第136話 元帥と二刀剣聖
「わーい!!」
「ようやくですね」
恩恵持ち二人はとりあえず監視する事にしてから数日。勇者君は一日牢に放り込まれてから解放されたらしい。
やっぱりあの二人はパーティらしく、解放されてからも二人で依頼をこなしてるみたいだ。もう少し監視を継続して、どういう奴らなのかを見極めようと思っている。
そして我が『クトゥルフ』にレベル300に到達した人間が二人増えた。
まあ、カタリーナとローザなんだが。今のところ、恩恵持ちしかレベル200超えを確認出来てないしね。
☆★☆★☆★
『名 前』 カタリーナ
『年 齢』 104
『種 族』 エルフ
『レベル』 300/456
『体 力』 C/B
『魔 力』 A/EX
『攻撃力』 D/C
『防御力』 D/D
『素早さ』 C/A
『知 力』 A/S
『器 用』 C/B
『恩 恵』 精霊眼
『職 業』 元帥
『属 性』 無
☆★☆★☆★
☆★☆★☆★
『名 前』 ローザ
『年 齢』 13
『種 族』 獣人
『レベル』 300/456
『体 力』 C/A
『魔 力』 E/D
『攻撃力』 A/EX
『防御力』 B/S
『素早さ』 A/EX
『知 力』 E/D
『器 用』 D/C
『恩 恵』 戦闘学習
『職 業』 二刀剣聖
『属 性』 無 風
☆★☆★☆★
能力値に変化はないけど職業が変わった。
元帥と二刀剣聖。カッコいい。羨ましい。
「職業が変わった影響は?」
「二つの剣が使いやすくなったような気がするー!! 今なら師匠に勝てるかも!! ちょっと行ってくるねー!」
ローザは大剣二つをブンブン振り回しながら、鼻息荒く狩場から抜けて行った。
まあ、あの子はそれで良いか。
「カタリーナは?」
「今のところは特に…。でも契約してる精霊達の感情がいつもと違う様な気はします」
「ふむ?」
まあ、元帥ってのはなぁ。
軍のトップって感じで、将軍とかのまとめ役って感じだし。指揮官から派生した事を考えると、人の差配とかそういうのが更に上手になったんじゃないかな。
武力とかは直接関係ないかもしれんな。
「俺も300に早くなりたいねぇ。結局レベルは追い付かないし」
「空き時間に狩場に来てただけなんですけどね」
それが不思議なんだよね。
朝から晩まで動き回ってるローザに追い付けないのは分かるけど、なんでカタリーナにも追い付けないのか。多分俺より忙しいはずなのに。俺がサボり過ぎなのか? 一応毎日狩場に来てるんだけどなぁ。
「レベルの上限が高いと、必要経験値量が多くなるのは確定では? 同じ現象がアリーナにも起こってるみたいですよ」
「そう考えるのが自然かね」
忍者猫のアリーナさん。
あいつは今他の戦闘職の奴らとレベル上げ中なんだけど、微妙にアリーナだけレベルの上がり方が遅い。狩ってる数も同じぐらいだから、恩恵持ちというか、レベルの上限が高い奴は必要経験値が多いんじゃないかって思ってたけど、それが正解っぽいな。
ってか、999って果てしないな。
深層は魔物も強くて経験値も多いけど、ここだけじゃレベルを上げ切れる気がしない。
現にアンジーはもうレベルが上がらなくなってきてる。
「深層の奥か…」
「アンジェリカですら近寄らないですからね。恐竜以外の強い魔物が居るのは間違いないでしょう」
だなぁ。恐竜以外ってなんだ?
恐竜は最強なんだぞ? もうドラゴンとか幻獣系しか想像出来ないんだけど。
そんなのが居るのならだけど。
「後はダンジョンか」
「帝国に一つあるみたいですね」
異世界モノで定番のダンジョン。
情報収集してもらってる冒険者達の情報によれば、この世界には7つのダンジョンが発見されてるらしい。
しかもダンジョンの名前が7つの大罪になってるんだよね。憤怒とか傲慢とか。なんでそんな名前になってるのかは分からない。
いつの間にかそう呼ばれてたらしい。なんかゲームみたいだよね。
「いつかはそのダンジョンに挑んでみるのも良いかもな。今はそんな事してる余裕はないけど」
「ボスは特にやる事がないですし、とりあえず転移で行ける場所を増やす為に世界中を旅してもらうのも良いんじゃないでしょうか? 連絡は転送箱で出来ますし、ボスが居れば転移装置を設置しなくても魔法の転移で戻って来れます」
確かに。それもやった方が良いかもしれんな。いざ支店を出す時に素早く行動が出来る。カタリーナが言うように俺は暇ですし。
いや、日々の仕事はあるけども。それも半日あれば終わるから。
それに旅をしながら恩恵持ちを探せる。
地図も作ったりしたいな。戦略物資だ。
ちょっと将来的にやりたい事もあるし、本格的に検討しようかな。
「やるにしてももう少し人材が育ってからかな。まだ長い時間留守にするのは怖いし」
「人を取り纏める人材がもう少し欲しいですね。下働きが出来る人はいくらでも居るのですが」
そうだな。
中間管理職的な。
そういうのは経験も必要だしなぁ。
カタリーナはエルフの国で、巫女候補として育てられたからか、そういうのが最初からお上手だった。そう思うとやっぱりエルフの国は馬鹿ですねぇ。
こんな優秀な人材を追放するなんて。
そのおかげで俺は助かってるから、礼を言わないといけないかもしれないな。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます