍馬可愛い~~!!今度は、いつシアトルに来るんだぁ!!」」」」」
「「「「「来てくれたら、いつでも応援に駆けつけるぞぉ~~~!!」」」」」
「あっ、はい、呼んで頂ければ、いつでも来させて頂きますよ、シアトル最高です♪」
「「「「「鞍馬最高ぅ~~!!いつでも来てくれよ!!」」」」」
「ありがとうございます。……あぁそうだ、そうだ。ニルさん、それに『Dio-king`s』の皆さん。私に、こんな素敵な機会を与えて下さって、本当にありがとうございます。また呼んで下さいね」
はい、ニコッとね。
「「「「「おいニル!!オマエが感謝しろよぉ!!盛り上がったのは鞍馬のお陰だろぉ~~」」」」」
「……やられた。完膚なきまでに持っていかれた。……コイツ、悪魔みたいな女だな」
違いますよ。
『悪魔』じゃなく、ちゃんと『小悪魔』って呼んで下さいね♪
そう言いながらも、天光寺ニルさんは、私に握手を求めて来た。
こう言うの良いね……好き♪
「鞍馬、ありがとうな。また一緒にライブやってくれな」
「はい。私で良ければ、いつでも喜んで『シアトル』に駆け付けますよ♪」
「「「「「良いぞ2人共!!最高のライブだったぜ!!」」」」」
「待て待て待て待て、お楽しみは、まだこれからだ。この後、クリスの『X-DESIRE』にも鞍馬は参加する。今度は、鞍馬の本業であるベースを楽しんでくれ」
あら。
ニルさん、ヤッパ良い奴だ。
「「「「「よく言ったぞニル!!鞍馬に惚れたかぁ?」」」」」
「やかましいわ!!……まぁ、次のライブでは、もっと腕を磨いとくから、鞍馬共々『Dio-king`s』も宜しくな!!」
「「「「「しゃねぇなぁ!!序に応援してやるよ」」」」」
「おぅ、頼んだぜ!!……次回のライブも吹っ飛ぶぜ!!」
「「「「「おぅ、ニル頑張れ!!次も期待してっぞ!!」」」」」
「「「「「『Dio-king`s』『Dio-king`s』『Dio-king`s』」」」」」
ニルさん達は、大きく手を上げながら、ギターのピックや、ドラムのスティックを観客席に投げ込み。
ちょっとしたファンサービスをしながら、ニルさん達は楽屋に戻って行く。
そして、その去り際に……何故か、私には『此処に、そのまま残れ』と言って立ち去った。
……なにしろって言うんですかね?
まぁ後ろで、クリスさん達『X-DESIRE』さんが準備されてるから間繋ぎなんだろうけど……
「「「「「鞍馬ぁ~~~!!次は、なにを見せてくれるんだ?」」」」」
えぇ~~~っ、そう言う期待?
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです<(_ _)>
掴みはOK(笑)
此処等辺に関しては、やっぱり眞子は演出面が強いのが影響してる部分も大きいのですが。
それに付け加えて、アメリカ遠征前に、崇秀に色々な技術を教えて貰い、演奏の技術が向上したのも功を奏したようですね♪
中々良い感じだと思います♪
さてさて、そんな中。
ニルさんの指名で、ステージ上に残された眞子なのですが。
観客の皆さんに興味を持って貰えたが故に、また何かしてくれると期待されている様子。
この状況、一体、眞子は、どの様なパフォーマンスで乗り越えるのか?
次回は、そこら辺を書いていきたいと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾
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